結城一磨さんの2016年7月分奨学生レポート

「留学を終えて」

<学習面>

アメリカで、本家のファイナンスとアントレプレナーシップを学び体感する留学と題して今回は留学させていただきました。

ファイナンスの観点では、常に授業はアウトプットの場、インプットは自習にて行うといった傾向がレベルの高いクラスになればなるほど強かったと思います。日本ではセオリー中心で具体的に投資家がどういったことを行っているか、イメージしにくかった部分があったのですが、イリノイ大学では社会ですぐ使えるスキルを身につけられるように理論をいかに利用して分析するかに焦点が置かれ、実社会で投資家が行っていることの具体的なイメージができるようになりました。こうした授業や、実際の投資家のお話を伺えたことで、自分の今後の進路についてどうすべきか考えられるようになり、そこまでファイナンスを深く学ぶことができたのは非常にありがたかったです。

アントレプレナーシップに関して、アメリカのものと日本のものと比較をした結果、日本でそういった機会に多く触れてきていた分、日米で学生のマインドに圧倒的な違いがあるかといったらそうではないと実感しました。ただし、プレゼンやピッチをする技術や、社会から見た起業に対するイメージもあちらは異なります。組織の運営の方法の違いや日本人の国民性、社会や環境的な他の要因によって、起業率が日本は未だに低く、ビジネスに関してアメリカから遅れをとる結果になっているのであると感じました。日本のビジネスにもそれぞれいいところもあることは思いますが、それでもやはり海外の、特にアメリカのビジネスや研究分野から学ぶべきことは未だに多く、常にその意識の必要があると実感しました。

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<写真1−イリノイ大学の卒業セレモニーへ参加>

 

<生活面と今後>

帰国後2〜3週間ほどでこの記事を執筆しているのですが、アメリカへ帰りたいと思わない日はないほどにアメリカ、特にイリノイ大学に居心地の良さを感じていました。それはなぜかと深掘りしてみると、多種多様な人種と接する機会が毎日のようにあるアメリカと、良くも悪くも同じコミュニティ、同じ日本人で固まる気質のある日本といった環境の違いが理由にあります。僕自身居心地の良さを感じるのは前者の環境で、そうした環境を探し求め、現在就職活動を行っています。事業を起こすことや影響力ある価値を社会に残すことをしたいという軸と、グローバルな環境の確保という軸、この両者は今回の留学のおかげで固めることができなかった軸のように思います。

留学前までは漠然とそうした目標がありつつも、正直中弛みしかけていた自分がいました。一旦留学してあちらの学生を見渡してみると。日本で培っていたスキルは使えず、自分の英語力やその他スキル面で足りないものが多すぎることを痛感しました。10ヶ月という留学の期間はあっという間でしたが、今後のキャリア形成を選ぶ上でもこの留学が私自身に与えてくれた気づき、学びは非常に大きかったと実感しています。

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<写真2−今は恋しいARC。今後も筋力トレーニングのように着実に目標に向かっていこうと思います。>

 

〜余談〜

「Dance & Social〜競争社会からの離脱と人間力〜」

留学する前は日本の競争社会に生き、人生を最短距離で歩んでいこうという意識が無意識のうちに植えつけられていたような気がします。留学での新しい気づきのうちにsocialの文化があります。これは大きく私の価値観を変えてくれました。私は積極的にアメリカ、ヨーロッパや中南米など日本ではあまり会うことのできない国籍の友人たちを多く作ろうとしていました。この努力から、彼らから新しい生き方についてのヒントをもらえたと感じています。彼らはもちろん勉学を頑張ります。ですがそれと同時に趣味や教養、社交的な機会に関しても貪欲です。ヨーロッパ人とシカゴシンフォニーオーケストラに自分から誘って行った時は彼らの音楽への教養の高さに驚かされました。雑学を多く持っていることもより人を魅力的にすると気づかされ、そういった人間力的な要素も社会に出る、海外に出ると重要になってくると実感しました。

また、私は日本ではあまり学ぶ機会がなかったballroom dancing(二人一組で踊るダンスの総称)も後期から参加しました。ヨーロッパや南米はそういったダンス(salsa,chacha,swing,waltzなど)を学生の時期から学んでいる、親から教えてもらっているらしく、海外で人間力を高める一つのスキルになっていそうです。実際に踊れると見知らぬ人とでも仲良くなるきっかけが掴みやすくなります。こういったダンスは一見運動に見えて一種のコミュニケーションツール、言語のような要素が大きいということも学んでみて実感することができました。(第一外国語:英語、第二外国語中国語、第三外国語スペイン語、第四外国語:ダンスとするのが直近の僕の夢です。)

アメリカでは知らない人と知り合うきっかけが非常に多く、そういった機会は重要視しているように思います。また、日本との比較の話になりますが、日本人はイベントのテーマ、趣旨によってそのイベントへ足を運ぶ、目的を達成することに重きが置かれやすいように思います。一方西洋などはもちろんイベントに目的はありますが新しく交友関係を広げることにより重きを置く文化だと感じました。親しい友人などと時間を過ごす際も常に同じバーや行きつけを作るのではなく、オーケストラ、ミュージカル、他の社交イベントなど多くのイベントに足を運ぶ。そしてそこでも教養を広げるきっかけとなっている、そういった文化やイベント機会ももう少し日本に欲しいと感じました。ミュージカルなど旅の一つの楽しみにもなる夜のエンターテインメントが東京にあまり存在せず、訪日外国人ががっかりしてしまう、というケースもよくあるようです。

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<写真3−参加していたダンス団体のgraduation dance party>

 

話は多少ずれましたがsocialの時間を確保するために日々の効率を上げる、月曜日から金曜日の稼働時間は集中してやるべきことを終わらせる。全力で仕事や勉学をしつつ、今生きている一瞬一秒を大切にし、趣味や本業以外のことも全力で楽しみ、人生に彩りを持たせる。あちらの学生は皆そういったマインドを意識する文化が定着していました。オンとオフの切り替え、より人間力を高める時間を増やしたいと社会人になる前に考えられるようになったのは自分にとっても大きい学びでした。たとえ英語ができても、業務に関する専門的な用語が使いまわせるようになっても、実際に日本以外の国籍の人と交流、仲を深めるためには自身の教養の深さ、話題の手札の多さが重要だと身を持って実感しました。様々な人が集まるイベント、パーティ、ダンスなどに積極的に参加したのも、国際的な人間力と高め、様々な国の人に人として魅力的と思われることは今後ビジネスにしても人生においても重要だと意識していたからでした。今後も全力で本業に打ち込みつつ、自身の国際的な人間力を高める努力を常に続けて行こうと思います。

ここまで読んでいただきありがとうございました。最後にはなりますが、多大な皆様のご支援のおかげでこれまで述べてきたような学びを得ることができました。皆様がいなければ今の価値観を持たずに今という時を迎えていたと思うと感謝の気持ちでいっぱいです。今後、私は今までの恩を社会へ還元すべく、自分らしく、人事を尽くしていきたいと思います。ご支援ありがとうございました。

 

 

野村友香さんの2016年7月分奨学生レポート

こんにちは、小山八郎奨学生第40期の野村友香です。と言って留学の報告レポートを書くのもこれが最後と思うと寂しさがこみあげてきますが、同時にイリノイで過ごした時間が私の中で一つの思い出としてしまわれていく感覚に捉われます。

 

5月20日に帰国してから、東京での新居探しや引っ越しの準備に追われており、ゆっくりと振り返る時間をとれていませんでした。帰ってしばらくはまだ心はアメリカにいるようなふわふわした感覚で、もう今はアメリカにいないんだという感情的な寂しさにまみれた日々を過ごしていました。実家から東京に引っ越して大学の授業が始まるとやっと元の生活に戻ったというような感覚になりました。

 

10ヶ月を振り返ると、本当にたくさんの貴重な体験をすることができました。日常はキャンパス内での勉強や週末のハングアウトがほとんどですが、その他にも休みごとには様々な場所を訪れ、留学前は行くだろうとも予想していなかったような大陸を超えた場所へ行き、本や映像の中だけで知っていた世界を実際に目の前にすることができました。とりあえずずっと日本にいたくない!留学行きたい!!という思いから決心して切符を手に入れた小山八郎奨学金でしたが、イリノイに来て大切なことにたくさん気づきました。

無題

(写真1 日本館の桜)

 

将来何をするか。もともと大学に入るときも、進学後に学部を決めるときも人生をかけてやりたいことや達成したい目標というものはなく、なんとなくこっちに行っとけばうまくいくかなー、なんてノリであらゆる決断を乗り切ってきました。ですから3年生になって今後に対する漠然とした焦りは少しありました。ここで一回足踏みといいますか、留学期間をはさむことでゆっくり将来について考えることができて、新しい目標を見つけることができました。アメリカでは卒業後すぐに働いたり大学院へ行くのではなく少し時間をとってその間に仕事を見つけたりする人も結構いました。いい意味でのんびりしているというか、自分が成し遂げたいことをするためなら時間をかけてでも最終的に達成できればいいやと考えている人が多いように感じました。だけれどそうした人も決して歩みを止めている訳ではなく、目標の下で必要な時間をとっているようにみえて、私も大して焦る必要はないなと思いました。達成するための努力は必要ですが。

 

アメリカという、多様性を受け入れる国。特にイリノイ大学は留学生の数が多いこともあり、日本・アジアから来たからといって差別されることは決してありませんでした。一つの家族の中でもたくさん国にルーツがあることも多いので、多様性が身近に当たり前にあるのでしょう。ある時友達の家族とごはんを食べに行く機会があったのですがそこで家族の話題が、我が家にどこどこの国の血は流れているのか、実はおばあさんのおばあさんはどこどこの国にいたからこの国にもルーツがある、というような話になりました。私は完全に親類は全員日本だしたぶん元をたどっても全部日本人だろうし、そもそもあまり人種を気にしたことがありませんでした。こうした話題が小さい頃から日常にあるから、自然と外の国にも目が向くようになるのだろうなと思いました。しかし多様性があるからと言って全員が完全に混ざり合っているとは言い難く、たとえば大学内でときどきBlack peopleによる抗議のようなものが行われていました。それに対してfacebook上でイリノイ白人会なるものが結成されていて(すぐに削除されましたが)、大学が介入してこの騒動を止めていました。人種によるグループは顕在化していなくともそこらじゅうにあり、完全な人種のサラダボウルと呼ぶにはまだ疑問が残る部分もありました。

 

勉強に集中する環境。田舎にあるイリノイ大学はとても落ち着いた雰囲気で、勉強に最適の環境だと思います(平日は特にでかける場所もないし。)図書館はもちろん24時間空いていて、個人用の仕切られたスペースの他にもグループワーク用のスペース、大きなスクリーンやホワイトボードが設置された個室など、議論しながら学びを深めていく環境が作り上げられていました。春学期の遺伝の授業で、最終課題はinfographicをグループで一つ作るといったものだったのですが、授業が終わってからもこの縁をつなげていきたい、もっといろんなことを知りたいという声があがってウェブサイトを作ってその授業メンバーによるstudent organizationまで立ち上げてしまいました。(現在進行中なのでウェブサイトが公開できるようになったらシェアしたいと思います。)こうした自由な雰囲気の中で、なんでもやってみよう!それいいね!とアイディアがすぐ形になる勢いとエネルギーをたくさん感じられたのがよかったです。

写真2

(写真2 制作したinfographic)

 

素敵な人に本当にたくさん出会いました。春学期特にお気に入りだった教授(遺伝学)は、私が遺伝に興味があると伝えたら役に立つサイトや論文をたくさん(消化しきれないほど)教えてくださいました。教授のお兄さんもどこかの大学で教授をしているみたいで、一度授業に来たこともありました。JICの生徒であるという理由だけで、たくさんの方にお会いしてお話を聞かせていただける機会もありました。日本館設立に大きく関わった、日本文化を代表する人であるような佐藤先生からは私が知らないディープな日本のことについてたくさん学ばさせていただきました。何度かお家へ伺い、貴重な資料を拝見させていただきました。ほとんど毎日のように一緒に図書館で勉強してくれた友人、私のグルメ開拓に付き合ってくれた友人、頻繁に家に呼んでくれてどうでもいい話から真面目な将来の話までたくさんのことを話した友人。よくわからない不安で心が影ってきたときは周りの人に頼ることでいつでも元気でいることができました。ここでの縁はいつまでも大切にしたいですし、今後も大変なことがあったときはアメリカでがんばっている友達を思い出せば自分もがんばれる気がします。

写真3

(写真3 いい友達に恵まれました)

 

実のところはアメリカに渡るまでずっと休学してまで行く必要があるのかよくわからないけれど、とりあえず行ってみようと思って一歩を踏み出しましたが、今は心から行ってきてよかったと言えます。のんびりした場所で長い期間好きなことをして贅沢に時間を使ってきたので東京の忙しさに慣れてしまうのはもったいないですが、また次のステップに向けていろいろな経験をしていきたいです。最後になりますがJICの奨学金制度のおかげで本当に充実した留学を実現することができました、このような素敵なチャンスを与えてくださりありがとうございました。JIC40期の素敵なメンバーにも感謝しています。また特に何も口をはさまずにいつも見守ってくれている家族に本当に感謝しています。この経験を糧にまた新しい道を切り開いていきたいです。

 

2016年6月

小山八郎40期奨学生 野村友香

高濱萌子さんの2016年7月分奨学生レポート

JICの皆様、ご無沙汰しております。第40期奨学生の高濱萌子です。第40期生として綴る最後のレポートとなりました。

写真1 日没後

(写真1 日没後のシャンペーン)

 

本レポートは、

  1. 春学期の授業
  2. 課外活動について
  3. 留学全体のまとめ

について書かせていただきます。

 

  1. 春学期の授業

UP204 Chicago: Planning and Urban Life 授業形態Lecture50min×2, Lab50min×1

 授業以外には期末テストとfinal projectの課題がありました。Final projectのテーマは、「地図アプリを利用してシカゴの都市問題を考える」というものでした。自由に2~3人のグループを作るのですが、隣の席に座っていた中国人の男の子とペアを組みました。私たちのグループは、シカゴの自転車利用促進プロジェクトについて発表しました。シカゴは現在、自転車用道路の整備、シェアバイクの普及に力を入れています。ラッシュ時の交通渋滞の緩和や自動車所有にかかるコスト削減のためにも自転車には数多くの利点があります。Arc GISと呼ばれる地図アプリを利用したのですが、問題が起きている場所を視覚的に捉えることができるので、発表を聞く側としてとても理解しやすかったです。この授業ではTAの方が非常に丁寧に面倒を見てくれたのが印象に残っています。

 

ACE430 Food Marketing 授業形態Lecture 80min×2

 後半は毎週のグループワーク+ゲストスピーカーによる講義でした。グループワークの課題の中で特に面白かったのが、キャンパス周辺の5つのスーパーマーケットを回って、外観や店内設備などについて比較するものです。どの店舗が最も効率よく運営されているのか、メインターゲットは誰か、などをグループで予想しました。この授業のグループワークは読み物・調べ物の量が膨大で、1週間ではとても消化しきれず苦戦しました。ですが、先生がアップロードしてくださる読み物は面白いですし、実際に足を運んでデータを集めるのも日本ではあまり経験がなかったので、とってよかったと思います。

 

ACE431 Agri-food Strategic Management 授業形態 Lecture 80min×2

スライドを使った講義形式の授業+同じグループで4回グループワーク課題に取り組みました。回数を重ねるうちにメンバーそれぞれの性格もわかってきて、だいぶやりやすくなりました。グループワーク課題では、食品・飲料を扱う実存する企業(Chipotle, PepsiCoなど)の問題点・改善点を提示します。最後の日の発表では、Q&Aで、私の担当箇所への質問が重なりました。とてもどきどきしましたが、質問されそうなことを予測し事前に調べていたのでなんとか答えることができました。終わってからほっとしたのをよく覚えています。

 

GCL125 It’s Toxic! 授業形態Lecture 80min×2

春休み明けからはグループにわかれての学習になりました。3つのテーマから好きなものを1つ選びます。私のグループは、イリノイ東部に広がる帯水層の上に有害物質を含むゴミ処理場を建設することの問題点を調べ、発表しました。毎回授業でやるべきこと、次の授業までの課題がはっきり示されているので、進めやすかったです。最後の日は先生が持ってきてくださったお菓子を食べながら3チームが発表を行いました。

 

RST351 Cultural Aspects of Tourism 授業形態Lecture&Discussion 80min×2

 特に楽しかったのは、food tourismの一環で、クラスでChampaign-Urbanaのレストラン巡りをしたことです。名物のBBQ屋さん、韓国料理屋さん、メキシカンアイスクリーム屋さんなど7つのお店を回りました。普段は席が遠くて話すことがない人とも会話するきっかけが生まれました。Final Projectは2人組でChampaignのPRビデオを作りました。私たちは「キャンパスライフ」を軸に、キャンパス内で観光客誘致に魅力的だと思うものを撮影しました。全てのビデオを見て、他のチームの完成度の高さに本当に驚きました。ビデオ作りは初めての経験で、初心者らしい仕上がりでしたが、なんとか形になりました。

 写真2 レストラン巡り

(写真2 レストラン巡りのときの集合写真)

 

AGCM199 Ag and Environmental Photography 200min×1(春学期後半)

後半から始まったカメラの授業です。毎週テーマが設定されていて、数枚の写真を提出します。最後には「ストーリーのある写真」というテーマで5枚の写真を出しました。毎週授業中に先生・生徒全員で課題の写真の批評を行います。人の写真をゆっくりとみることで新たに気が付くことがたくさんありました。旅行の際にカメラをもっていったのですが、本当にきれいにとれてカメラの魅力にはまりそうです。週1回の息抜き・趣味としておすすめの授業です。

 

授業全体のまとめ

春休みが終わってからは毎日が風のように時間が過ぎていきました。春学期は最大の18単位をとっていたこともあり、授業・課題・テニス・遊びをしているうちに気がついたら5月を迎えていたというのが感想です。春学期後半は習ったことをベースに「自分の頭で考える」機会が多かったです。特に食品業界について実例を用いて学ぶことで、将来働くときのイメージがほんの少し掴めたのではないかと思います。

 

  1. 課外活動について

【テニスクラブの活動】

外のコートに移ってからは、週に2回練習に参加していました。自転車での往復は景色がよくてとても気持ちよかったです。練習に1年間参加したことで、テニスコートが安心する場所になりました。気分が落ち込んでいても練習に行けば誰かがいて、みんなで打ち合えばストレス解消になりました。最後の練習では、もう一生会えない人もいるのだろうか、と感傷に浸りそうになりました。

テニスクラブでの活動を振り返ってみると、イリノイでテニスをしたことで、私のテニスに対する姿勢に変化があったように思います。私は日本の大学の部活でテニスをしているのですが、常に真剣に練習するべきという雰囲気があります。私はそれも重要であるし、真剣に取り組むからこそ得られるものも大きいと考えています。でも、真剣すぎて時にテニスが楽しいという気持ちを忘れてしまうことがありました。反省ばかりして、良いところに気が付きにくくなったり、自分のだめなところに目が行きがちになってしまったりします。イリノイでは、純粋に楽しむためにテニスをする時間を持つことができました。そして私にとってテニスはただのスポーツではなく、人と人をつなげる大きな役割を果たしていることがよくわかりました。チームメイトに対してたまに適当すぎるのではないかとツッコミたくなることもありましたが、楽しく練習するべきだという考え方は素敵だと思います。テニスがもっともっと好きになりました。

写真3 テニス

(写真3 ウィスコンシン大学での試合後の一枚)

 

  1. 留学全体のまとめ

私は私であり、9カ月異国の地で暮らしても、あまり大きな変化はなかったように思います。正直に申しますと、留学を通して180度考え方が変わったとか、人生の指針ができた、ということはありません。日本の友人に会っても、口を揃えて「変わってないね」「ずっとここにいたみたい」と言われます。しかし成長しなかった、多くを吸収できなかったというネガティブなことではなく、今回は留学前からしっかりと心構えができていたのだと考えています。また、私が今は変わっていないと思うだけで、きっと何かの機会に「あのときの留学があったからこそ今がある」と思うときもくるのでしょう。確実に、今後の進路の選択肢は大きく増えたと思います。自分がどのような道に進むのか、想像をめぐらすだけでワクワクします。

今回の留学で大きな自信になったのは、自分の誠意は、時間はかかるかもしれないけれどあきらめなければ相手に伝わる、ということです。留学後半はグループワークに苦しめられました。苦手に感じる理由を考えてみると、英語のハンデを言い訳に司会役は無理と決めつけ、そして相手の意見に同調してばかりだったからだと思います。受け身で、しばしばただそこにいるだけの存在になっていました。話し合いが停滞しているときも黙って誰かが発言するのを待っていることもありました。きっとグループのみんなも「この子は何の意見もないんだ」「貢献してくれなそう」と思っていたと思います。はじめのうちはストレスがたまる一方でした。しかし回数を重ねるうちに、コツコツと取り組む姿勢は相手に信頼感を与え、そして英語をしどろもどろになりながらもなんとか話そうと試みる姿勢は相手の協力を得ることにつながることがわかりました。グループワークのメンバーもだんだんと私のことを理解してくれたようで、「これはどう思う?」と私の意見を聞いてくれるようになりました。グループワークを通して、意見は言う、でも周りの意見も尊重する、そうした主体的かつ協調的な姿勢を持つ大切さを学びました。つたない英語ながらも誠意を持って、そして行動をすればいつか受け入れてもらえることを確かめられました。誠意をもって人と接する、これは私が日本でも日々の目標としていることです。言語や文化の違いを除いて、私という人間が日本以外の国でも受け入れてもらえたことに小さな喜びを感じました。

留学を通して、性別・人種に関係なく本当に心の優しい人にたくさん出会いました。どうして見ず知らずの私に優しくしてくれるのだろうと考えてしまうほどです。留学は、人の親切により敏感になる機会を与えてくれました。こんなにもたくさんの素敵な方々に出会えるとは想像もしていませんでした。私たちの周りは無限の可能性に溢れていて、探し求めにいきさえすれば手に届くのだということを学びました。

留学前は「キャンパス以外に何もないよ」というお話を頻繁に耳にし、少し心配していましたが、私にとっては毎日が刺激的でした。好奇心のままにいろいろなことに挑戦していたら、あっという間に時間が経っていきました。広大なキャンパスは四季折々で表情が異なり、自転車で散策したり、ランニングをするのが大きな楽しみの一つでした。青い空の下、芝生に寝転んでぼうっとしている時間が何より幸せでした。イリノイ大学が、こんなにも思い入れのある場所になるとは思いませんでした。

キャンパス最後の日の過ごし方は、留学生なら誰しも考えることでしょう。私は、荷造りをほぼ終えた最後の日は、一人ランニングに出かけました。キャンパスの中の自分のお気に入りの場所を走りました。日本館、以前住んでいたPAR、テニスコート、サウスクアッド…とても良いお天気で、私のイメージするUIUCにぴったりの日でした。いつか必ず戻ってきたいと思いますがしばらくは来られないので、しっかりと目に焼き付けました。日本に戻ってきてからも、様々な場所でUIUCの景色を浮かべています。そうすると不思議と心が落ち着きます。

 

最後になりますが、このような素晴らしい機会を与えてくださった関係者の皆様にこの場を借りてお礼申し上げます。JICの歴代の先輩方が長い時間をかけて築いてこられた信頼のおかげで今の私たちがいることを何度も感じました。本奨学金制度に応募するに至った経緯も、第40期に選んでいただいたことも、私にとっては奇跡・幸運の連続でした。この感謝を忘れず、常に向上心をもって進むべき道を見つけていきたいと思います。

写真4佐藤先生と

(写真4 佐藤昌三先生のご自宅のアトリエにて。大好きな40期との一枚。)

 

2016/06/26

第40期 高濱萌子

 

番外編 〜日本(東京)に帰ってきて気がついたこと〜

帰国して1ヶ月が経ち、すっかり日本の生活に戻った気がします。日々白米の美味しさをかみしめています。アメリカでの生活を経たからこそ、日本に帰ってきて感じたこと、実は日本特有であるという発見を、忘れないうちに記録しておきたいと思います。

 

  1. 声が小さくなる

周りの目を気にしすぎなのでしょうか。日本ではつい声量を抑えてしまいます。

  1. 目からたくさん情報が入ってくる

広告の量が多いです。

  1. 人が多い(多すぎる)

さすが東京です。どこにいっても人がいます。

  1. 観光客が増えている

私の家の近くでも外国人旅行者らしい人をよく見かけます。

  1. コンビニの品揃え・清潔感に感動する

帰国後空港でコンビニに入ったときの感動は忘れられません。

  1. 女性の細さに驚く

おそらく自分が大きくなったのも原因ですが。

  1. 年齢確認されることがほぼない

アメリカでは必ずパスポートを携帯していました。

  1. なにもかもキッズサイズに見える

とくにサーティワンに行った時に感じました。

  1. 座るところがない

日本にはベンチが少ないです。

  1. 満員電車(バス)でもさらに乗り込む

キャンパスを走るバスは日本人から見るとまだ乗る余裕があっても、運転手さんに扉を閉められてしまいます。

 

 

喬博軒さんの2016年7月分奨学生レポート

留学を終えて約一月半が過ぎました。本稿がこのJICホームページに載る奨学生として最後のレポートだと思うと、感慨深く、そして感謝の念に浸る思いです。この「かけがえのない」という言葉では足りないくらい輝きに満ちた10か月を振り返ると、JICを通して出会ったたくさんの皆様の顔が浮かびます。この報告書を書き上げた今、多くの方の愛情に支えられた私の留学は幕を下ろします。

現在系、進行形で語られていたこれまでとは違い、最終レポートは日本に腰を下ろし、遠く離れたシャンペーンの日々を想起して書かれるためにどうしても違った趣になっていると感じます。私は帰国後すぐに、かの地から携えたゆったりと流れる時間を「矯正」するために都内の病院で長期の実習を行いました。じっとりとまとわりつくような湿気、コンパクトな建造物、速くて正確な鉄道、人があふれる交差点の中にあって、幾度かその環境に静かな眼差しを向けました。再び日々に追われ新たなスタートを切った私は、せわしなくまわる大きな歯車の一部に戻ったような感覚にあります。きっとここにもすぐに慣れてしまうでしょう。留学中のあの高揚感がノスタルジックに思い出されます。できるだけはやく慣れなければいけません。半ば強引に自分をこの環境に順応させた次は、やるべきことに一生懸命取り組みます。目の前のことを全力でやることが、あのマヤの村やクリーブランドの病院、そしてその先へと直につながっているのです。国内外に関わらず今私のいる場所で信念を持って行動を積み重ねます。そうすることこそ私がこの留学で学んだことです。

最終レポートとして、春学期の講義、フィールドワーク、最後の振り返りをここに報告させていただきます。

写真1 大切な写真:佐藤先生アリスさんそして愛すべき40期の皆

(写真1 大切な写真:佐藤先生アリスさんそして愛すべき40期の皆)

 

<講義ついて>

履修した講義

ENG498         Sustainable Development Project

GCL188         Doctor and Patient

MCB320        Mechanism of Human Disease

MCB246        Anatomy and Physiology
・ENG498           Sustainable Development Project

留学中の私の集大成といえる講義です。後半は主にリサーチプロジェクトのポスター発表に向けてグループで現地での調査内容を具体的に詰めていきました。年齢も人種も専門も異なる構成の集団で、共通のビジョンをもってプロジェクトを前進させていくためにはどうすればよいかというオリエンテーションを経たにもかかわらず、私のチームにはいくつもの困難がありました。途中1人メンバーがいなくなり、2度教授から解消の提案がされ、数えられないほどの涙が流れました。皮肉にも、理論とその実践は全く別のことなのだと痛い程学ぶことになりました。最終的にはかろうじて発表までこぎ着けましたが、発表の5分前まで私は「もう止めだ」と反発し合うメンバーの間を取り持ち説得し続けました。はっきり言って私たちのグループは持続可能ではありませんでしたが、忘れられない講義となりました。

 

・GCL188          Doctors and Patients

今期の中でとても楽しみな時間でした。課題が少し多くて大変と感じることもありますが、先生のチョイスがピカイチなのか、

文学作品の読解・ディスカッションの他に、後期は製薬会社のコマーシャルに関してのレポート、プレゼンテーションを行いました。日本をはじめ多くの国で制限されている医薬品のコマーシャルがアメリカでは日常に溢れています。ユニークなものからシリアスなものまで、そのアプローチの仕方は様々ですがいずれも人間の健康への欲求に訴えるものでした。健康や病気が市場原理の中でどのように存在するのか、その特徴や問題点を探るのは新鮮でした。医療という世界は医師という職種以外にも多くの病院スタッフはもちろん、製薬や機器、さらに自治体や国というように多くのキャストが携わっています。さらに「病気」というものへの一般的な認識はその地域や時代によって大きく異なっているのでした。広い視点で医療や人間というものを見つめる視点は私にとって貴重でした。

写真2 シカゴにて:ピカソのオブジェの上

(写真2 シカゴにて:ピカソのオブジェの上)

 

・MCB320          Mechanism of Human Disease

前回に引き続き講義毎に一つの疾患を扱っていきました。Premedの授業ですが、実際にカール病院で臨床や研究を行っている現役の脳神経内科医の講義が6コマほど続きました。Medical schoolでも教えていると言っていたのでおそらく同じスライドをつかっているのでしょう。普段MCBの細かい基礎生物学や基礎医学の講義をたくさん受けている学生たちにとって、このように臨床的な視点を持った講義はモチベーションにつながるだろうと思います。どうしても日本の医学部の講義と比較してしまうのですが、この先生は本当にプレゼンが上手でした。普段から多方向からの評価に曝されていること、また授業時間が短いことが要因の一つでしょうか。エネルギー溢れる講義は、90分は続けられないだろうなと思う程毎回がエキサイティングでした。

 

・MCB246          Anatomy and Physiology

前回同様、後半は免疫系や血液、泌尿器や生殖器の解剖生理を学びました。以前も載せたようにFollingerというキャンパス最大のホールで行われます。アメリカの大学の特徴として、このような講義中心の大規模な講義でも必ず実演の時間やグループワークを取り入れようとます。質問がしづらい分、メールでの質問に加え教授のブログにコメントする形で質問やディスカッションが行われ、常にネット教材を使った演習問題が課されます。特にブログを通した教授のレスポンスが本当に早く、試験前は多くの学生が利用していました。トランスファーしてきた友人が、教育に対する熱心なサポートが特にこの大学は強いんだと言っていました。

 

 

<国際保健の現場へ~Guatemalaフィールドワーク~>

4月末に私はグアテマラのマヤの村々を訪ねました。今心に残っているのは「本当に素晴らしい人たちは現場にいる」というOrganizerの先生の言葉です。念願であった国際保健の現場に待ち受けていたのは失敗の数々、悔しさと無力感でした。大きなスケールで物事を考えれば考えるほど、大事なのは矮小な個人のレベルでの行動なのだと感じました。

大学病院のGlobal Health Trackと国際NGOの合同プロジェクトに同行、一週間という短い期間でマヤの女性たちの健康状態の調査を行い、報告書をまとめ発表を行いました。今、多くの開発プロジェクトは「持続可能」であることを大前提に、現地の人々のニーズを徹底的に調査し、さらに現地の人々が主体となってそれらの課題を解決するシステムを構築すること、そのチームの一員となることが求められています。このようにいうと聞こえはいいですが、論文やディスカッションで学ぶこととその実際の間にはまだまだ大きなギャップがあり、さらに言えば、本当の意味でこの理想の開発を実現することの難しさはおそらく「現場」にいる専門家たちが一番実感しています。

写真3 マヤコッミュニティにて:できることを全力で

(写真3 マヤコミュニティにて:できることを全力で)

 

グアテマラではチームメンバーに入れていただき、血圧や脈拍酸素飽和度の測定という簡単な仕事を与えてもらいました。毎日のログの作成、報告書のデータをまとめることが私の仕事でした。普通は立ち入れない文字通り山奥の村に行って肌でその「現場」を感じてくることはできました。たくさんの人と話をし、直接触れ合いました。しかし「できたこと」はここまで。数え切れないほどの「できないこと」を学びました。今思い返しても、私は常に現実の厳しさ、迷い、疑問、そして無力感の渦の中にいた感じがします。土だらけになってホテルに戻っても頭に靄がかかったように考えを消化できず悶々としました。自分が今まで学んできた知識、Evidenceや統計学では太刀打ちのできない大きな壁を感じました。現地の人々はそんな私を、アメリカから来た医療チームの一員として最大の敬意を払って接してくれました。ときにその視線が痛い程に自分がここにいることへの責任を感じました。訪れた2つ目の村に、13歳のダニエロという名前の少年がいました。優しく礼儀正しい彼は週末は村を出て中心街で音楽を学んでいます。マリンバが得意で将来はマエストロになりたいと少し照れながら言っていました。彼のおそらくビタミン欠乏が原因の脊椎の湾曲に、私は姿勢の矯正やマッサージを勧めることしかできませんでした。毎日の畑仕事や暗い学校で過ごす彼の生活環境の中で、私のアドバイスは彼にとってどれほど意味のあることでしょうか。どれほどの影響を与えるでしょうか。それでも私が一番なにか貢献していると感じたのは、その地の子供たちを笑わせたとき、彼らの話を聞き前向きにそれを後押ししたときでした。今の私にできるのはここまででした。

何もできなかった「現場」で感じた無力感が今回の留学の楽しさを思い出すその裏に常に付き纏い、現在でも常に私の行動を規定しています。この悔しさ、敗北感のさきに何があるかわかりません。それでもどんな場所でもその最前線で行動し続けていきたい、そう思うには十分な体験でした。

 

<留学を終えて>

初めてキャンパスに来たときに感じた未知への期待や不安の中にいた自分と明らかに地続きのその先に今の自分がいます。どちらかと言えば、一生懸命になり目の前が見えなくなった折に、過去の自分を道標に何とか歩みを進めてきたという実感があります。振り返るとそこは自分だけの個性的な物語に満ちていて、その積み重ねの先にだけ確かな行動があるのです。昨年、初めてのレポートで私は次のように述べています。

 

(この留学が)どのような結果になろうとも、それは成功や失敗だとか、点的な概念や客観的な指標で測れるものではありません。私だけの事実を伴った経験として、私の中に凛とあり続けるのだろうという確信があります。

 

過去の事実が「今」という新たな道に繋がっています。”Carpe diem”とは映画のセリフとしても有名ですが、元々古代ローマの詩人の言葉です。紀元前から儚い人生を憂い今この瞬間を楽しもうという前向きな概念があったことに人間の本質を考えさせられます。過去の自分に何かが加わったとすれば、今その瞬間で限りなく全力を尽くすことを学んだことかもしれません。

巨大な時間の流れの中の一点として現在の自分を取り出してみると、そこには一見して平凡な自分がいます。日本だろうとアメリカだろうと継続して勉強することは変わらないのだという感覚が強く、私は具体的に何を得たのだろうかと疑問を持つほどに冷静です。このことをずっとお世話になってきた大学の先生にお話しすると、留学から無事帰ってきたねという労いの言葉のすぐあとに「バカモノ」と言われてしまいました。そう思っている時点で留学前のあなたとは全く異なっているよと。日本に帰ってきて、アメリカ留学に対するただの憧れが自分への反省と実質的な行動の重要性に変化していることを指摘してくれました。

先生はまた、同時にこの留学の経験を単なる感謝の言葉以上のものとして家族に伝えてみたらどうだいと優しく言ってくれました。こんな言葉をかけてくれる人が周囲にいることが私の誇りであり、私を私足らしめてくれます。

この恩師の他にも、私たちの成長した姿をみるのが生きがいとまでおっしゃってくださるJIC会長、現地や日本で惜しみない支援を続けてくださったイリノイ関係者の皆様、いつも心配してくれた家族、日本やイリノイで出会ったかげがえのない友人達、皆様のおかげで私は改めて今の自分を肯定したいと思えます。このような人々に囲まれていることを本当に幸運に思います。止むことなく歩みを続けていきます。本当にありがとうございました。

写真4 アンテロープにて:どこまでも真っ直ぐな道の先

(写真4 アンテロープにて:どこまでも真っ直ぐな道の先)

 

高濱萌子さんの2016年3月分奨学生レポート

皆様ご無沙汰しております。第40期奨学生の高濱萌子です。

もうすぐ4月を迎えるシャンペーンは少しずつではありますが暖かい日が増えてきています。早くクワッドの芝生の上で寝転がりたいです。

高濱 写真1

日が差すサウスクワッド

 

第3回レポートでは、

 

  1. Spring Semester履修授業
  2. Spring Break
  3. 課外活動・生活全般

 

の3つをご報告させていただきます。

 

  1. Spring Semesterについて

 

「そんなに食べ物のことばかり考えていて大丈夫?」と言われるくらい食べ物に関わる授業をとっています笑。先学期に比べて読む量も課題も増えましたが、自分の興味のある内容だとなんとかなるのだと感じています。ただ、未だに慣れないのがグループワークです。5人ほどのチームになると全員が集まるのも難しいですし、取り組みの姿勢にも差が出てきます。自分が言いたい意見をいいつつチームの意見も尊重する、そしてそれぞれの意見を大きく一つの方向に持っていくのはとても時間のかかる作業です。私は、締め切りの数時間前に一気に仕上げるアメリカンスタイルがどうも心臓に悪く苦手です笑。残り数回のグループワークで苦手を克服できるようになることが課題です。今学期は授業の中で親しい友人ができ、ありがたいことに彼らがよく助けてくれるので秋学期よりもずいぶんと困ることが減りました。思い切って最初の授業で周りの人に話しかけてよかったです。

 

以下、半分を終えての授業の感想や内容に触れます。

 

UP204 Chicago: Planning and Urban Life 授業形態Lecture50min×2, Lab50min×1

シカゴの歴史、郊外の成り立ち、現在の都市問題などを学びます。構成は、週2回のレクチャーと1回のディスカッションまたはコンピューターでの簡単な分析・レポート作りです。シカゴを訪れてみるとすぐに気がつくと思いますが、シカゴは非常に計画的に作られた街です。京都のように、直線的に道路が整備されていて、旅行者にとっては位置が把握しやすい街です。というのも、1871年の大火事で街のほとんどが焼け、その後計画に沿って復興が進められたからです。授業で、シカゴの政治や都市の貧困問題にたくさん触れますが、近くに住んでいても、知らないことだらけで周りに目をむけていなかったことに気がつき反省しています。半分の授業を終えて、少しシカゴに詳しくなりました。

 

ACE430 Food Marketing 授業形態Lecture 80min×2

授業の前半は価格設定・価格弾力性・取引理論などについてスライドを使ってのレクチャー形式で学びました。後半からは今まで習ったことをもとにケース課題を読んで、企業がとるべき方針を3~4人のグループで考えます。ACE431のケースよりもデータをたくさん用いるのが特徴です。前回は、スターバックスがどのように・どこからコーヒー豆を調達するべきかを提案する課題に取り組みました。この課題を通して、Fair Tradeに対する考え方が少し変わりました。私は、Fair Tradeは推奨するべきだと考えており、スーパーでお茶を買う時などはFair Tradeマークのついているものを選んでいました。しかし、Fair Tradeはライセンス契約と同じでextra feeをスターバックスがFair Trade Organizationsに支払ってFair Tradeと書かれたラベルを購入する仕組みになっていることを知りました。購入側(スターバックス)は生産者と直接交渉ができないため低品質製品の流通を招いてしまっているそうです。品質重視のスターバックスはFair Trade コーヒーの取り扱いは本当なら避けたいけれど、消費者からの要望が強いため一定量購入していると記事には書かれていました。プラスのイメージが強いFair Trade製品ですが、そうでない側面もあることを学びました。

 

 

ACE431 Agri-food Strategic Management 授業形態 Lecture 80min×2

製品ライフサイクル、SWOT分析、VRIO分析などのフレームワークを通して「戦略とは何か」を学ぶ授業です。大半は日本の大学で学んだことの復習のようです。ただ、学んだことを実際のケースに合わせて考える機会がたくさんあるのが日本と異なっていて楽しいです。月曜日はレクチャー、水曜日は1チームがケース課題に基づく発表を行う形式です。ランダムに割り振られた5~6人のチームでケース課題に取り組みます。春休み直前にグループでのプレゼンがありました。メモは持っていましたが途中で頭が真っ白になって一瞬時がとまりました。Final weekにもう一度プレゼンがあるので挽回できるように頑張ります。

 

 

GCL125 It’s Toxic! 授業形態Lecture 80min×2

私たちの生活の周りに溢れている化学物質の有害性を考えてみる、という授業です。Reading課題でわからなかった点・疑問点を授業で発言し解決していきます。「何を学んでいるのかさっぱりわからない」初回の課題での感想です。さっぱりは大げさかもしれませんがendocrine, testosterone, androgen…という聞きなれない単語のオンパレードに履修撤回を考えました。はじめに履修を考えた理由は、食品添加物として使われている化学物質の摂取が人体に与える影響を学びたかったからです。授業では食品添加物だけでなく、洗剤や歯磨き粉などの日用品、工業製品に含まれる有害物質の影響について学んでいます。

正直、今私が週2回授業で学んでいることが何につながるのかはわかりません。しかし、今まで全く知らなかったことを新たに学び、そして少しずつ知識が増えていく面白さに改めて気がつきました。今までと異なる方向にアンテナを伸ばせたことが大きな収穫です。授業は13人という非常に少人数で、ほとんどがFreshmanです。全員ほぼゼロの知識からのスタートなので気後れする必要がないですし、全員と顔見知りになれるので発言しやすい雰囲気です。

 

RST351 Cultural Aspects of Tourism 授業形態Lecture&Discussion 80min×2

今となっては、旅行は非常に身近なものとなっていますが、観光業というのは1990年代以降のとても新しい学問だそうです。だからこそ日々新たな発見がたくさんあり学ぶ意義があると教授がいつもおっしゃっています。教授が授業の合間に世界各国の素晴らしい写真を見せてくれるので、行ってみたい場所がぐんと増えました。ポルトガル人の教授はいつもパッションに溢れていて、とってもかっこよいのも魅力の授業です。クラスでの授業だけでなく、頻繁に校外学習を行います。「Authenticity(上手に訳せませんが、本物らしさ、でしょうか)とは何か」が授業の大きなテーマです。少し授業の話とそれますが、留学をしていて日本について伝える機会がたくさんあります。正しく伝える努力はしていますが、それでも私なりの解釈が混ざっていたり、相手に合わせて伝える内容を少し変えたりしています。形のないauthenticityを伝える難しさを感じます。Final Projectとして2~3人組で、Champaignの観光発展を促すビデオを作ります。それぞれのチームがテーマに沿ってビデオを作るのですが、私たちはキャンパスライフについてです。学校紹介にふさわしいイリノイ大学の魅力を二人で挙げていたのですが、お互いに新しい発見がたくさんあって面白いです。どのような仕上がりになるのかまだわかりませんが、上手くできたらイリノイ大学PRビデオとして公開したいです。

 

GS298 Food Politics 授業形態 Lecture 50min×2(春学期前半)

8週間だけの授業です。ディスカッションが多く、アメリカ人の食に対する生の声がきける面白い授業でした。一度食べ物の写真を見ながらカロリーを予想するゲームを行ったのですが、学生の予想が実際よりはるかに低くてみんなの「だから太るのか!」という結論に笑ってしましました。テストはなくレポート2本で成績がつきます。私は遺伝子組み換え食物についてレポートを書きました。とても面白い中国系アメリカ人の先生で、授業をとっていたオーストリア人の留学生と私にとても親切にしてくださりました。一度先生のご自宅での夜ご飯に招待していただいて貴重な経験ができました。

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先生の手作りディナー

 

 

AGCM199 Ag and Environmental Photography 200min×1(春学期後半)

先週から始まった写真のクラスです。図書館からカメラを借りました。授業でたくさん写真をとりにいくようで楽しみです。カメラ好きの父の影響かもしれません。初心者かつカメラの専門用語が英語ですでに不安がいっぱいです。次のレポートでどんな報告ができるか私も楽しみです。

 

  1. 春休み

前々から非常に楽しみにしていたのが春休みです。なぜなら日本から両親が訪ねてくれるのと、高校時代の留学先であるテネシーのホストファミリーを両親と一緒に訪ねる計画だったからです。(普段からですが)大好きな食事の時間が、大切な人たちと一緒だとさらに楽しかったです。ただ、想像以上にシカゴが寒く薄着で来てしまった父は辛そうでした。両親がシカゴをとても気に入ってくれたくれたことも嬉しかったです。私もシカゴは大好きな街の一つで、シカゴがもっと人気になればいいのになあと思っています。

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両親・ホストファミリーと

 

19日から25日まで両親と過ごしたあとはシカゴ郊外に住む友人の家にお世話になりました。フライドチキンが人気のお店に連れて行ってもらったのですが、本当に美味しくてしばらく夢に出てきそうです。夜に友人・友人の彼・友人のお母さんと4人でトランプをしてとても盛り上がりました。

 

 

  1. 課外活動・生活全般

〈課外活動〉

冬の間はテニスクラブでの活動は週2回インドアで行われていましたが、つい先日外のコートに移動しました。1月には試合でミシガン大学に行きました。ずっとインドアコートにいたのでミシガン大学の大きさはわかりません笑。人数が少なかったのでたくさん試合に出ることができました。私は団体戦のルールをよく理解しておらず、勝っていると思ったら「負けちゃったよ」と言われ衝撃を受けたのもいい思い出です笑。

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試合後の一枚

 

テニスクラブの友達数人とたまに朝ドーナツを食べに行く不思議な会が結成され、それも最近の楽しみの一つです。

 

〈生活全般〉

1月にPARからSherman Hallに引っ越しました。去年の6月に寮の希望を提出する際にもSherman Hallを第一希望にしていたのですが、人気が高かったようで希望は通りませんでした。Sherman Hallの魅力は、キャンパスの中心に位置しており移動が楽、一人部屋、ミールプランをつけなくてもよいので自分の好きなものが食べられる、の3点だと思います。住めば都というように、どこの寮になっても良いところはたくさんありきっと気にいると思います。ただ、私の例のように途中で変えるオプションもあることをお伝えしておきます。

 

春休み最終日、友人の車でシカゴからキャンパスに戻る車の中で本レポートを書いております。両サイドに広がるとうもろこし畑は全て刈り取られて平地が続いています。次にこの道を通るのは帰るときかもしれないなと考えながら帰路につきます。

第3回レポートを読んでいただきありがとうございます。たくさんの方々の支えがあって充実した留学生活を送れていることに感謝しています。残りの時間も油断することなく、安全第一で頑張ります。

 

2016/03/27

高濱萌子

 

番外編〜シカゴおすすめ観光地ベスト3〜

留学中シカゴに行く機会が何度かあると思いますが、実際に行くと何をするか迷ってしまうものです。私が数回シカゴを訪れて思い出に残った場所を書かせていただきます。

 

  • フランクロイド邸 in OakPark

3回訪れていますが、気候や天気次第で毎回異なる印象を受ける大変面白い場所です。Oak ParkというダウンタウンからGreen Lineで30分ほどの郊外にあります。世界三大建築家の一人フランクロイド・ライトが設計した数々の邸宅は建築の知識がなくても見ているだけで楽しめます。さらにおすすめなのが、フランクロイドが家族と住んだ家兼仕事場の内部見学ツアーです。有料ですが1時間ほどのガイドもあり内部をゆっくり見て回ることができ、面白いです。

 

  • シカゴリバーツアー

冬の間はやっていませんが、春〜秋にかけていくつかの会社がリバーツアーを開催しています。私はwendellaという会社のChicago’s Original Architecture Tour(75分)に参加しました。大きなボートでシカゴ川をガイドさんの解説つきで下ります。下から見上げる両側の高層ビルはまさに圧巻です。両親も非常に楽しんでいました。川の上で寒いので防寒をされることをおすすめします。

高濱 写真5

ボートから見た景色

 

  • 自然史博物館

とても巨大で、半日〜1日は時間をとったほうが楽しめると思います。私も時間がなくて全部は回ることができていませんが、ネイティブアメリカンの展示が特に面白かったです。服飾にとても細かい刺繍が施されていて、思わず見とれてしまいました。正面を入ってすぐのところにT-rexスーの化石が展示されています。

野村友香さんの2016年3月分奨学生レポート

JICの皆様、ご無沙汰しております。40期の野村友香です。到着前からずっとイリノイの厳しい冬を恐れていたのですが、今年は暖冬だったようで大雪+強風で外に出るのさえつらいというのは合わせて5日もなかったように思います。2月後半ごろから10度に到達する日も時々あったのでびっくりしたほどです。

Yuka_写真1

(冬のある日)

春学期が始まってちょうど半分が過ぎました。1週間単位の時間の感覚はすごく長く感じて毎週金曜日を待ち遠しく思っていますが、振り返るとあっという間の2ヶ月でした。

今回のレポートは

  • 長い冬休みの出来事
  • 今学期の新鮮な授業
  • 生活イロイロ

という内容でお送りしようと思います。

 

  • 長い冬休みの出来事

12月19日〜1月18日まで丸1ヶ月冬休みでした。この1ヶ月は私が今まで過ごしてきたどの1ヶ月よりも濃い期間だったと思います。なぜならアメリカを飛び出してまずは南米に向かい、その後ヨルダンまで冒険をすることになったからです。

 

〜前半〜

最初の二週間は南米旅行ということでペルーとボリビアへ行ってきました。カナダとチリに留学している日本の友達とペルーで待ち合わせをしていたのですが、久しぶりに仲の良い日本の友達に空港で会った瞬間のうれしさは最高でした。南米は英語も多少は通じますがスペイン語ができると旅の楽しさ+楽さは倍増すると思います。チリに留学している友達のおかげで語学面では全く困ることはありませんでした。宿のおじさんやおばさんはスペイン語しか話せない場合もあり、日本人3人が来るとがんばって英語で話そうと努力してくれますが、こちらがスペイン語を話し出すと「え!話せるの!!」という感じで次から次へと観光情報やレストラン情報を教えてくれました。どの言語でも話せることに越したことはないので理解できる言語を増やすというのは人生の課題でもあります。

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(マチュピチュをバックに)

ペルーでは首都リマからクスコに移動し、その後マチュピチュへ向かいました。ペルーボリビア間は夜行バスで移動(これが乗る前は未知すぎて恐怖だった)、その後ウユニ塩湖へ。ウユニは言われていた通り本当に日本人が多く、その場にいた8割以上は日本人で残りは中国韓国その他の国というように思いました。サンライズとサンセットツアーに参加したのですが本当に写真でよく見るようなきれいな景色が目の前に広がっている様子はあまり現実のように思えませんでした。ただ予想以上に寒すぎたので夏の時期に行くといえど標高がかなり高いので防寒対策は大切です。

 

慣れない土地で治安もあまり良くない中、基本的に気を張りながら歩いていないといけないので疲れることはありましたが、久しぶりに友達に会えたことと未知なる地にいるわくわく感に溢れた旅となりました。

治安最悪と言われるペルーボリビアの国境を通ることになったり、換金するときに偽札を渡されたり正しい額をもらえなかったり、街が予想以上に汚かったりとあまり今までに経験したことのないような面もありましたが、それ以上にきれいな景色やおいしいごはん、伝統的な街並み、それに世界にはこのような場所もあるのだなあと感じられたことが大きな収穫となった旅でした。

 

〜後半〜

さて、12月30日の午前中にペルーからマイアミ経由でシカゴに帰ってきた後、同じ日の30日夜のフライトでシカゴからヨルダンへ向かいました。前回のレポートで触れたようにヨルダンへ向かった目的はGLBL298(Integration & Immigration)のクラスの現地研修です。ヨルダン出身のUIUCの教授とクラスメイト18人での旅となりました。クラスメイトの中には飛行機に乗るのが初めてという人やアメリカ大陸から出るのが初めてという人もいて、集合時はみんなのテンションが高かったです。私は南米から帰ってきた直後で海外へ行くという新鮮感がなくなってしまっていたのですが、他のみんなを見て「また別の旅が始まる!」という気分になりました。

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(集合写真)

 

現地へ行く前は週一回の授業があり、ヨルダンに隣国から流入してくる難民について理解を深めました。パレスチナやシリア、レバノン等の不安定な周辺国からヨルダンに流れてくる難民は多く、登録されているだけでも200万人以上の難民がヨルダンで暮らしています。ヨルダン国内のインフラや学校などは不足状態に陥っており、その事態は年を追うごとに深刻になっています。

 

ヨルダンでは実際に3つの難民キャンプを訪れて学校や病院、また住民の生活の様子も見ることができました。ある日にはシリアから家族を連れてヨルダンにたどり着いたという家族の話を彼らの家で直接聞くことができました。あまりにリアルな体験談に思わず涙を流している人もいました。彼らは難民としてヨルダンにやってきているので市民権がなく、ヨルダンで仕事を得ることができません。ヨルダン政府から生活費の援助をもらってなんとか生活していますが、その額は生活するのに十分とは到底言えません。シリアの政治が腐敗しているせいで自分たちはこのような生活を強いられているのは事実だけど、祖国に必ず将来帰りたいと多くの人が言っていたのが印象的でした。また、アメリカは他国への影響力が大きいのだからその自覚を国民一人一人が持って欲しい、同情ではなくて根本的な解決を一緒に考えていきたいとも言っていました。これは私がこの滞在全体を通して思ったことなのですが、ヨルダンに限らず世界各地でいくら難民キャンプの整備をしたり受け入れ先を増やしても、結局は根本の原因を解決しないときりがないということです。もちろん起きてしまった問題に対して解決策として他国からの厚い支援は必要ですが、あまりに問題が大きすぎて解決策が追いつくことはむずかしく、追いつこうとしてもさらに問題が大きくなるという負のループが永遠に続いているように思います。抽象的な言い方になってしまいましたが、こういったことを直接感じ取れたのも実際に行ったからこそ感じられるものでした。

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(Baqa’a campの様子)

また、単なる支援だけでいいのか?ということも心に引っかかったことでした。ザータリーキャンプを訪れた時、キャンプの奥に立ち入ることは禁止されたので外縁の道をバスでぐるっと一周しました。途中で、暮らしている人々がいたので持ってきた衣服や勉強道具を渡すためにバスを止めるとすぐに人が集まってきて、私たちがバスを降りるころにはバスが住民に囲まれるほどたくさんの人が集まってきました。きっと私たちのように他の国から来たひとが支援物資を渡すためにこのようによく来るから、バスがくると何かもらえると知っているのでしょう。だけれど私たちはただものを渡してあとはすぐ去るだけ。多くの人がそうしてきたのだと想像すると虚しい気持ちになり、目に見える生活の改善につながるような支援を継続的に行なわなければと感じました。かといって今自分が何ができるかということはすぐには答えられず、何かできるかと言われても自信を持って答えることはできません。ここで見た景色や感じた雰囲気は強烈に頭に残っているので今後もときどき思い出しながら答えを探っていきたいです。

 

少し暗くなりましたが、滞在中は楽しいこともたくさんありました。ヨルダンは予想以上に観光地化されている場所が多かったです。インディンジョーンズの舞台となったペトラ遺跡や死海、紅海に面するビーチでたくさん遊ぶこともできて最高の思い出ができました。このプログラムは引率の教授が行程や訪問先の手配などを全て担っていて、普段は入れないような難民キャンプもヨルダン出身であるツテを生かしてUNHCRオフィスにコンタクトをとったり、生徒が楽しめるようにとバカンス要素もたくさん詰め込んでくださいました。またヨルダンの公用語はアラビア語で街中では基本的に英語は通じず、訪問先でもアラビア語しか話せない方のお話も聞いたのですが、そういった際は教授がすべてアラビア語-英語の通訳をしてくださいました。生徒同士はもちろんですが、教授と生徒もかなり仲良くなって旅が終わる頃にはみんなのお母さんのような存在になっていました。

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(紅海。海の向こうはイスラエルとエジプト)

 

2. 春学期の授業

 

今学期の授業の中から一部を紹介します

 

CS125 Intro to Computer Science

以前からプログラミングを勉強し始めたいと思っていましたがなかなか行動に移していなくて、せっかくコンピューターサイエンスの名門イリノイ大学にいるのだから授業をとって自分を鍛えようと思い、履修しました。この授業は題名の通りプログラミング(Java言語)のイントロダクションなのですが、今までに経験がない私にとっては非常に負担が大きく毎週ハードな課題にヒーヒー言っています。Machine Problemといってコードを実際に書く課題がほぼ毎週あるのですが、締め切りまでに提出し終えて一息ついているとまた新たな課題がふりかかってくるのであまり休む暇がありません。 また、100番台といえど多くの人がハードだと言っている理由は、イリノイのCSの授業は100番200番を難しめに設定して、授業についてこられない人をCSメジャーから振り落とすという思惑があるからだそうです。

 

この授業をとって一つ思ったのは、やはりイリノイ大学はエンジニアの大学だということです。エンジニアのエリアはキャンパスの北側にあるのですが建物一つ一つが新しく洗練されているのは歩いているだけでわかると思います。また、CS125の授業は履修人数がかなり多いからということもあるとは思いますが、Office Hourが月-金の朝から夜まであり、常にCSメジャーの誰かがスタッフとしてオフィスに常駐しているので課題や授業内容でわからないことがあれば聞くことができます。また、オンライン上での掲示板もありそこに投稿すると他のクラスメイトまたはTAから宿題のヒントや質問の答えをもらうことができます。こういったシステムが完全に確立されていることに驚いたのと、私個人の感覚ではありますがやはりエンジニアの学部の気合が違うなあと思いました。

 

GCL125 The Molecular Me

 

GCLとはGlobal Challenging Learningの略で、少人数の授業で生徒同士また生徒と先生のinteractionを大切にすることに重きをおいた授業だそうです。GCLの授業は他にも多くのクラスがあり、内容は多岐にわたっています。この授業の大きなテーマはPrecision Medicineに対する理解を深めるというものです。Precision Medicineアメリカの医療政策の一つで、個人の遺伝子や生活環境、ラフスタイルによって疾患の可能性や治療方法は変わるので、自分自身を理解して健康な生活を実現しようという動きです。患者はもちろん、医師や研究者が一体となってあらゆる角度から情報を提供したりデータを分析することで個人に即した医療を提供することが目的です。

 

普段の授業のペースは比較的ゆっくりで、ある疾患に関わる遺伝子がどこにあってどのような変異の可能性があってどういった体内の伝達システムに関わっているのかということを調べたり、遺伝子を見るツールやウェブサイトを最大限に利用するためのコツを学んだりしています。また、個人で注文すると200ドルほどかかる遺伝子検査キットを無料でもらうことができました。近いうちに私の遺伝子検査の結果が出るので、それを丁寧に調べることで遺伝子のタイプ、変異、どういった病気の可能性があるかということがすべて把握できるようになります。また、遺伝子によって適切な食事も変わってくるということや個人の性格や能力に関わるもの(ストレスを感じやすいとか音楽の才能とか)も遺伝子に基づいているということも学びました。自分について遺伝的な観点からかなり深く理解できるのでとても興味深いです。

 

MCB402 System & Integrative Physiology

 

いわゆる生理学の授業で、pre-medの人が周りのほとんどを占めるように思います。授業はレクチャー形式ですが教室が比較的小さいことから質問が頻繁に飛び交っています。テストが学期に4回あるのですが、毎回A4サイズの自作プリントが持ち込み可なので、テスト前はとにかく小さい字で授業内容をまとめるのに必死になっています。

 

  • 生活イロイロ

 

・日本館でのイベント

JICとJapan Houseが共同でJapnaese Breakfast eventを3/13に行いました。日本の旅館に行ったときに困らないように朝食に関する知識を深めようというテーマの下で行いました。JICによる日本食に関するプレゼン(ある家庭の一幕を演じたスキットも)の後に、実際に朝食をゲストと食べました。メニューはかなり豪華なものになり、来ていただいた方々にも嬉しいコメントをいただいたので準備を念入りにした甲斐がありました。このイベントを通じてJICの4人もさらに仲を深められたと思います。

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(当日のメニュー:筍ごはん、味噌汁、漬物、胡麻和え、卵焼き、焼鮭、大根おろし、他に梅干し納豆味付け海苔あんみつ、)

 

・crisis nurseryでのボランティア

キャンパスのすぐ裏にあるcrisis nurseryといういわゆる託児所のような場所で週一回のボランティアをしています。同じ授業をとっている友達にこういった場所があるということを教えてもらいました。この施設は365日24時間空いていて、さまざまな理由により家庭内で子育てが負担になっている母親や一時的に子供を預けたいという家族がやってきます。もともとは隣にある病院の一部で親が入院中の子供を預かる場所だったそうですが、規模が大きくなったので独立したそうです。0歳から小学校にあがるまでの子供がほとんどです。子供と外で遊んだりごはんを食べさせたりと私はただただ楽しくやっているだけで、毎週子供と遊ぶ時間が癒しになっています。

 

 

留学中はときどき、なんだか自分の中で時が止まっているような、この1年間だけ切り取られた別の世界にいるような感覚になります。去年はどこかよそ者感があったようなキャンパスも今では愛着がわいてここに通っているという意識が芽生えるようになったし、何も用事がないときでも気軽に連絡できる友達がたくさん増えたこともここの生活に慣れたといえる理由の一つです。アメリカにいる環境を最大限に生かして多くを吸収して最後までやり遂げたいと思います。

 

最後になりますがJICの奨学金でここに留学できたことを本当に誇りに思っています。JICの繋がりでお会いできた素敵な方々がたくさんいます。ご支援いただいている皆様に改めて感謝申し上げます。また、好き勝手な娘を遠目から見守ってくれている家族にも感謝を述べて今回の報告とさせていただきます。読んでいただきありがとうございました。

 

2016年3月26日

JIC40期奨学生 野村友香

 

結城一磨さんの2016年3月分奨学生レポート

JICの皆様、平素よりお世話になっております。2015年度小山八郎記念奨学生としてイリノイ大学へ留学させていただいている明治大学商学部4年の結城一磨です。

 

イリノイでは様々な木々の花々が咲き始めると同時に、リスやウサギも活発に行動し始め、本格的な春の到来を感じているこの頃です。

 

さて、とうとう留学中に書く最後のレポートとなってしまいました。秋学期が終わり、冬休み、そして春学期前半終了となった今、心境の変化や新たな学びをこの期間だけでも得ることができたのを実感しております。今回のレポートではその一部をご紹介できればと思います。

 

以下三部構成で報告させていただきます。

 

⑴冬休み

⑵ダンス、マラソン、その他日常生活

⑶春学期授業

 

⑴冬休み

冬休みはLA観光から始まり、アメリカ大陸の南側を通ってNYCまで行く横断旅行を2週間かけて行いました。その後はNYCから南アメリカに飛びペルー、ボリビア、コロンビア観光を残りの2週間ほどで回りました。

まず横断旅行では友人たちとキャンピングカーを借りて、一つ屋根の下生活を共にするという生活を送りました。もちろん7人ほどの学生が横断旅行をすると様々なトラブルにも合います。(テキサス周辺の異常気象による雪で脱輪、予想以上の私のいびきに対する苦情など。)しかし、メンバー皆の協力のおかげで旅行を楽しむことができました。

旅行中は将来どういった場所に住みたい、また来たいと感じるかを基準にあらゆる場所を見ていました。LAなどの西海岸や、ニューオーリンズなどヨーロッパの雰囲気があるJazzの街、そういった賑やかで温暖な気候が自分には合っていると確信しました。

また、余談にはなりますが、リタイア後キャンピングカーでアメリカを回りなが旅しているという人も多く、RVパークに泊まると基本周りはかなり年上で可愛がってくれます。こういったノマド的な生き方には私も憧れがあります。

 

写真1_Kazuma写真2_Kazuma

(西海岸とニューオーリンズ)

 

一方の南米旅行では前述した三ヶ国を観光しました。大まかにまとめるとLima-Cuzco-Machu Picchu-La Paz-Uyuni-Bogota-Medellinといったルートで観光しました。ここでも旅行中、もちろんトラブルはありました。(La Pazでの高山病、大きなデパートでドルから換金した際に偽札を渡される、カメラ、電子辞書盗難など。)しかし思った以上に南米は良い人が多く気をつけることさえきちんとしていれば、評判ほど危険ではない気がします。何よりラテン系は陽気でダンス好きな人が多いので居心地がいいです。

 

今回の旅行で自分はあらゆる場所の自然を楽しむというよりはそこでどういった人たちがどのように生きているのか、コミュニュケーションを取りながら観光していく方が合っていると実感したのも学びの一つです。テレフェリコと呼ばれるゴンドラの交通機関が南米の治安を変えた話、メデジンの歴史、それぞれストーリーがあり、皆が生活水準の一定ラインを保てるようになると治安も良くなる。改めてビジネスや経済の必要性を痛感することができた旅行でもあったように思います。

 

写真3_Kazuma

(La Pazの公共交通機関、テレフェリコ。南アメリカでよく見られる。すり鉢状地形のため電車の代替機能として活躍している。国民皆が利用できるよう値段は格安。)

 

⑵ダンス、マラソン、その他日常生活

春学期は新しいことを始めること、自身の時間管理を上手くこなすことが目標です。作学期のブラジル人のルームメイト達との交流、南米旅行などで本格的にラテン系の血が目覚めはしたのですが、実際に旅行中などはダンスが踊れない、スペイン語が話せないことで悔しい思いをしたのでこれら二つを新しく始めました。

歌とダンスは世界的な共通言語であり、アメリカの社交的な場でも非常に仲良くなりやすくなります。週に2回ダンスのレッスンがあり、サルサ、チャチャ、スイング、ウォルツなどを学んでいます。それぞれのダンスで基本ステップは違うのですが、基本さえ押さえれば、パートナーを回す、リードするタイミングなどは似ている部分もあり、応用が利きます。帰国までに他人に基本を教えられる程度まで身につけられればと思います。スペイン語の方は後述の春学期授業の箇所で詳しく述べたいと思います。

また、イリノイマラソンが4月の下旬にあるということで、将来トライアスロン、アイアンマンなどに出たいとも考えていた私はすぐに申し込みを決めました。初めてのフルマラソン参加になるので多少不安はありますが、うまく時間を管理するようにして準備を進めています。また、ジムに行くと誰かしら友人がいるので互いに励ましあって筋肉トレーニングにも引き続き努めています。トレーニングも私の中で重要な社交的な場です。

その他友人に誘われたイベントには極力足を運ぶようにしたり、後述する18単位の学習量に追われたりと、落ち着くことがなく毎日を過ごさせていただいています。

写真4_Kazuma

(ダンスレッスンの様子)

 

⑶春学期授業

今までの大学での経験、留学の軸、旅行での経験を生かして以下18単位を履修することに決めました。

 

ACE 444: Financial Services and Investment Planning Credit: 4 hours.

いかに投資判断を下すかExcelを使って学ぶ実践的な授業です。日本で学ぶことができなかった部分まで深く踏み込んで実際の投資家は判断を下すにあたってどういったところを見ているのかを体感できていて面白く感じています。

 

ACE 360: Spreadsheet Models and Applications Credit: 2 hours.

ACE446: Modeling App’s Finan Plan Credit: 2 hours.

ACE360はACE446を取る際に必修になっていたので履修しました。春学期前半のみの授業です。基本的にExcelを使ったSpreadsheetの作成について学びます。ここで培ったスキルを用いてこれから春休み以降本格的にACE446に臨みます。ACE 446はACE444と同様Excelを使ってフィナンシャルプランニングをしていくという授業で関心のある分野でしたので履修することにしました。短期集中で課題も多く大変ですが残りの学生生活を満喫するためにもやり抜きたいと思います。

 

AGED 260: Intro to Leadership Studies Credit: 3 hours.

イリノイ大学の一つの特徴でもあるLeadership Studyを体感することもこの留学の目的でした。そこでイリノイ大学のリーダーシップセンターが主催する、Leadership Certificate が定める条件を探り、この科目があったので履修しました。本来は1年以上の期間を使ってこのCertificateをもらえるらしく、全てを行うことは時間の関係上できないため、同機関が主催するi-programも同時進行で少なくとも参加して行こうと決めました。

本授業は名前にあるとおり、学問としてリーダーシップについて学ぶ授業です。月、水曜日は大教室での授業、金曜日は少人数クラスでのディスカッションといった構成です。リーダーシップにも様々なアプローチがあり、先天的なもの、スキルや能力といったように磨いていくもの、状況や態度に合わせたアプローチなど多くの選択肢を学べています。自分のリーダーシップの引き出しを増やすことはこれからの生活にも活きてくると感じています。

 

ENG 333 – Creativity, Innovation, Vision at University of Illinois: 3hours.

Creativityをいかに向上させるかに焦点をあてた授業です。この授業は留学生にも人気で、大学院生、MBAプログラムの人なども混じっての授業となっています。Creativityは先天的なものではなく、磨いていくことが可能なスキルであるといったことを一貫して実感します。また、一般の教育はいわゆる左脳的な論理的思考を向上させることに集中しがちですが、人工知能やコンピュータがそうした部分を代替するようになってきた分、右脳的な発想の豊かさを向上させようといったことがクラスの趣旨だと感じています。1冊のアイデアノートを作り、授業を通して様々な経験を得られるように工夫されています。グループに分かれてディスカッションや課題などが多く、費やさなければならない時間は多いですが、その分実りの多い授業となっています。

 

SPAN122: Intensive Elementary Spanish: 4 hours

アメリカの外国語教育を知りたいことと、南米旅行やアメリカでの生活、今後の自分のためにも、スペイン語は必要だと考え、スペイン語学習を始めました。月曜日、水曜日に50分ずつスペイン語アウトプットの授業があり、オンラインクイズ、課題が週に2〜4つほど出されるといった、徹底的にアウトプットを重視した構成になっています。自身の外国語勉強哲学として、外国語学習は勉強というより筋肉トレーニングに近いと考えているので、自分にはこの環境は適していると感じています。徹底的な反復練習、アウトプットによって知識が洗練されてきているのが分かります。2年間日本で学習してきた中国語よりも、この半年間追い込んで学習したスペイン語の方が上達するような気がしています笑

 

 

これまで読んでいただきありがとうございます。最後になりましたが留学のご支援をいただいている皆様に改めて感謝を申し上げます。

Japan Houseでの朝食イベントが成功に終わり、一安心している間もなく、4月もイベントが目白押しです。ビジネス学部の学生とのシカゴ観光や、マラソン、学期末試験、Japan Houseでの東北に関するプレゼンテーション、後悔しないよう全てに自分らしく全力投球で頑張りたいと思います。

 

 

2016/03/27

 

第40期小山八郎奨学生 結城一磨

喬博軒さんの2016年3月分奨学生レポート

40期奨学生の喬博軒(きょうひろき)です。
シカゴへ行く電車を待ちながらこの文章を書いています。休暇に入りいつものバスのダイヤが変わったことに気づき、予定より早く家を出て駅まで歩くことができたのはむしろ幸運だったのでしょう。それでも延々続く乾いた平地の上を吹き抜けこの町に辿り着いた風は、ベッドから起きたばかりの身には特別冷たく感じられました。3月のイリノイ州は、春のような陽気の日々にときどきひんやりした朝からはじまる一日が訪れます。眠そうにしているアフリカ系の駅員、どこかへ旅立つ娘との別れを惜しむのは見るからに中西部に住む家族、階段を駆け上がってきたのはアジア系のカップルです。駅という場所にはいろんな人がいます。サンダル、革靴、寝巻のような格好からビジネススーツまで。こうして多様な人種や生活背景の人々を眺めて物珍しがることができるのは、私が際立った均一な社会の出身だからでしょうか。早朝の駅で押し黙っていた人々は始発の到着を告げるベルと同時に、息を吹き返したように立ち上がり出発の準備を始めます。当たり前ですが、皆行き先が決まっているのです。ひとりひとりその時にやるべきことを求めて自発的に、それでいて列車のベルに急かされるような唐突さをもって。待合室からは列車の到着を見ることができません。聞こえるのは気持ちばかりのアナウンスだけです。次の目的地へと経由するためだけに作られた大きな箱のような空間を後にして、どの方向からやってきたのかもわからない巨大な生き物の一部のような電車に乗り込みます。動き出した向きから方角を確認し、ほっとしたように少しばかりの列車の旅に思いを馳せます。僕はシャンペーンからシカゴまでの道程が好きです。

 

ここに来た頃はうまく聞き取れなかった係員のアナウンスが以前よりもわかる気がするのは、僕の聴く力が伸びたというよりむしろ、気持ち的にここに「慣れた」ことが大きいのでしょう。拡声器を通して音が割れていても、周囲の雑踏が邪魔していても、言葉を話す人の空気感や駅の状況をはるかに親密に感じられます。「科学的に」言おうとするなら、なにが起こるのか少しだけ予想できるために、情報を受け入れる体制が整っているからなのかもしれません。今考えると(そのときはそのときで必死でした)はじめは言葉を聞こうという意思も無く、自分は留学にきたんだという非生産的な甘えがあったように感じます。

いま、「留学」という言葉に抱いていた憧れや聞こえのいい万能感がやっと自分の中で消費され、それを反省し現実的に動き出せている感覚があります。利己的な甘えも遅すぎる成熟も全部含めて自分と受け入れ、目の前のことを楽しむことにしようという開き直りのような清々しさを感じています。

 

始発のアムトラックのほとんど人がいないパノラマ車両からは、運が良ければ朝陽が望めます。ほぼ視界をガラスに囲まれたこの車両は、暗くてどこか地下室のような閉塞感のある座席車とは趣を異にしています。柔らかく差し込む朝陽は、無機質なはずの列車の内部を温かく優しく照らし出し、その季節のその瞬間にしか訪れない不思議な空間を作り上げます。私は安心しきった胎児のようにまどろみながら、静かで広大な景色を目の前に、自分のいる位置を改めて確認するのです。正しい方向に少しずつ近づけていると信じて。

 

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(アムトラックからみえる朝陽: 荒野と風力タービン)

 

 

<講義ついて>

今学期履修している講義は以下の通りです。

ENG498         Sustainable Development Project

GCL188         Doctor and Patient

MCB320        Mechanism of Human Disease

MCB246        Anatomy and Physiology

 

前回のレポートの意気込んでいたように、今期は思考していることを「表現する訓練」に力を入れたいと考え、プレゼンテーションやグループワーク、ディスカッションの比較的多い講義をとりました。(上の2コマ)それ以外にいずれ挑戦したいことに繋がる「インプット」のための講義を2コマ受講しています。(MCB=Molecular Cellular Biology)

 

・ENG498           Sustainable Development Project

Engineering(ENG)専攻を中心としたプロジェクト系の講義です。(この講義は今年度のイリノイ大学を代表する国際プロジェクトとして選ばれ大学代表として全米大会でプレゼンが行われる模様です)ENG専攻のプロジェクト系講義には他にも様々な内容のものがあり、いずれも情熱的な講師や学生が多いときくので履修の際は確認されることをお勧めします。今期から新たに始まったこの講義では①イリノイ大学のプロジェクトチーム、②NGO団体であるEWB(Engineer Without Border)のスタッフ、③現地のthe Universidad San Fransisco de Quitoのコーディネーターや学生と協働してつくる新たなプラットフォームを通して、エクアドルのLumbisiという都市で灌漑プロジェクトのためのResearchを作成します。UIUCのチームにはEngineering, Community Heath, Urban Planning, Global Studies and Anthropologyから教授・学生が参加しています。希望者はSummer Sessionの単位認定講義としてエクアドルのフィールドワークに実際に参加、実地調査を継続できます。いわゆる諸学提携のグループワークを通して、ディスカッションのみならず実際のプロジェクトのためのリサーチを実施するので大変スピード感があり、かつやりがいがあります。私の班員は実際に職務経験もある院生が多く、自分の専門をうまくアピールし、チームで存在感を示すことにとても苦労しています。院生の友人、そして情熱あふれる教授からの紹介という偶然の出会いでしたが、私にとって理想的なテーマ、授業形式なので、控えめに言って今期の中で特別精力を注いでいる講義といえます。チームごとにリサーチテーマは異なり、大きくTechnical, Social, Politicalといったテーマをそれぞれ扱っています。私のグループはSocial Spatial な側面から調査を始めています。具体的な内容については次回の報告でお伝えさせていただきます。

 

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(グループメンバーのホームパーティ:フィンランドから来たゲストスピーカーを囲んで)

 

 

・GCL188          Doctors and Patients

講義の名前ではニュアンスは伝わりませんが、各国の文学作品を題材に、患者-医師関係、そして「病気」というものに対する私たちの捉え方、その文化的・歴史的な相違を考察しようと試みる講義です。教授は文学の専門家で、学生は工学科、獣医学科、community heathや文学科など様々な専門の生徒がいます。カミュやカフカ、大江健三郎、その他中東文学からアメリカ文学に至るまで多様な小説や戯曲、評論を扱い、主に授業に先立ってリーディングを課され、講義時間中はディスカッション形式で作品を読み進めていく形です。授業ごとのペーパーとともに、定期的にプレゼンや、作品のスキットを行います。思っていた以上に楽しい今期のダークホース的存在です。

 

・GCL(Grand Challenge Learning)とは2015の秋学期からスタートしたばかりの試行プログラムで、Art, Humanities, the sciences, social science, behavioral science, quantitative reasoning の分野横断的に様々な側面から一般教養を学ぼうとする講義です。この講義はGCLの中でも”Health & Wellness”というPathway のうちの一つです。他にも面白いinterdisciplinary な講義が多く、その多くが少人数制かつ参加型の形式をとっているので、これから留学される方は要チェックと思います。私のクラスはなんと学生が10人しかいないので、80分の講義のなかでスモールディスカッション以外に、発言機会が幾度もあり、表現の練習になっています。大江健三郎や日系作家のGail Tsukiyamaを扱うときに日本からきているということで再三意見を求められました。もともと本が好きということもあって、今までに受けたことのない類の講義は大変興味深くスリリングで、自分で驚くほど楽しんでいます。詳しくは最終レポートでご報告できればと思います。

 

・MCB320          Mechanism of Human Disease

名前が如実に内容を反映しています。分子・細胞レベルでの異常がどのように機能や構造に病理としてあらわれるかを学びます。臓器部位別に、とくにアメリカで罹患率の高い疾患を取り扱っている印象です。各講義でだいたい1疾患しか扱わないので数としては少ないですが、その分予想していたよりもしっかりとした内容で、一つの疾患についてリスク因子や病態、予後、治療までたいていの事柄を網羅している印象です。罹患率やリスクの人種間格差や地域差などを当たり前のように扱うのは、多民族国家であるアメリカならではでしょう。特にCystic Fibrosisなど、日本ではほとんど学ばない遺伝性疾患等が出てくることがありためになっています。

 

・MCB246          Anatomy and Physiology

解剖・生理学の講義です。週2回Foellinger Atriumというキャンパスでも随一の大講義堂に300名以上の学生が集います。主にレクチャー形式の講義ですが、それ以外にグループワークとしてある特定の疾患について、その病理・治療・最新の情報について調べ発表を行います。個人的に卒後受験予定の試験の準備として受講していますが、生化学や組織学などの内容も想像以上に詳細に扱うという印象で、全体として人間のからだのしくみを学びたいという学生には専攻に関係なく面白いと思うので、選択肢としてあってもいい講義ではないかと思います。

 

 

<息抜き>

・The Super Bowl

フットボール界、いやアメリカの全スポーツファンにとって最も大事な日といっても過言ではないでしょう、スーパーボウルをホストファミリーと過ごしました。スポーツは大好きですが、フットボールに関してはルールからしてうろ覚えで、どちらかというとラグビーのほうが…というフットボールアマチュアの私です、友人たちに聞いていた通り、プレイよりもハーフタイムショーや合間のコマーシャルを楽しみました。

 

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(ホストファミリー: ポラロイドカメラの一枚)

 

・High School Musical

ホストファミリーの長男の通う高校の(今年は初の2校共同開催ということでした)ミュージカルを見に行きました。台本はディズニー映画のリトルマーメイドということで文化祭レベルのものだろうと腹をくくっていくと、アリエルや王子様はワイヤーアクションで宙を舞い、また海の生き物たちの歌やダンスはかなりレベルが高く驚かされました。会場はダウンタウンシャンペーンにあるVirginia Theatre です。定期的に舞台や映画などを上映しているのでぜひチェックしてみてください。

 

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(Virginia Theatre)

 

・Art Theatre

同じくシャンペーンにある私の一押しスポットはArt Theatreです。日本でいうところの大手シネコン以外のミニシアター系のものや過去の名作を上映しています。時に無料上映をやっており、私はこれまでに「ロッキーホラーショー」、「マッドマックス」、「思ひ出ぽろぽろ」を鑑賞しました。100年以上の歴史のある古い劇場は一見の価値ありです。

 

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(Mad Max鑑賞後の一枚: 嫌いな映画は容赦なくけなす映画好きの面々)

 

 

<課外活動・所感>

・病院実習、MPHの集中講義、現場へ

冬季休業の最初の2週間は旅行、残りの2週間は病院実習をさせていただきました。サンクスギビングの際にお世話になったClevelandのCase Medical Centerで再び実習を、今回はさらにCase Western University、Master of Public Health(MPH)の冬季集中講義にも特別に参加させていただきました。これは実習先の教授が、今回の集中講義にあたって「Global Healthの現場において重要な外科技術、必要なトレーニング」についてお話しされたのがきっかけで、その講義が終わっても特別に主催の先生のご厚意で丸1日聴講の機会を頂くことができました。マスターのコースということで、様々な専門を持つ受講生のいる中、その日は医師による現場での実践に重きを置いた講義が行われていたので私にとってまさに夢のような時間でした。途上国での経験のある産婦人科医や救急医の講演が行われ、難民キャンプにおける女性特有の問題や、分娩や妊娠高血圧の対処、感染症の講義などといった内容でした。教授のWar Surgeryのお話しは大変貴重で、その中の「世界の約90%の外科医が世界人口の約10%のみを診ている」という言葉が大変印象的でした。2年ほど前、この教授の講演を日本で拝聴し、それが縁でこのようにアメリカの現地の病院で実習させていただくことになり、そして今この場にいるのだと思うと少なからず感慨の深いものでした。しかし浸っていたのもつかの間で、ディスカッションやグループワークでは飛び入りであったことを差し引いてもとても参加できていたとはいえないほど着いて行くのでやっとでした。まだまだ語学、知識の面いずれにおいても課題は多いと痛感しました。それでもここでの経験は自分の将来を考える上でのヒントとなり、私自身サブスペシャリティについて再考させられました。4月には、病院のGlobal Health TrackとNGOによるグアテマラのマヤコミュニティへのフィールドワークに参加させていただくことになりました。詳しくは最終レポートで報告させていただきます。

 

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(レジデントの皆と)

 

他の奨学生が述べると思うので軽くしか触れませんが、3月にJICの活動の一環として日本館と共同で「朝食イベント」を無事成功させることが出来ました。開催にあたって、佐藤昌三先生や日本館のスタッフの皆様、インターンの学生達、そして日本のJIC本部からも多大なる支援を頂きました。本当に感謝してもしきれないほどです。その他にもあらゆる場面で私個人では到底実現不可能な機会を様々な皆様に助けていただきました。この場を借りてお礼を申し上げたいです。残りわずかとなりましたが引き続き温かく見守ってくだされば幸いです。ご支援・ご協力いただいている皆様やJICの皆様に改めて感謝いたします。これをもちましてご報告とさせていただきます。今後ともよろしくお願いいたします。

2016年3月27日、シャンペーン

結城一磨さんの2015年12月分奨学生レポート

JICの皆様、平素よりお世話になっております。2015年度小山八郎記念奨学生としてイリノイ大学へ留学させていただいている明治大学商学部4年の結城一磨です。

ここ最近でイリノイの方は急に冷え込み始めていますが、私は宮城出身でなおかつ祖父母の実家は山形にあり、よく冬はそちらの方で過ごしていたのでどことなく実家に帰ってきたような不思議な感覚を味わっているこの頃です。

さて、留学生活二度目のレポートということで何を書こうかと考えてみて、今回は

 

⑴留学生活で感じた環境の変化

⑵観光

⑶秋学期学習内容と春学期の予定

などについて報告させていただきたいと思います。

 

⑴留学生活で感じた環境の変化

こちらに来てからというもの、本当に多くの出会いがありました。日本にいた時は会うことができなかった優秀な学生と出会う機会がこの留学を通して極端に多くなりました。そうした出会いの中で自分のできること何か、と考える機会がやはりどうしても多くなります。こういった経験を今、学生中にできているのは本当にありがたく感じています。

日本では、留学する人は多少特別扱いされる部分があったものの、いざ留学してみると自分がどれほど小さな存在なのか気付かされます。ですがただ単に能力の優劣を比較するのではなく、十人十色であり、それぞれを尊重すべきということも留学生数全米2位の環境だけあって、常々再認識させられます。

また、これまでに海外現地生や交換留学中の学生たちとも語り合うこともありました。宮城県生まれ、宮城県育ち、19歳まで一度も日本から出たことがない、いわゆる純ジャパの中でも純ジャパな私は地方での教育しか知りませんでした。彼らとの交流の中で様々な環境、国での教育という選択肢があるのだと理解できたことも大きな収穫の一つでした。気が付いたら子供ができたら教育、国をどうするかまで議論が発展するほど意外と話が盛り上がります。笑

まとめると、就職活動もはじまり、学生らしく、そして留学生らしく、色々悩んだり考えたりする時期に直面しています。結局自分は今まで過ごしてきた自分で作られているわけで、海外経験、留学によって急激な中身の変化があるわけでなく、新たに組み込まれた留学生活という過去を元にどうなりたいか、今後の方向性を考えていくべきなのだろうなと考えております。今まで野球一筋だった頃や大学生活でやってきたとおり、一歩一歩着実に前に進んでいければと思います。

最後に“環境の変化”ということで、書いておくと後々振り返るといい思い出になるとアドバイスを受けていたので、こちらでの一週間のルーティーンを記録しておきたいと思います。

<日> 体調調整・課題消化

<月>〜<木> 学習ルーティーン再開

<金(TGIF)>・<土> 何かしらイベントに行くor ヨーロッパ人のだれかしらの誕生日パーティor ルームメイトのブラジル人の突発的なブラジリアンパーティ途中参戦(無許可・自分の部屋主催)

 

日本の学生生活から環境が大きく変化していますがだいぶこの流れに落ち着いてきました。このように書くと簡単ですが毎週様々なイベントが尽きず、飽きることのない秋学期でした。

 

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(日本館での浴衣イベントにて二度目の半纏装備)

 

⑵観光

少し話はずれますが日本で観光業に勤めていたものの自分自身は語学留学でフィリピンしか訪れたことがないことから外国人観光客と話す際にうまく会話の中で相手の懐に入れない経験を多くしていました。そこで留学中と残りの学生生活でより多くの国、地域に訪れようと決めました。留学中はせっかくアメリカ大陸に来ているので、北アメリカ大陸と南アメリカ大陸を回る予定です。

今回のthanks giving weekの休暇ではBoston, DC, NYCを巡ってきました。

Bostonの学生街やワシントンの観光名所も楽しめたのですが、やはりNYが一番興味深かったです。

移動手段は基本夜行バス・自転車・徒歩で、宿泊はすべてAirbnbで転々と巡りました。NYCではアッパーイーストの地域を中心に華やかな印象でしたが、南に行くとチャイナタウンがあり、少し一般住宅のような雰囲気で落ち着いていきます。島を移り、2件Airbnbを利用したジャージーシティの地域に行くとインド系の地域、アフリカ系アメリカ人の地域などに分かれており、どちらにも宿泊したのですが、NY周辺のイメージとは違った一面も見ることができたのもいい経験になりました。

冬休みはアメリカ大陸横断、ペルー、ボリビア、コロンビアなど北アメリカ、南アメリカをもっと深く観光予定ですので、また何かしらの形で報告できたらなと思います!

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(セントラルパークにてアメリカ人力車と馬車発見!)

 

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(ハーバード学生から学生が靴にpeeしているとの情報を仕入れ、触るに触れなくなった自分。)

 

 

⑶秋学期学習内容と春学期の予定

 

前回も多少内容は述べさせていただいたので、履修したものの中から興味深かったものの内容をいくつか述べたいと思います。

 

ACE345 Financial Decision Making for Individuals and Small Business (3 credits)

 

振り返ってみるとほぼ毎週宿題があり、cash flow statement, B/S,P/Lなど基礎的な会計から始まり、ROE,ROAなどの評価手法、プロジェクトを現在価値にして評価することなど、秋学期で一番内容が充実していたと感じています。課題も日本でやっていたものより実践的で面白く、TAのところに毎週通うのが恒例になっていました。

やはりこの授業などを通して見てファイナンスの中でもコーポレートファイナンスやプロジェクトファイナンスなどに自分は関心があるのだなと実感させられています。来季もそれに関連した授業をとれたらなと考えています。

 

ACE240 Personal Financial Planning (3 credits)

 

この授業は基礎的なfinancial planningの知識を学んでいく授業です。ACEの学部のfinanceの中でもmajorが3つほどに分かれていて、financial planningというmajorがあるのは日本ではなかなかないユニークなところだなと感じています。スウェーデンからの交換留学生のグループも履修していたり、なかなか人気の授業のようです。実際に働いている社会人の方の話や大学院でfinancial planning専攻のゲストスピーカーが来たりなどいろいろな講義を楽しめるのも魅力の一つです。どんな職業につくのであれ、働き始めてからリタイヤまで積み立て投資をしていく重要性や保険や投資の重要性など幅広く学びます。なにか、ファイナンスを学ぶというよりか社会人生活をスタートさせる準備、知識を学ぶ授業のように感じていて面白いです。「21歳の時に知っておきたかった51のこと」と題して人生の教訓を学んだ日も中にはありました。

 

BADM199/395 Entrepreneurship and Enterprise Development (3 credits)

 

基本的には様々な形(法律やマーケティングなど)でentrepreneurshipに関わる社会人の講義を聞きます。前回のレポートにも書かせていただきましたが自分はArtで地域を活性化させるプロジェクトに参加させていただき、ミネソタでのミーティングなどにも参加しました。アメリカでの実際のスタートアップを体感できているので、非常にありがたい経験をさせていただいていると実感しています。今までチームで複数回conference callやミーティングを行い、現在、今後のビジネスプランをどうするか、最終調整中です。

写真4 yuki

(ミネソタ行きのドライブにて。周りはコーン畑か地平線か空のみ。)

 

春学期は引き続きfinanceやentrepreneurship系の授業を中心に実践活動系の授業とバランスをとりつつ、ずっと学びたかったSpanishの授業などもとることを考えています。

 

これまで読んでいただきありがとうございます。最後になりましたが留学のご支援をいただいている皆様に改めて感謝を申し上げます。残りの留学生活も悔いがないよう、自分らしく過ごしていきたいと思います。よろしければ今後も暖かく見守っていただければ嬉しいです。

野村友香さんの2015年12月分奨学生レポート

JIC第40期奨学生の野村友香です。イリノイではついに11月末に初雪が降りました。基本的に寒いのが苦手なので雪も同時に好きではないのですが、1時間もしないうちに辺り一面を白い世界に変えた雪をアメリカで初めて見たときには少しだけ興奮していました。これから本格的に寒くなると家から出られなくなりそうで心配です。

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(シカゴでの初雪)

 

今回は

1秋学期授業途中経過

2サンクスギビング休暇について

3所感

といった内容でレポートをお送りします。

 

1秋学期授業について

 

今学期は自分の専門に関わらないような科目を多めにとって純粋に教養を学ぶことを楽しめました。しかしなかなか勉強のモチベーションを保つのが難しい時期もあったので来学期はもう少し生物の授業に重きをおきたいと考えています。

 

以下、各授業の感想です。

 

MCB316 Genetics & Diseases

 

授業は教授が作成したNotePacketに沿って展開されるのですが、一回分のNotePacketが最初は15ページくらいだったものが最近は50ページほどになっていて量の多さに心が折れています。内容は興味深いもので、治療における遺伝子の可能性に改めて気付かされたこと、世界が解明すべきことはまだまだたくさんありすぎるということに気付いたことは私の中での小さくもあり大きくもある変化でした。先日、二人ペアで行う20分間のプレゼンテーションがあり、私たちは乳癌の原因とされるBRCA遺伝子の変異とガンの関係性について発表しました。プレゼンの日程がサンクスギビングの旅行から帰って来た次の日だったため、旅行中も時々プレゼンの存在を思い出さなければいけなくなってしまいました。プレゼンの内容は難しく、たくさんの論文を読んでそれらをまとめなければならないため大変でしたが、ペアの子とつらいつらいと言いながらもスタバで一緒にプレゼン準備をしたり練習をしたりできたのである意味楽しめました。この授業でReadingAssignmentやプレゼンの準備において本当にたくさんの論文を一気に読んだので効率よく論文を読むスキルも多少向上したと思われます。期末試験は範囲が膨大となるのでしっかりと準備をした上で臨もうと思います。

 

PS225 Evnironmental Policy

 

こちらの授業では扱う内容が環境を軸にして経済や政治などの分野に広がっているので、経済学の基本的な用語や考え方に触れることができたのは非常によかったです。先日の中間テストでは用語を与えられて説明する問題や、ある地域の環境と経営などのケースが与えられてどう対処するかというような論述があり、時間内で全て回答するのは少し大変でした。

前回のレポートでフィールドトリップがあると触れていたのですが、教授と生徒15人程でインディアナ州の砂丘を訪れました。人間によるエリア開発と自然保護の折り合いの成功例と失敗例の両方が共存しているIndiana Duneを実際に歩き回ってきました。砂丘と聞いていたので私は勝手に平地が広がった砂丘をイメージしていたのですが、実は砂でできた山でした。ですから、一歩進めるごとに足が砂の中に沈むのです。2時間かけて砂丘を越えた後にはミシガン湖の壮大な景色が広がっていて大きくきれいな湖を眺めながらお昼ごはんを食べたのはいい思い出です。帰りはさすがに迂回して帰るのだろうと思っていたら、通ってきた山道をまた歩いて戻るということだったのでとてもハードな旅となりました。教授はそれほど若くないのに長時間のハイキングを苦と思わないようで、教授のパワフルさに圧倒されっぱなしでした。

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(Indiana Duneをミシガン湖に向かって歩く)

 

CMN101 Public Speaking

 

学期中に合計5回あるスピーチのうち4回が終わりました。4回目のスピーチは本当に運の悪いことにサンクスギビング直後かつMCBのプレゼンと日が重なってしまったのでこちらも旅行中に気にしなければならないことの一つでした。4回目のスピーチはPersuasive Speechと言って実際の新聞記事やデータを用いることが条件としてあり、私はアメリカの医療費高騰問題について話しました。スピーチ前に原稿を提出する必要があるのですが、原稿の型が与えられているので書くことはそれほど難しくはないものの、参考資料を集めたり形式に沿って原稿を書くことに予想以上に時間がかかってしまいました。個人的にはスピーチのスキルは回数をこなすほど上がっていくと思うので、場数を踏めるという点ではよかったですが他で人前で話す場面がある場合はこの授業を取らずとも授業でやるのと同じ内容のスキルは身に付けられる気がします。私自身はそういった機会はあまり多くなかったため授業で強制的にそうした場面を設けられてよかったと思います。

 

GS298 Immigration & Integration

 

LASが主催している短期留学プログラムのようなもので、8回の授業+2週間の現地での実習というプログラムが幾つかあります。その中でも私は冬休みにヨルダンに行って難民、移民について学ぶものに参加することに決めました。正直このご時勢に中東に行くのかと自分でも申し込んだ後に行くかどうか悩んだのですが、アメリカにいても危険であることは変わらないし、プログラムが現地出身の先生の引率の下で行われるということも考慮してやはりこの機会を逃したくないと思い参加を決めました。毎週のリーディング課題に合わせて、日々流れてくるシリア難民のニュースにも以前より注目するようになりましたが、先日のフランスでのテロも含めて世界の歪みが人々の脅威となっていることをひしひしと感じます。授業ではヨルダンの歴史、ヨルダン周辺国の状況や動きに加えて初歩的なアラビア語も学んでいます。

 

 

2. サンクスギビング休暇

 

11月21-29日の休みを利用してカリフォルニア州を訪れました。懐かしい高校時代の友人に会ったり、その友人の友人に新しく出会ったりと様々な人と時間を過ごしたことで楽しさが倍増しました。サンフランシスコでは特に予定を決めることなくひたすら街を歩き回ったことでサンフランシスコが持ついろいろな顔を見ることができたように思います。急激な坂道をバスや路面電車が走っていたおかげで苦しむことなく移動することができました。路面電車から外を見ていて、所せましと並ぶ家々の向こう側に広がる海が見えたときにはあまりの景色のすばらしさに感動して路面電車から落ちそうになってしまいました。(サンフランシスコの路面電車にはドアがなく、電車の外側に立つことができる)

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(路面電車と遠くに見える坂)

また、UCバークレーにいる友人を訪れたときには日本食のお店に連れていってもらい、豚の角煮と銀鱈の粕漬のおいしさにひたすら感動していました。

3日目にサンフランシスコからロサンゼルスまで夜行バスで移動したのですが、最初はアメリカの夜行バスは少し怖そうだというイメージを持っていたものの日本の夜行バスと全く変わらず安全に移動することができました。ロサンゼルスはまさに南国といった雰囲気であちらこちらに生えているヤシの木がとても開放的な南国のイメージを作りあげているように思いました。

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(組み合わせがおもしろい)

ロサンゼルスやサンフランシスコを訪れて思ったのは、シカゴはとてもきれいだということです。エリアにもよりますがSF、LAの中心部は治安も悪そうな部分も多く格差があまりにも顕著に現れていることに驚きを隠せませんでした。

 

その後高校時代の友人と合流し、ディズニーランドやヨセミテ国立公園を訪れました。ディズニーランドからすぐ近くのホテルに泊まっていたため疲れたら帰ろうと友人と話していたのですが、実際には朝から夜中まで合計15時間も飽きることなくパーク内に滞在していたことに自分でも驚きました。

 

イリノイの寒さから逃れるためにカリフォルニアに来たはずが、ヨセミテ国立公園ではマイナスの世界を体感することになりました。ですが気温など全くどうでもよくなるほど美しい雪景色が広がっていて、この時期に訪れて本当によかったと思いました。ヨセミテを訪れる際はぜひ11月末の雪景色を強くオススメします。(他の季節を知らないので何とも言えないのですが)

行き帰りのドライブ中に見た景色は木が一本も生えていない山がただ並んでいたり、見渡す限り文字通り何もない平地をひたすらまっすぐ走ったり、日本の高速道路を走っているときに見える緑がたくさんの自然を感じる山々とは全く違う風景を楽しむことができました。

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(ヨセミテ国立公園にて)

 

3感じたこと

 

授業、研究室、図書館、ジムを行き来していたらあっという間に毎日が過ぎていき、既に留学期間の3分の1が終わったということに驚きを隠せません。来た当初よりはのびのびと生活できるようになった気がしますが、英語に関しては当初に比べると引け目をそんなに感じることなく発言できるようになっただけでまだ日々鍛錬の日々が続いています。集中していないと質問の意味が聞き取れなかったり、少人数での議論で主張を押し出せなかったり悔しい思いをすることがたくさんあります。後から考えて「あの時こう言えばよかった、こういう表現をすれば伝わったかもしれない」と思うことが多いのですがもうその時点では遅い訳で、日々その場での勝負に全力を注ごうと何回決意したことでしょうか…。

 

イリノイ大学で出会った刺激的な友人は非常に勉強熱心であり、将来像実現へのプロセスがはっきりしており、そういった友人と話す中で本当に自分は今まで自身について真剣に考えずにただ直感に従って生きてきたということを感じました。しかしだからと言って悲観的になった訳ではなく、彼らがそうした事実に気付かせてくれたことに感謝しているし、自分が本当にやりたいことなどを考えていると今までぼんやりとしていた将来像が明確になってきているのを感じます。また同時に、日本の友人にも刺激を受けている自分がいることも感じました。サンクスギビング中に泊めてくれた高校・大学の友人が留学先で頑張っている姿、日本での部活のチームメイトが努力している姿、大学の学部の友人が日々の実験に苦しんでいる姿…今までどれほど恵まれた環境にいたかを離れてから改めて感じ、アメリカで頑張る原動力となっていることは事実です。きっとアメリカで出会った友達の存在も今後私を動かす原動力となると思うので今いる自分の環境を改めて大切にしようと思いました。

 

学び、楽しい、嬉しい、素敵、失敗、葛藤、嫌だ、納得いかない、などいろいろな出来事・感情がこの3ヶ月間だけでも本当にたくさんありました。毎日の時間を大切にしながら日々を彩っていく感覚を忘れないようにして今後も前進していこうと思います。

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(今となっては懐かしいイリノイの紅葉)

 

2015年11月30日

野村友香