深見真優さんの2017年7月分奨学生レポート

はじめに

皆さまお世話になっております。41期の深見真優です。

アメリカから帰国して2か月と10日が経ちました。自分がイリノイ大学に10か月留学していたことが、遠い昔話のようです。本当に私は留学していたのかな?と思うほどです。帰国して2日後から通常のフローに乗って就職活動をしていました。炎天下の中リクルートスーツに身を包み、日本語しか聞こえない電車に乗り、分刻みで面接に向かう。余韻に浸りながら少しずつ体を慣らすという感覚は一切なく、半ば力づくで時差ボケの体を就職活動の渦にねじ込んでいったような感覚でした。目まぐるしい就職活動を終え、リユニオンで皆様と42期にお会いし、日本の友人や家族と話す中で、落ち着きを取り戻し、漸く私の留学が一区切りしたように思います。こうしてレポートを書くことも最後になりますので、ゆっくりと振り返りをしたいと思います。

 

1:この留学を通して印象的だった授業

2:留学を経てこれから挑戦したいこと

3:第41期小山八郎記念奨学生として留学できて良かったこと

 

1:この留学を通して印象的だった授業

第3回目のレポートで私が受講していた授業の概要を書いたので、この1年間で特に印象的だった授業を前期と後期から1つずつ振り返りたいと思います。

Medical Sociology(前期)

医療社会学の授業を前期に履修しました。私が留学前に頭の中にぼんやりとあった「こんなことを勉強してみたい」という漠然としたイメージにピッタリな科目でした。将来、健康促進に携わりたいという思いが芽生えたものの、医療の道を志している訳ではない私が、どの様に健康に携わることができるのかがわかりませんでした。しかし、この授業を通して「病気にしない環境作り」「情報伝達技術を利用した健康管理」などの重要性に気づくことが出来ました。「健康=病院」という一辺倒な考え方ではなく、「健康」というキーワードに対して、文化的背景、地域行政、ビッグデータ、、、と、今までは気にしてこなかった要素が頭の中を駆け巡る感覚を覚えた授業でした。文系の私でも健康促進に携わることができるかもしれない、という前向きな考え方を得ることが出来ました。授業を一緒に履修していたクラスメートの希望する進路が様々なのも印象的でした。お医者さま、セラピスト、WHO、生命保険業界、、、。日本にいると中々受講する機会のなかった医療に関する授業を、社会学的観点から、多様な進路選択をする学生と受けられました。それによって、様々な方面から健康を支える視点を得られ、私の将来に新たな選択肢を加えることが出来たと思います。

Foundation of Health Behavior (後期)

前期に抽選漏れをしてしまい、後期にウェイティングリストに名前を載せ幸運にも受講することができた授業であり受講が始まった直後はワクワクした気持ちでいっぱいでした。しかし、後期の中盤には「大変な科目を履修してしまった、、、」と何度も心折れかけた科目でもありました。この授業は、健康習慣を変えることがいかに困難であるかを一人一人の学生が身をもって体験することが目的でした。一人一人が実験台となり、自らの生活習慣を一つ、一学期丸々かけて変える取り組みを行います。どのような形で健康促進に関わるとしても、言うは易く行うは難し、を常に心に留めることが大切であるという教授の教えのもと、一人ひとりの学生が自らに課題を課し、それをContractとして教授に誓いを立てます。結果としては私は当初の目標(週3回ジムに通い運動習慣を身に着ける)は未達成という情けない結果で終わってしまいました。この授業が大変だった理由は2つあります。1つは自らが立てた週3回ジムに習慣的に通うという目標は運動習慣のほとんど無かった私には急すぎたため、2つ目は目標を達成しなかった経緯について学んだ理論をもとに論理的に説明することが「未経験」のことであったため苦労しました。当初、授業を通して感じたいと思った「言うは易し行うは難し」を痛感したことはもちろん、お恥ずかしながら初めて、文献を読み漁り、理論とデータを照らし合わせながら少しずつ論文を書き上げていく、という作業を経験したように思いました。未熟な論文ながらも、表紙をつけて分厚い論文を提出した日の「やっとできた、、、」という達成感は忘れられません。

(写真1:「週3ジム」を守りサーシーでの運動に励んでいた時期の私)

 

2:留学を経てこれから挑戦したいこと

①第3言語の習得にチャレンジ!

たかが言語、されど言語。英語もままならない私が留学中に何度も感じたことでした。世界共通語の英語をより流暢に話すことが私の長年の目標でした。今まで、留学生のサポート活動を通して数か国語を自在に操る学生と何人も遭遇する度に、「英語もろくにできない私には無理無理、関係ない話。まずは英語」と割り切ってきました。しかしイリノイでの留学を通して少し感情に変化が起こりました。「無理かもしれないけど、やってみたい」、そう思えるようになりました。完璧に意思疎通を図れなくとも、その国を知っている、行ったことがある、言語を知っているというのは、初対面の人との心の距離をグンと近づけることを実感しました。英語を少し話せるようになっただけで広がった世界がありました。自分には無理だと敬遠せずに、出会えなかった人に出会えるかもしれない手段として、少しずつ挑戦したいと思います!韓国語、中国語、スペイン語、特に理由はありませんが、好きになれそうな、そして話せるようになってみたいと思うこの3つから1つを選んで一番楽しめる言語を学んでみたいと思います。

(写真2:英語、韓国語、日本語、中国語、スペイン語で各々からかわれてるのも気づかず笑、それでも笑いの絶えなかったみんなとの一枚)

 

②これが好きだ!と言えるものを作る

「趣味は何?」という質問は国内外問わず私が困ってしまう質問の一つです。「食べること~旅行すること~」と言って今までごまかしてきました。留学中に初対面の人に会った時、相手の自己紹介を聞いて、私は自分について語ることが無いことに気づきました。芸は身を助ける、と言いますが留学中はまさにそれを痛感しました。勉強だけではなく、音楽でもスポーツでも自分の好きなことがある人は男女問わず魅力的に感じられました。小さい頃からやらないと何事も身につかない、と思い込んで諦めていましたが、意外と大学生になってからギターを猛特訓した、昨年から茶道を初めてみた、今年初めてダンスに挑戦する、、、などなど、最近新しいことを始めた人に多く出会った気がします。「やりたいならやればいいじゃん?」という言葉は、出国前には他人事のように聞こえていましたが、そんな彼らに言われると、スッと心の中に入り込んできました。昔から憧れていた茶道にひょんなことからシャンペーンで出会えたので、これからも日本で続けていきたいと思います。また、アメリカで続かなかったジムに通い、以前かじったボクササイズに本格的に挑戦してみたいと思います(今日手続きを済ませてきました笑)。この先、趣味を通して新たな人々に出会ったり、辛いことを乗り越える活力を得ることが楽しみでワクワクします。

 

3:第41期小山八郎記念奨学生として留学できて良かったこと

この奨学金制度を知るまでは、大学の交換留学制度での留学を考えていました。しかし、出願先を決める上でこれといった決め手がなくモヤモヤしていました。そんな中で小山八郎記念奨学制度を知り、「これしかない」と思い応募をしました。大学の交換留学では中々挑戦することが難しい分野横断型の授業履修が可能なことはとても魅力的でした。政治経済学部では継続的に履修することができなかった公衆衛生学や国際保健といった授業を通して、「医療」という興味はあったけれど遠い存在であった分野に社会学や政治学など、自分が学んできた視点を掛け合わせて学べたことはとても刺激的でした。

 

また学習面以外では、日本館での活動に携われたことで留学前には気づけなかったような日本を見る視点を得られたと思います。日本に22年間生きてきて、気づかなかったこと、または気にしてこなかったことに向き合ったのはイリノイでの1年間だったと思います。訪れたことの無い日本の文化に興味を寄せ、生まれ育った国の風習とは全く違う日本の文化をキラキラしたまなざしで学ぶ学生や地域の方々には、多文化に興味を持ち学ぶ姿勢の素晴らしさを学びました。日本からきた日本人の私たちに、「浴衣と着物の違いは?」「箸を使うときの決まりは?」と素直に質問を投げかけてくれるものの、ごめんわからないや、調べてくるね、、、と苦笑いを浮かべるしかない自分に情けない思いを抱きました。日本に生まれ日本で育てば日本人、と疑いもしなかった自分ですが、自国のことをあまりにも知らなすぎる自分に直面しました。イリノイ大学での留学を通して更に外の世界に興味を持つとともに、生まれ育った国である日本のことについてより知りたくなった1年でした。

 

最後に

イリノイにいる間は1年間本当に目まぐるしい日々でした。日々の授業、試験、グループワーク、日本館での活動、就職活動、友人たちとの交流、、、。カラオケも遊園地もデパートもないトウモロコシ畑の真ん中で、目まぐるしい毎日を送っていました。朝起きてその日の流れを確認し、寝る前にも翌日の動きを思い浮かべる。日本でも動き回っているつもりではありましたが、イリノイでの1年間ではそれまでとは比にならない位、1日1日が濃かったように思います。最初の3か月は「異国での1年間てとてつもなく長い、、、」と凹んでいた時期もありましたが、少しずつ自分のリズムを掴みだしてからは瞬く間に時が過ぎ、今となっては夢のような1年でした。この1年間で自分のどんなところが変わったのか、正直自分ではまだわかりません。しかし、これから1年後、10年後、20年後に長い人生の中で振り返った時に、「イリノイでの経験が今に繋がっているんだ」と思える日が来るのが楽しみです。

(写真3:思い出沢山のクワッドでイリノイ大学を卒業した風の1枚)

 

現地では中々忙しくて3人で集うことは頻回にはありませんでしたが、それでも守崎さんと内倉君と3人で41期小山八郎記念奨学生としてイリノイ大学に留学したことは私の中で大きな意義があったと、留学前以上に強く感じております。自分の将来から逃げることなく、じっくりと向き合う二人の姿に、背筋の伸びる思いをしたことが何度もありました。私の変化にも敏感に気づいて声をかけてくれた守崎さん。男の子1人で肩身の狭い思いをさせてしまったかもしれませんが、いつも遊びも真面目な話し合いも積極的にリードしてくれた内倉君。面と向かっていうのは中々照れてしまうのでこちらで改めて感謝の気持ちを伝えたいと思います。ありがとう。

(写真4:朝食イベントを終えホッとした1枚)

 

そして最後に。いつも事後報告の私に呆れながらも支えてくれた両親、1年という時を全く感じさせない友人、イリノイで常に傍らで見守って下さった日本館の皆さま、そして未熟者の私に素晴らしい機会を与えて下さったJICの皆さまには言い尽くしきれない感謝の気持ちでいっぱいです。ありがとうございました。

 

これからは、42期、未来の奨学生、そしてJICの皆さまのお力になれるよう、非力ですがJICの一員として活動してまいりますのでご指導ご鞭撻よろしくお願い致します。

 

第41期小山八郎記念奨学生

深見真優

深見真優さんの2017年4月分奨学生レポート

はじめに

皆さま、ご無沙汰しております。第41期小山八郎記念奨学生の深見真優です。いかがお過ごしでしょうか。4月も最終週となり、ゴールデンウィークが近づいてきているようですが、不思議と、アメリカにいるとその様な感覚も一切なく、今はファイナルがすぐそこに近づき、またそわそわしている状態です。先日、フェイスブックページで、42期奨学生のお披露目会の写真を見て、ハッと致しました。ああ、もう自分たちの代のお披露目から、1年経ったのだ、と。イリノイでの生活が定着し日常となってきた私に、桜並木の下初めて皆様にお目にかかり、不安や期待など様々な感情が交錯する中、新たな一歩を踏み出したあの日の高揚感を思い出させてくれました。帰国まで後2週間、信じられません。このレポートを通してファイナル前に今学期を整理したいと思います。今学期は特に、日本館との関りが多かったので、そのことについても触れたいと思います。

 

授業について

今学期は4つの授業を履修しています。先学期は、公衆衛生学、医療社会学、国際保健など、勉強したい!と思っていた健康促進分野の授業のみを集中的に履修していました。今学期は、その様な分野に加えて、自分は将来どんな風に活躍したいのか、という少し大きな議題を考える機会を持つ為に、こちらでのメジャーとは直接関係ない授業も履修しました。ここでは、今学期の授業についてお話したいと思います。

 

AGED260: Introduction to Leadership Studies

この授業は、40期奨学生の結城さんのレポートを読み渡米前から取ってみたいと思っていた授業の一つでした。リーダーシップを体系化し学問として学んでみたいと思い履修を決めました。この授業は上記に述べた、「自分は将来どんな風に活躍したいのか」という問いについて考える為に大いに役立った授業でした。この授業を履修する前は、リーダーシップという言葉が少し苦手でした。私の中では、リーダーシップとはある特定の人のみが生まれ持っているカリスマ性、という一辺倒な考えがあったからです。しかしこの授業では、様々なリーダーシップのあり方を体系化し、一人一人が違う形で持っている力、または一人一人が身に着けられる力として捉えられているのが印象的でした。特に記憶に残っている会は「Emotional Intelligence」に関する講義です。日本語では心の知能指数とも呼ばれ、組織を率いる際に自己の感情を認知する力、その上で制御する力、他人の感情を推し量る力、そしてコミュニケーションを通して良好な人間関係を構築する力を指します。卒業後、自分がどのような道を歩むかは未だ定かではありませんが、日本でも世界中どこでも、常に相手の立場になって考えて行動することができる人になりたい、というぼんやりとした考えに名前が付いた瞬間でした。

 

CMN101: Public Speaking

幼少の頃から、人前で話すことは苦にならない性格でした。しかし、前期の授業での最終プレゼンテーションが思ったようにうまくいかず、自分でもがっかりしました。今まで勢いに任せて自己流で何とか切り抜けてきたプレゼンテーションも、この際しっかり体系立てて学び、端的に言いたいことを伝えられる様になろうと決意して受講しました。この授業でとにかく毎回言われることが2っあります。話す内容に関する知識のない人に理解できるように単純明快なスピーチをすること、聴く力を育て有効な質問をできる様にすること。思いがけず、話す側では無くオーディエンスの立場になった時に、自分の話し方の悪い点、取り入れたい点などが浮き彫りになりました。20名中留学生は2名と、少数派ですが、履修している授業の中で一番アットホームな授業で週3回が楽しみなクラスです。最初の自己紹介の時に、留学生フィルターを外してほしい、という生意気なお願いをしたためか笑、先生の評価も厳しく2回目の本格的スピーチでは高校の数学テスト以来のぎっしりの赤を貰ってしまいましたが、回を重ねるごとに成果が表れてきて少しほっとしました。余談ですが、クラスメートの一人が親御さんの仕事の都合で数年前に私の最寄り駅の3駅先に住んでいたとわかり、世界は小さいものだと痛感しました。今年の夏に久しぶりに来日する様なので、今から2人で計画を立てています。再会がとても楽しみです。

 

GCL125: Science and Business of Cancer Therapy

前期の授業では、社会経済的要因を紐解き、どのような社会を実現すれば誰もが健康を享受できる様になるのか、というテーマのもとどちらかと言えば、日本でも履修経験のあった社会学系の授業を多く履修していました。今回は少し違う角度で、ビジネスから見る健康問題を学んでみたいと思い履修を決めました。教授はUIUCでガン細胞の研究をされている方で以前はシカゴの病院でお医者様をしていた方です。普段は見られない研究室の見学もさせて頂きました。設備投資も新薬の開発も想像も出来ない多額の資金が動いていることを目の当たりにしました。1万件ものアイデアから実際に製品として世にでる治療薬は1件程度とされ、研究費用は10億円にも昇る新薬の開発は賭け事の様なものであると感じました。米国では大手製薬会社のみならず、スタートアップの会社と大学の研究機関が提携を組み開発に挑むことが多々あると言います。最先端の医療を通じて健康を享受するには多額の資金が必要なことを実感し、健康格差の是正という社会課題解決は難解な課題であると痛感しました。一方で、スクリーニングなどの予防医学を発展させることの重要性も感じ、やはり将来、このような技術の普及など何らかの形で健康促進に携わりたいと感じました。

 

CHLH304: Foundation of health Behavior

前回のレポートにも記載しましたが、私が一番楽しみにしていた授業でした。この授業は、健康習慣を変えることがいかに困難であるかを一人一人の学生が身をもって体験することが目的です。一人一人が実験台となり、自らの生活習慣を一つ、一学期丸々かけて変える取り組みを行います。どのような形で健康促進に関わるとしても、言うは易く行うは難し、を常に心に留めることが大切であるという教授の心意気に惹かれ授業の履修を決めました。私は運動習慣の改善を試み、週3回ジムに通う契約書を提出しました。結果はというと1.5か月程で当初の契約書通りにはいかなくなってしまいました。後期丸々かけて30程の参考文献を用いて論文を仕上げたのですが、その中でも忘れられないフレーズがあります。”Behavior change is not an event but a process”. 継続は力なり、ということの様です。今回のチャレンジは失敗してしまいましたが、帰国後色々と落ち着いた後にまた再挑戦しようと思います。また、それぞれの生徒の学習成果を比較すると、人種、年齢、性別により、生活習慣を変えるモチベーションの上げ方は様々であり、その集団の文化的背景を熟知することがコミュニティー全体の健康促進の第一歩であると実感しました。

 

課外活動

Enomoto week

昨年の春の新年会で初めてお目にかかった榎本さんがダウンタウンシャンペーンのBacaroというレストランで、日本酒とコース料理のコラボイベントを行うとのことで、非力ながらミーティングに通訳として参加致しました。Bacaroのシェフと、榎本さんとの打ち合わせは料理の詳細の確認作業から日本酒のペアリングまで多岐に渡りました。私の母校の明治大学政治経済学部のOBでもある榎本さんはとても気さくな方でお話も弾みましたが、打ち合わせの時の細部に渡る確認作業を行うときの表情は真剣そのものであり、プロの方のお仕事の現場に同席できたことはとてもいい経験になりました。色々な方との出会いが出会いを呼び、今の自分がある、と仰られていた榎本さん。人との繋がりを大切にして世界中で沢山のことに挑戦する榎本さんは一人の女性としてとても素敵な方でした。

(写真1:実際にディナーで出されるお酒の試飲をさせて頂きました。)

 

週末の過ごし方

冬休みにシャンペーンに戻った時は、マイナス20度にもなるというシャンペーンの気候に怯えていましたが、今年の冬はさほど冷え込まず、あっという間に春が訪れたような気がします。2月と言えばバレンタインデー。日本では女性がソワソワする時期ですが、アメリカでは男性がソワソワ。バレンタインデーの日に興味本位でダウンタウンに出かけてみると、花束を買い求めたり、チョコレートを選んだり、普段よりもピシッと決めた男性の姿が目立ち、ホッコリしてしまいました。アメリカでは男性が女性をデートに誘ったり、恋人をもてなしたりする日なのだとか。「日本の男の子はいいなあ!」「ホワイトデーにはアメリカでも女の子にちょっとお返しをして貰いたいなあ!笑」と、こちらの男子学生には日本のバレンタインデーは羨ましい文化の様です。日本人の女性としてはこちらの文化が羨ましくてたまりませんが笑。3月はUnofficialに参加しました。教授も察したかのように私の授業は2つとも休講となり友人に連れられ3件程、ホームパーティーとバーに行きました。UIUCの文化の一つともなっているこのイベント、心待ちにしていました。しかし、普段はあまり関わることのないフレッシュマンのパワフルさを目の当たりにし、「あれ、、、私はこんなに体力がなくなっていたっけ、、、」と、不覚にも老いを感じる結果となりました。4月は日本館で桜を見に行ったことが記憶に新しいです。日本以外で桜を見たのは初めてでした。今年はお花見を諦めていたので、帰国が近づくにつれて本当に寂しい気持ちになりますが、その時ばかりは少し日本に帰りたいな、という気持ちが沸き上がりました。

(写真2:定期報告で記事を書かせて頂いた1月の日本館での朝食イベント)

(写真3:まだジムで運動に励んでいた際の私)

(写真4:日本館でのお花見)

 

最後に

いよいよ帰国まで約2週間となりました。信じられません。こちらに来た時は正直、ここまでの愛着が沸くとは思ってもいませんでした。土地も人も温かいこの地を後にするのは本当に名残惜しいです。後2週間、よく学び、よく遊び、よく食べて、可能であればよく動き笑、悔いのない締めくくりにしたいと思います。皆様にはリユニオンでお会いできることを楽しみにしております。どうぞお体ご自愛くださいませ。

 

第41期小山八郎記念奨学生

深見真優

深見真優さんの2017年1月分奨学生レポート

皆様、ご無沙汰しております。第41期小山八郎記念奨学生深見真優(ふかみまゆ)と申します。日本もだんだんと寒さが厳しくなってきているようですが、いかがお過ごしでしょうか。イリノイも身も縮むような寒さが、、、と言いたいところですが、なんと今のところとても過ごしやすい陽気が続いており、このまま春が訪れるのではないかと期待してしまいます。しかしそれは甘すぎるようです。来週からはまた冷え込むようですので、日本の優秀なカイロに期待を託します。現在、暖かくすごしやすい、とはいえ、気温をふと見ると1度程ですので、私もだんだんとイリノイナイズされてきたのだな、とひしひしと感じております。現在は学校が始まり、シラバスウィークと称される最初のイントロダクションの週が終わり、段々と普段の学校生活に心も体も戻ってきたところです。先学期の始まりと大きく違うのは、イリノイ大学での学校生活が自分の中で日常という感覚になってきたことだと感じております。今回の報告レポートでは、

  1. ボストン就職戦争
  2. Is it too late not to study?
  3. 旅行記(サンクスギビングと冬休み)
  4. 今年のこっそりとした野望

の4本立てでお送りしたいと思いますので、ご一読頂けると幸いです。

 

1ボストン就職戦争

全米、全世界から就活生が集うボストンキャリアフォーラムに参加してまいりました。人生ではじめての就職活動、心も体もガチガチで挑みました。お恥ずかしながら内定を頂くことはできませんでした、残念、、、。帰国後、就職活動に励みますので温かいご支援、よろしくお願い申し上げます。と、結果はさておき、、、ボストンキャリアフォーラムでの肌感覚をお話します。私がしみじみと感じたことは二つ。一つは自分の人生は一つ一つの決断で出来上がってきているということ、二つ目はそしてオンリーワンの難しさ、でした。一つ目について。事前申し込みを行ったり、当日インタビューを行う中で、自分の人生の中での選択についての、沢山のナゼにぶつかりました。中高一貫校に通い、第一志望に受からずとも明治大学に進学し、現在は小山八郎奨学生としてイリノイ大学に留学している。その人生の選択は私の選択の積み重ねでできていることに改めて気づかされました。残りの半セメスターをこちらで過ごす上でまた大小関わらず選択をすることがあると思います。そのときに、将来その選択がどのような結果に転じるかは別として、決断を下す瞬間は自分の中で十分納得して決断を下していきたい思いました。二つ目について。今までの人生やイリノイ大学やボストンキャリアフォーラムで星の数ほど優秀な方々にお会いしてきました。だいぶ弱気な発言かも知れませんが、私は何かのフィールドにおいて誰にも負けないナンバーワンは持っていないと感じました。しかし、小さな頃からSMAPの曲と共にのびのびと育ってきた私には、改めて、「ナンバーワンにならなくてもいい、元々特別なオンリーワン」という歌詞が自然に流れてきました。上にも記したとおり、ひとつひとつの選択で出来上がっている私の中に、決してイチバンではなくても、きっと私にしかないオンリーワンをひとつでも見つけるイリノイ大学後期にしたいと思いました。と、大口をたたきましたが、今年の就職活動が不安でなりません、、、しかし、悩むのは性に合わないのは十分承知しているので、明るく前向きに一つ一つのことに向き合っていこうと思いました。そしてやはり、準備期間も当日も友人に支えられ乗り越えられたと強く感じます。特に、こちらで出会ったジウォンが居たから、中間試験、ペーパー、事前申し込みを抱えながらも食事や日々の些細な会話を通して幾度となく救われました。学生時代が終わればなんとなく日本でずっと暮らすのかな、、、と考えていた私に、“Make a difference while you are young”の視点をくれたのも彼女でした。いかに自分が周囲の方々に支えられているのかを再認識しました。

(写真1、第40期奨学生である、もゆこちゃんとの久々の再会)

 

Is it too late not to study for finals?

I hate myselfという単語が口をつけばでる期末試験期間。ボスキャリと後述する夢のようなサンクスギビングが終わってからは、あっという間にファイナルが近づいてきました。サンクスギビング休暇からシカゴに戻り、薄暗いぺオリアチャーターに揺られながらシャンペーンに戻るときの監獄にでも戻るかのような感覚は未だに鮮明に思い出せます、、、とは言え、私は密かに、留学先での試験期間をどこかで楽しんでいたように感じます。冬休みのあれこれを話しながら、1セメスターで帰国するクラスメートとの最後の授業最後のランチにしみじみしながら、12月で卒業する友人とUGLで2時間半喋り続け夜中に若干の後悔をしながら、皆でわいわい頑張るこの感じが、私はすごく好きでした。人生で初めてのルームメートがスウェーデンに帰るのをユニオンまで見送りに行った時もあまりにいつも通りでまたね、と笑顔で送り出しましたが、部屋に帰ると私の荷物しかない二人部屋が急に寂しくなりました。試験期間は今までの勉強の成果と向き合う時期でもあり、冬休みに思いをはせる時期でもあり、友人とのしばしの別れを感じる時期でもあり、本当に沢山の感情がゴタゴタに混じったあっという間の期間でした。どの授業をとっても、新鮮ではありましたが、一番私の印象に残っているのはmedical sociology (医療社会学)の授業でした。この授業で私は、health issue とidentityの両方からoverweightについてのエッセーを書きました。日本でも、オーバーサイズ専門のファッションブランドが立ち上がったり、そのブランドにあったモデルが起用されたりと、メディアと肥満問題の繋がりにも興味があったため、アメリカ人がどのように肥満と向き合っているのかを知るいい機会になりました。この授業に関わらず、健康問題に関して考える上で必ず出てくるトピックが、人種でした。日本にいると感じることのない人種間での差がどの健康問題をとっても如実に関係していました。今学期は、授業や、それ以外にも、何かしらの形で、私にはまだ未知の世界である人種について考えていきたいと思いました。何はともあれ、無事に金曜日に試験を終え、友人らと少し遠出して食べたテキサスステーキの美味しかったこと。そのあとはyou’ll enjoy it, let’s go !の声に乗せられ今まで観たことのなかったスターウォーズの新作を映画館に見に行き、試験の疲れもあり案の定爆睡してしまいました。寝かせて、、、と思いながらも何度も横からたたき起こして来る友人に文句を言いながらも、彼が卒業してしまう前の楽しい思い出となりました。日本の大学では中々味わうことの無い、段違いの試験後の解放感でした。

(写真2、身長差30センチのルームメートのお見送り)

 

3旅行記

<サンクスギビング>

ボスキャリの荒波に揉まれた3日間でしたが、その後はこちらに交換留学生として来ている日本人の留学生とボスキャリからそのまま、イギリス領ターコスカイコス諸島へ向かいました。因みにニューヨークからは直行便が飛んでいます。私のイメージだと、生まれ故郷である奄美大島を高級リゾート化したようなイメージです。着いた瞬間コートを脱ぎ捨て一日の半分以上は水着で過ごしました。青い海と空に真っ白な砂が映える素敵な島でしたが、物価が驚くほど高く、イリノイでボリボリ食べていたチップスは1袋6ドル、明治大学の近くのお気に入りの980円パスタとそっくりなパスタは37ドル、という具合だったので、大学生らしく、節約のためにホットドッグをパクパクと食べて過ごしていました。夕方、ホテルからは続々と老夫婦や家族連れが夕日の見えるレストランへ繰り出していきます。ボスキャリのこともあり、どんな仕事に就きたいか、と闇雲に考えていた私でしたが、どんな人生にしたいか、というのも今のうちに少し考えてみるのも楽しいな、と思いました。白いパンツに紺色のシャツをサラッと着こなす夫の横に真っ白なワンピースをまとった妻がスッと付き添い、横には可愛らしいお子さんが2人並んで海辺を歩いていきます。おお、まさに人生の覇者のよう、、、。それを眺めながら、ここまで贅沢な遠出ではなくとも、毎年一度は、家族で、仕事も何もかも忘れて、のんびりとビーチで過ごせるようになりたいな、、、と、ふと、自分の将来に思いを馳せた時間でした。そんな風に黄昏れたのは一瞬で、あとは小学生にでも戻ったように真っ黒になりながら遊びまわり、シャンペーンに戻った際には、どこに行っても、真冬にそんなに焼けてどこに行ってたの、、、という会話から始まりました。こちらに来てから初めての遠出、日本からはなかなかたどり着けないのでとてもいい思い出になりました。

(写真3、砂浜に埋まって少しだけ考えた将来の自分ps一番手前は41期奨学生の内倉君です、写真4、予想の20分の1位だったイグアナとのセルフィー)

 

<冬休み>

出かけすぎました。試験の終わった次の日から、シカゴ、ロサンゼルス、アリゾナ周辺の国立公園、ラスベガス、ハワイ、ニューヨーク、トロントとせわしなく動き回りました。人生で一番濃厚で楽しかった冬休みでした。シカゴでは、先学期セメスターの最初からお世話になった友人がシカゴを連れまわしてくれました。ロサンゼルス、ハワイ、ニューヨーク、トロントでは、以前、明治大学で交換留学生として留学していた友人たちと久しぶりの再会を果たしました。ハワイには両親も私に会いにはるばる飛んできてくれました。ラスベガスと国立公園周遊には、中高から10年来の友人である2人が訪ねてきてくれました。訪れるのが2度目の場所もあれば、初めての場所もありましたが、違う時期に違う人と訪れると感覚も全く変わるものだ、と感じました。この旅で気づいたことは、私は一人旅が苦手であるということです。この長い旅行の中で、たった数時間ですが一人で観光する時間がありましたが、その数時間でさえなんとも消化不良でした。こう思う、これは何?これが綺麗、あれが美味しい、色んな感情を友人と共有することが私の旅の醍醐味であって、感じたことを自分だけで咀嚼して取り入れるまでには至っていない、まだまだおこちゃまだな、と思いました。いつも旅の終わりは友人との別れであり、すごく気分が落ち込んでしまうのですが、今回は明るい気持ちでまたね、と言えたのがとてもすっきりしました。友人の一人が私にかけてくれた、「まゆ、これが最後、と別れを惜しむ相手とは、それが最後にはならないと思う。」素敵な言葉であると感動するとともに、国内外ともに、何度でも別れを惜しむことができる友人に出会えた私がいかに幸せであるかを感じ続けた旅でした。そして、なによりも私に会うのを指折り数えてくれた両親との再会は嬉しいものでした。中学受験を決めた小学校4年生から、何事もすべて私に決めさせてくれた両親。両親からしたら口を出したくなるような選択をして何度も肝を冷やす思いをさせてしまったような気がします。しかし私のイリノイでの生活に関する目まぐるしいマシンガントークに時差ボケで居眠りしながらも耳を傾け、旅の最後に、「楽しそうで安心した、そのままでいいよー」とだけ言い残して帰国した両親には頭が上がりません。家族にも、友人にも、いかに私が支えられ生きてこられたか、生きているか、ひしひしと感じる感謝いっぱいの旅行となりました。サンクスギビングの帰りとは大きく違う点が一つ。シャンペーンに帰るぺオリアチャーターでは、絶望は一切なく、むしろ早く帰りたいな、という思いが強くあり、旅行に行く前とはまた別の高揚感がありました。新しい友人との出会いへの期待そして、友人に早く会いたい、という思いが1カ月離れ離れの生活でさらに強まりました。キャンパスにすでに帰ってきていた友人とのチャットを楽しみながら、どのお土産を誰に渡すかあれやこれやと考えながらの帰りのバスでのわくわくを感じた時、あ、シャンペーンが少しずつ自分の中で帰りたい場所になってきたんだな、気づき、とてもうれしくなりました。

(写真5、圧巻のホースシューベント、写真6、カメラに全く慣れない両親との記念撮影)

 

4今年の密かな野望

お雑煮を食べることも紅白を見ることも初詣をすることもなく、ベガスのベラッジオホテルの前で花火の爆音とともに友人と大熱狂で迎えた2017年。キャンパスに帰ってきてから少しづつ、今年はどんな一年にしたいかな、と考えました。大学生活の最後の山場である就職活動の後のことは、なんとなく実感がわかないので、せめてシャンペーンにいる間は何をしたいかな、と考えました。またポツポツと出てくる気もしますが、授業や課外活動、日常生活など総合して、ぼんやりとした目標が浮かびました。

1、ジムに通って友人と卒業記念にイリノイマラソンに出る!(モチベーションを上げるために次の期日までには申し込みます)

2、忙殺されずにジムに行く(友人と刺激しあうべくAre you goig to CRCE tonight ? のメッセージを怠らない)

3、tea evening class の他に自分の興味のある分野で課外活動を行ってみる

4、ギリギリでいつも生きない

5、現在の友人を大切に。もしかしたら一生の付き合いになるかもしれない将来の友人も大切に。一人一人と丁寧な交友関係を築く。

次回のレポートで詳しくは触れますが、今学期の楽しみな授業の一つにFoundations of Health Behaviors という授業があります。自分自身を実験台にして、一つの習慣の変化が健康にどれだけの影響を及ぼすかを1学期かけて観察する授業です。この授業の目的は、目標を達成することではなく、どれだけ習慣に変化を及ぼすのが大変かを身をもって体験することです。将来、何らかの形で健康促進に携わりたいと考えているため、自分自身がまず困難を味わう経験が必要であると思うので、あえて結果を公表しなければならない形式で挑戦します。そのためにジムでの健康管理は目標の一つにしたいと思います。課外活動に関しては、先学期、茶道のイブニングクラスでの出会いを通じ、日本文化を外から学ぶ楽しさに触れ、多文化に興味を寄せる学生の好奇心の旺盛さに刺激を受けました。せっかく日本人として生まれたのだから、もっと日本文化に触れたい、と不覚にも遠く離れたイリノイで気づくことになりました。授業も友人もおいしいお茶もお菓子も全てがすきなイブニングクラスは取り続けることにしました。それとは別で、新しい課外活動をはじめたいとぼんやり考えています。私は周囲の人との関りを通して立ち止まったり考えたりすることが多いので、そのためにも新しいことを始めてみたいな、と密かに考えています。4つ目は、日本の友人が着々と卒業に向け社会人としての準備をする中、私も自分の悪い癖を直したいという思いです。procrastinatorという私の代名詞のような単語を多用してきましたが、心にも時間にも余裕を持てるように少しづつ歩みたいと思います。最後に。これは、これからもずっと大切にしていきたいと思います。パーティースクールトップ10の名に恥じず、毎週のように大小問わず様々なパーティーが主催されます。せっかく沢山の人に会えるからこそ、全員は難しくとも、出会った人、一人一人と関りを持ち丁寧な交友関係を築いていきたいと思いました。もちろん新しい出会いに加え、今までの友人にも今一度感謝の気持ちを伝えられるセメスターにしたいと思います。

(写真7、昨年のtea ceremony classでの一枚)

 

長くなりましたが、私の報告レポートをここで締めさせていただきます。乱筆にも関わらず、最後までお読み頂きありがとうございました。現在、2月中旬の日本間でのイベントに向けて着々と準備を行っているところでございます。もう少し細かな奨学生の日常を写真とともにご紹介していく予定ですので、ぜひカウントダウンページにもお立ち寄り頂き、ご支援していただければと存じます。これから日本も寒さがグンと増すと思いますので、どうか皆さま、お体ご自愛くださいませ。今年もよろしくお願い申し上げます。

 

第41期小山八郎記念奨学生

深見真優

深見真優さんの2016年9月分奨学生レポート

ご挨拶
Japan Illinois Club の皆様、ご無沙汰しております。現在41期小山八郎記念奨学生として留学しております、明治大学政治経済学部政治学科4年深見真優と申します。現在は1年間休学してこちらで、健康促進に関わる授業を複数の学部から受講しております。授業が開始してから1か月ほど経ちました。初めてのレポートに何を書けばいいか戸惑いもありますが、この1か月間の日常をご報告させて頂きたいと思います。キャンパスの様子も皆様が勉学に励まれていたころと少し変わっているのでしょうか。「懐かしいなー」と、キャンパスでの日々を振り返っていただけるレポートを書いていければと思います。今回のレポートでは、主に①受講している授業②ジャパンハウスでのイベント③週末④課外活動についてご報告できればと思います。

①授業

授業を受講するに当たっては、面白そうな授業が沢山あり悩んでしまいました。
1、文系の学生である私が健康に携わるにはどんな方法があるか模索する。
2、アメリカらしいオープンな授業
を念頭に履修を組みました。

1, Global Health
教授が毎授業、その週に起こった時事ニュースを持ち出してきて、それをきっかけに世界中の健康問題について触れていく授業になります。中間までの主なテーマは貧困と健康問題についてでした。最近の授業で印象的だったのは人種による妊娠リスクの比較でした。黒人の女性が妊娠した時の出産リスクが高い理由として日常生活における人種差別から引き起こされるストレスが大きな要因であるという事実に心打たれました。ある人種に生まれたというただそれだけで、健康状態に差が生じるということは日本に居る限り感じることのない事実でした。高学歴高収入であろうと黒人に生まれた時点でストレスにさらされる機会は多く、通常は健康に大きな影響を与える学歴や収入以上に多大な影響を与えることを示すドキュメンタリーは何とも言えない虚無感を残しました。いくら教育を施しても、なかなか乗り越えられない壁があることを目の当たりにした授業でした。自身の文化に誇りを持つことでしか、人種差別は乗り越えられない、と大教室で発言した女の子の意見に大きくうなずく学生を見ていると、まだまだ自分はアメリカに深く根付く、ダイバーシティーの豊かさの裏側を見られていないような気がしました。

2, Frame works for Health
この授業には、毎週様々な学部から教授が講義に訪れます。医学、政治学、社会学、栄養学、建築学など様々な分野から健康について考えます。授業内での小さなフィールドワークが多く、先週はキャンパス内を歩き回って、コミュニティとして健康を促進できる環境があるかについて考えました。健康と聞くと食や運動と直接結びつきやすいように思いますが、キャンパス内を歩き回ってみると、フレッシュな食材にアクセスできるスーパー、安全に運動できるアウトドアスペースなど、街の構造が健康に大きな影響を及ぼすことを改めて感じることができました。文系の学生として健康促進に携わる方法を模索するという目的にしっくりくる授業のため、毎回のフィールドワークや講義が楽しみです。学期の後期にはグループでのプロジェクトも控えているため、将来の自分の姿と照らし合わせながら、自分なりの健康促進への携わり方を考える授業にしたと考えております。

3, Medical Sociology
医療社会学と言われる分野です。Sociology in medicine( motivated by medical issues) とsociology of medicine (motivated by interaction and behavior) の大きく二つに分かれますが、こちらの授業では後者を主に扱います。この授業では、一つの健康問題に対して必ずpersonal problem の視点とpublic issue の視点を求められます。10人程の小さなクラスなので毎回discussionとlectureを同時進行しています。最近の授業で興味深かったのは肥満に関する授業でした。肥満であること自体が不健康なのではなく、ある一定の基準さえ満たせば肥満も個性の一部であるという認識の仕方がダイバーシティの豊かなアメリカらしい考え方だと感じました。その考え方の良し悪しはファイナルペーパーを書く過程でゆっくり考えていきたいと思います。

4, Sexual Communication
アメリカらしい、オープンな授業を受講したいという思いに見事にマッチする授業でした。日本のみならず、アメリカでも、性に関する議論はまだまだオープンにはなされていないのが現状の様です。先生は非常にパワフルでレクチャーの授業は毎回笑いとざわめきのなか進められていきます。実用的なsex educationのあり方から、日常のパートナーや家族間における性に関するコミュニケーション能力向上を目的とした授業です。日常会話に関わらず、sexual communicationにおいても、自分をいかにオープンにしているかが鍵となります。一番最初のペーパーはself reflection paperといって自分のsexual communication competence に関して論じるものでした。パートナーと良好な関係を築くことは、精神的充足を満たすうえで非常に重要な事です。sexual communicationという一見タブーに見られがちなトピックを日常の一コマとして切り取るおおらかでダイナミックな雰囲気がとても心地よいと思いました。

 

②Japan House Event <Matsuri>

こちらに来てから初めて参加したJapan HouseでのイベントはMatsuriでした。ジャパンハウスの敷地に、日本食の屋台、楽器演奏、浴衣の試着など様々なブースが展開され、まさに日本一色でした。私は日本からお招きした津軽三味線奏者佐藤通芳(さとうみちよし)さんのコンサートの通訳としてMatsuriの舞台に立たせて頂きました。この小さなキャンパスタウンのどこからこんなにも人が集まるのか…と息をのむほど沢山の方に来場して頂きました。プロの三味線演奏者の方の海外公演の通訳として英語も拙い私が舞台に上がっているのは何とも言えない感覚でしたが、佐藤さん、ボランティアの方々、そしてシャンペーンの優しい観客の方に囲まれながら、とても貴重な体験をさせて頂きました。言葉の壁も年齢も性別も人種も一瞬で飛び越えて、あっという間に会場を一つにする音楽の力強さを目の当たりにした一日でした。来場者数も去ることながら、前日準備から解体に至るまで、本当に沢山のボランティアの方がMatsuriに参加して下さっていることにとても感動しました。キャンパスの一角にあるジャパンハウスが、学生のみならず地域の方々に愛されているのを目の当たりにした温かなひと時でした。これからの、ジャパンハウスでの活動がとても楽しみになると共に、私は日本人として何ができるのだろうか…と、ふと立ち止まるきっかけになった一日でもありました。

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(写真1:日本でも着ない浴衣での通訳は緊張による冷や汗と猛暑による滝のような汗で目まぐるしい一日でした、三味線奏者の佐藤通芳さんと。)

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(写真2:Matsuri打ち上げでの一枚。ジャパンハウスでインターンを行う学生を始め、沢山の方々に支えられて無事終了したMatsuri。)

 

③週末の過ごし方

授業が始まって1か月と少し経ちました。初めての第一回mid term が終わり、少しほっとしながらレポートを書いています。私は、こちらでのメリハリのある学生らしい生活がとても気に入っています。平日は授業の予習復習や課題に追われ、常に何かに追いかけられているような気がしますが、アルバイトなどに気をとらわれることもなく、夜まで図書館で過ごすのもある意味贅沢なのではないかと感じています。ルームメイトは一つ年下のスウェーデンからの交換留学生です。私は150センチ、彼女は180センチあります。彼女はベッドに飛び乗れますが、私は階段がないとよじ登ることもできません(笑)そんな凸凹コンビですが、どちらもお喋りしだすと止まらないため、平日の勉強の合間にふと片方が話しかけると、2時間喋りっぱなし、なんてことも…。とても居心地が良く、人生初めてのルームメートとしてはもったいないくらいの彼女が、12月には帰国してしまうのが今から寂しいです。こちらでは月に1度ほどmurphy’s night と言って、green street にあるbarのmurphy’s でinternational students とlocal students の交流パーティーのようなものが開かれます。本当に沢山の学生が集います。こちらの学生を見ていて非常に強く感じるのは、勉強だけでなく、健康管理、社交性、趣味、様々なことにおいてバランスが良く、それが人としての魅力に通じているような気がします。会話一つにしても、質問をして相手との共通点を探すのがとても上手だと感じました。今まではあまり意識してきませんでしたが、自分から沢山質問をすること、これが、相手や相手の文化に興味を持っていることを示し楽しい会話の基になるのではないかと感じています。英語が拙いことを言い訳にせず、彼らの会話の仕方を見習いながら、新しい場所や環境に飛び込む度胸を付けていきたいと思います。

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(写真3:休日に友人のホストファミリー宅にランチに誘ってもらいました。ホストママはスペインからのinternational studentで、UIUC graduate school の卒業生だとか。一緒に招かれた彼らも大学院生です。手作りのスペイン料理に舌鼓を打ちながらあっという間の4時間ランチでした)

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(写真4:友人に誘ってもらったホームパーティーで偶然出会った彼女は、実は今年の夏に松戸でインターンシップをしていて、JICのリユニオンにも参加していて、私の顔を覚えてくれていました。It’s a small worldとしか言いようがありません。The bread companyで美味しいサラダを食べながら、試験勉強を忘れてはしゃいだブランチでした!)

 

④課外活動

毎週木曜日の夕方にジャパンハウスで茶道のevening classを受講しています。これは全く予想外でした。授業が始まった初めての週に、ジェニファーさんにお招きいただき、茶道のお稽古にゲストとして参加しました。日本での茶道経験はゼロです。私は日本に生まれ育ち22年余り、何をしていたのか、、、と考えさせられる1時間でした。アメリカで生まれ育った学生の美しい身のこなしに心奪われました。自分の無知を恥じると共に、異国の文化にほれ込む彼らの好奇心と、何歳になっても新しいことに挑戦することを恐れない心意気に、突き動かされました。日本文化に向き合ってこなかった自分を恥じましたが、同時に、何かを始めるのに遅すぎることは無いのではないか、という事を強く感じ、茶道のお稽古を始める決心をしました。毎回のお稽古は郡司先生のお話に始まり、私達ビギナークラスは、お稽古に数年通っている現地の学生によって進められていきます。アメリカでアメリカ人に日本人が日本文化を習う、というゴチャゴチャな環境ではありますが、様々なバックグラウンドを持つ彼らと一緒に学ぶからこそ、日本では見えなかったものに気づけると感じています。

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(写真5:毎週お稽古の際にはお茶菓子が振る舞われます。忙しかった一週間を振り返り、お茶とお茶菓子でふと日本を感じ落ち着く瞬間です。)

 

最後に

つい数日前まで半袖短パンでキャンパスを行き来していたのに、今日は長袖長ズボンを身にまとい、それでもバスを待つ間は身震いしてしまう寒さとなりました。いよいよ、噂に聞いているイリノイの寒さの片りんを感じ取っています。日本もそろそろ秋を迎える頃でしょうか。季節の移り変わりですので、どうか皆さま、お体ご自愛くださいませ。次回のレポートで皆さまに、また生活のご報告をするのを楽しみにしております。