永見陽子さんの2002年7月分レポート

icmlメンバ各位,

古市 (’92-94 MS in Computer Science)です.

2001年秋学期からJIC奨学生としてUIUCへ留学し,この度帰国した永見陽
子さんからの最終レポートが届きましたので,皆さんにフォワードしま
す.

今月末からは,2002年度奨学生の皆さんの留学生活が始まります.第1回
目のレポートは10月を予定しています.お楽しみに.

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2001年度 最終レポート
永見 陽子
北海道大学農学部3年
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春学期が終わってからはや3ヶ月近くになります。今振り返ってみるとよ
くもったな、と自分でも思うくらい忙しい学期でした。専攻科目を4つ
(生化学実験、分子生物学におけるComputing、微生物遺伝学、セミナー)
を取ったうえに生化学実験は週12時間というボリュームのある授業、そ
してバイトで研究の手伝いをしていた院生が今学期でとうとう卒業する
ので追い込みをかけていたために毎日かけまわっていた記憶があります。
そのときは昼寝ばかりしているルームメイトを恨めしく思ったりもした
のですが、今になれば短い留学生活を有意義に送れたことに感謝してい
ます。特に生化学実験の授業は基礎的な実験から始まって、最終的には
学生たちだけで実験を計画し、標的になる遺伝子のコピーを作り他の微
生物に組み込むところまでできるようになりました。また、日本の大学
とは異なり、この授業には生化学専攻の学生ばかりでなく、栄養学の院
生や医学部学生など色々な学部の人と交流できたのも収穫だと思います。

さて、このレポートがなぜ3ヶ月も遅れてしまった理由はというと、また
旅行です。今回は時間がたくさんあったのでメキシコ、そして中米のグ
アテマラとニカラグアまで足を伸ばしてきました。メンバーは寮で知り
合ったアメリカ合衆国(余談ですが中南米で単に「アメリカ」というと
合衆国ではなく南米大陸のことを指すのです)、南アフリカ、アイルラ
ンド、オーストラリアからの友達プラス日本人の私の5人です。世界の異
なる地域からそれぞれ来ているのでみんなからは”UN Commissioners”
と名付けられ、2ヶ月近く旅行してきました。マヤ文明の遺跡を訪ねたり、
ニカラグアの海で泳いだり、グアテマラでHabitat For Humanityとい
うボランティアに参加して現地の人と一緒に家を建てる手伝いをしたり、
オーストラリア人と南アフリカ人はビザがいることを知らなくてエルサ
ルバドルの国境を通過できなかったりと、良いことも悪いことも一緒に
経験したことで育った環境が違ってもわかりあえる仲になれたと思いま
す。今回は皆貧乏で一泊1,2ドルの安宿に毎日屋台の食事という赤貧旅
行でしたが、仕事に就いてお金に余裕ができるようになったら今回より
豪華な旅をまたみんなでしようねと話しているところです。

メキシコ中米旅行のあと、日本に帰国する前にロサンジェルスに住む台
湾人の友達に高校卒業以来始めて会ったり、日本に帰ったら帰ったで夏
の間金沢に短期留学していたイリノイからの友人を東京案内したりと大
忙しでした。イリノイ大学に1年間留学してアメリカの学生と肩を並べて
大好きな生化学や遺伝子関係の勉強(特に実験)をできたことはこの留
学の自分なりの目標でしたし、その目標を達成できたことは自分にとっ
てとても意味のあることです。しかし、このようにアメリカ各地(メキ
シコ、中米も含めて)を存分に旅行したり、その貴重な経験を共有した
多くの友人にめぐり合えたこともこの留学の大きな収穫です。このよう
な素晴らしい経験をする機会を与えてくださったJICのみなさんに改めて
感謝いたします。

松尾郁美さんの2002年5月分レポート

jicmlメンバ各位,

古市 (’92-94 MS in Computer Science)です.

昨年の秋学期からJIC奨学生としてUIUCへ留学し,先月帰国された松尾郁美さ
んからのレポートが届きましたので,皆さんにフォワードします.

レポートの最後に書かれている次の一文,僕も全く同感です!

「・・・留学している最中は、勉強しかすることがない、と不満に思ったこと
もありますが、コンピューター設備が整っていること、落ち着いて勉強でき
る場所がたくさんあるということは大変恵まれた環境だったことに帰って来
てから気付きました。」

奨学生の皆さんは,留学前に想像した以上に多くの貴重な体験をして帰国され
た(帰国する)ことでしょう.この体験を今後それぞれの人生でどのように活
かすか,同窓生として楽しみにしてます.

以上.

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2002年 5月分レポート
松尾 郁美
一橋大学経済学部 4年
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他の奨学生より一足早く日本に帰ってきてから3週間少したちます。留学した
ての頃はなかなかアメリカに馴染めなかったのに、9ヶ月のブランクがあって
も日本にはあっという間に慣れてしまいました。やはり私は日本人なのだな、
と実感する今日この頃です。春学期はスモールビジネスコンサルティング、ビ
ジネス統計、ビジネス&テクニカルライティング、世界史、エアロビクス、ア
イススケートの授業を取っていました。

スモールビジネスコンサルティングは、ダウンタウンシャンペーンにある本当
のスモールビジネスのコンサルティングをするものです。この授業はフルだっ
たのですが、商学部のオフィスに嫌がられるほど通いつめ、そして担当の教授
にも何度もメールした結果、取ることが出来ました。私たちが担当したのはリ
タイアしたあと、Adapt-A-Lapという視覚障害者用につくられたブックホルダー
を売っているクライアントのベンチャービジネスのコンサルティングです。毎
週一回クライアントとミーティングをし、自分たちでもリサーチを進め、結果
的にクライアントの事務処理能力を改善するソフトウェアのパッケージの提供
と、ホームページやパンフレットの改訂、そして障害者のアソシエーションの
ニュースレターや、VAホスピタルなどの販売チャネルを探すというアウトプッ
トを生み出すことが出来ました。この授業は教科書もなく、「経験から学べ」
という方針だったので、全てがディスカッション中心で、わたしにとってはか
なりしんどかったですが、めげずについていきました。最後はクライアントの
方にイタリア料理をご馳走になり、しかも大変感謝していただけたので、とて
もよい経験になりました。

世界史は講義とディスカッションのクラスに分かれており、ディスカッション
のクラスでは、芥川龍之介の「歯車」など、バラエティーにとんだ読み物があ
り、とても面白かったです。ただ、私は高校で歴史を勉強しただけなので、専
門知識はまったくなく、ディスカッションではなかなか発言しづらかったので
すが、日本のことになると発言しまくったので、最後の方はクラスの友達も私
の存在を認めてくれたのか、テスト前に一緒に勉強会をしよう、と向こうから
誘ってくれてとても嬉しかったです。

秋学期は運動不足だったので、エアロビクスの授業も取りました。色んな音楽
にあわせて踊り、かなり気分転換になりました。あと、せっかくイリノイに来
たのだから、と思い、アイススケートの授業を取りました。この授業は、基本
のスケーティングに加え、スピンやジャンプなど、かなり高度な技を教えてく
れます。イリノイに留学したら、絶対オススメです。確か8週間(週二回)で
30ドルくらいだったと思います。

春休みはもとルームメートとニューヨークにある彼女の家にステイさせてもら
いました。マンハッタンで彼女の甥っ子のベビーシッターをしたり、一緒に
ショッピングに行ったり、ペルシャレストランを経営している彼女の友人にタ
ダでペルシャ料理をフルコースでご馳走してもらったり、とても有意義な一週
間でした。

ファイナルが終わった次の日にイリノイを発ったので、さすがに帰る間際は引
越しの準備、ファイナルの準備でかなりフラフラな状態でした。やはり帰国準
備として、最低一日確保することを次期奨学生にオススメします。予め荷物を
船便で日本に送っていたにもかかわらず、何故か異常に荷物の量が多く、空港
で散散怒られました。飛行機の出発時間まで僅かしかなかったことと、寝不足
と疲労で意識朦朧とし、悲壮感漂う目で見上げる私を航空会社の人もあまりに
哀れに思ったのか、「しょうがないわね、今回は許してあげるわ、」と罰金を
何とか免れました。テロのあと、かなり荷物のチェックが厳しくなったようで
す。

振り返ってこの留学生活で得たものは、異なるバックグラウンドを持つ人とい
かにしたらお互いcomfortable に共存できるか、を学べたことが一番大きかっ
たと思います。異なるバックグラウンドを持つ人に興味を持ち、彼らのカル
チャーを尊重し、かつ自分のカルチャーにも自信を持ち、自分もオープンでい
る。それが私の解答です。また、留学から帰ってきてから思うことは、イリノ
イ大学で勉強できた私が、どんなに恵まれた環境にいたか、ということです。
もちろん、周りの音が全部英語だった、ということもありますが、あれほど勉
強環境が整っているところは日本ではなかなかないのではないのでしょうか。
尤も、留学している最中は、勉強しかすることがない、と不満に思ったことも
ありますが、コンピューター設備が整っていること、落ち着いて勉強できる場
所がたくさんあるということは大変恵まれた環境だったことに帰って来てから
気付きました。

最後になりましたが、この留学という機会を与えてくださったJICの皆様には
大変感謝をしております。勉強以上に、日々の生活や旅行を通して考え、感じ
たこと、そしてそこで得た友人は一生の財産です。

小俣日登美さんの2002年5月分レポート

jicmlメンバ各位,

古市 (’92-94 MS in Computer Science)です.

2001年の秋学期からJIC奨学生としてUIUCへ留学中の小俣 日登美さんからのレポートが届きましたので,皆さんにフォワードします.

短い留学期間中に,奨学生の皆さんは実に多くの貴重な体験をされているというのに驚かされます.小俣さんは引き続き夏学期も継続して履修されるとのこと.更に貴重な体験をされることを期待してます.

以上.

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2002年 5月分レポート
小俣 日登美
東京大学 文学部美術史専攻 4年
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長い長い二学期間の滞在が終わり、ほっとしたのも束の間、夏学期を取ることにした私は、あまりに密度の濃い夏学期の授業に翻弄されて、感慨にふける余裕もないのが本当のところです。八ヶ月間の滞在は、八ヶ月にこれだけの事を経験するのは不可能ではないのか、と今から思い返せば疑ってしまうほどにたくさんのことを経験しました。ほとんどの経験は、恥ずかしかったり、不快だったり、はっきり言って思い出したくないような、不満だらけのことだったりします。でも、ほとんど終わったからいえることだと思いますが、“私は確実に恵まれていた”という事です。私は、自分の環境の価値は、私の周りを取り巻く人の面白さ・人間味・優しさにあると思っています。その点において、私はイリノイで恵まれていたと思います。

私は美術史が専門で、はっきり言って「本の虫」型・数学アレルギーの完璧文系人間なので、エンジニア人間と会計人間が大半を占めるこの大学では、やや居心地の悪い思いをしていました。誰かと知り合って、専門を聞くたびに、みな首をかしげて、なんではるばる日本から美術砂漠のこの大学に来たのかと聞きました。(イリノイ州で二番目に大きい美術館は、なんとイリノイ大学付属の美術館、つまりシカゴのArt Institute位しか、大きい美術館が無い地域なのです。これで、イリノイの美術砂漠度が推して量れます。)美術史の授業に出ても、美術史専門の学生などほとんどいなくて、理系の学生などが、趣味でとっていたりする事が多くて、同じ専攻の友達と言うものは出来ませんでした。でも、逆に、美術を勉強しようという学生が少ないせいか、講義形式の授業でも、教授と生徒の距離はいつも近く、レポートも一字一句、TAでなく先生自ら直したりコメントしてくださったりしてもらえました。何よりも、英語の下手糞な外国人留学生とIndivudual Studyをしようとしてくれる美術史の先生が見つけられたのは、私にとってとても幸運なことでした。Indivudual Studyというのは、院生の学生の方から後で聞いた話では、院生でもなかなかしてもらえるものではなく、もしイリノイが美術天国大学だったら、私のような単なるExchange Studentには機会は与えられなかっただろうと思います。せっかくの個人教授でも、自分の読解力の無さや、表現力の無さや、自分が何が分かっていないのかも分かっていないアホさ加減に、本当に悔しい思いもしました。時には、“チョット、これは英語の先生にする質問でしょう”というような質問までしてしまって、それでも、一つ一つ丁寧に答えてくださる先生の温情に、本当にありがたく感じました。日本で勉強していたときは、質問することが、恥ずかしいことである、というような雰囲気がゼミ内に漂っていたのですが、わたしは、質問天国のアメリカですっかり甘やかされてしまったので、日本に帰ったら大変だと思います。

いい先生と回り逢えた事に加えて、私は生活の面でも、本当にいいルームメートがもてたことは、幸運だったと思います。朝からサルサで起きるLatinaの女の子との共同生活に疲れていた私を、Lincoln Dormで最上級の部屋の一つに、一緒に住まないと声をかけてくれたのが、台湾人のルームメートでした。彼女は、高校生のときにExchangeでアメリカの中西部に来て以来、アメリカで勉強を続けています。私が、イリノイで感じた不満、つらさ、鬱憤、もう一通りすべて経験済みなので、年下の彼女が逆に、私に教えてくれることも多くて、物事を、裏返しに、常にブラックユーモアでコーティングして客観視する彼女から、“アメリカの方法”を多少なりとも学んだ気がします。二人で、勉強の邪魔になるから、テレビは持たない、といっておきながら、私も彼女も相当なおしゃべりなので、深刻なことから、本当にくだらないことまで、夜中の三時まで話してお互い疲れきったこともありました。(次の日は、Hiしか話さなかった。)話は、紅楼夢と源氏物語の比較などという、高尚なものから、纏足した足の手入れの方法などというグロテスクな話、イリノイで食べられもしない中華料理や日本の果物の味について、涎をたらしながら語り合って更に虚しくなったり、冬の間、こもって一番つらかった時も、おしゃべりの“どうでもよさ加減”に大いに救われました。

Dormで共同生活を送っていて知り合った、アジア人の留学生の子達からも教わることがおおかったです。インドネシアの華僑の子、フィリピン人、マレーシアのムスリムの子、マレーシア、シンガポール、台湾、香港からの中国人の子達など、驚くほどに日本の文化について知っていて、ひいては私自身についても興味を持ってくれているのに、逆に自分がアジアの政治、文化について無知なのが恥ずかしかったです。豚革のパンツをはいている子に大して、インドネシアの華僑の子が“いいずぼんね、イスラム教徒に暴行されないで済むわ”という「冗談」で一斉に皆が大笑いした会話の後で、笑えない自分の無知に気づいて、必死で笑いのネタをHPの政治の特集で解決した後、更に笑えなくなってしまったりもしました。ほとんどのアジアからの留学生の子が、大変な思いをしてアメリカにやってきていることが多くて、それを考えると、私は新聞は読まないほうではなかったけれど、なんて平和ボケして甘やかされていたんだろうと、つくづく思いました。

いろいろな人と交流して、感じたのは、ここは本当に個人主義の地だ、という事です。悪く言えば一人一人が自分勝手なのですが、お互いに自分勝手なので、それが普通になっていて、逆に自分がなければ、押しつぶされてしまうのです。ここでは、自分の自信が無くさせられるようなことがたくさんあります。アメリカ人の根拠も無い自信に態度は、最初、理不尽だし、不可解だと思ったのですが、自信を持つこと、自分の目的がはっきりしていること、自分を主張して、更に常に「唯一無二のこのワタシ」をディスプレイしていることは、ここでは美徳である上に、個人主義を貫くために不可欠なものなので、それが出来なくてたじたじしていると、ますます自信をなくして、ちょっとした鬱状態になりがちです。自分のしたいことがあって、臆せずそれに突き進んでいけるならばいいのですが、そこまで自分を一つのことに没頭させる集中力はなかなか持続できるものではなくて、集中力が途切れたときに、これでいいのかな、と思い始めた瞬間に、個人主義ってなんてつらいんだろうと思います。高校時代の国語の時間に、夏目漱石が留学中に鬱で大変だった時の文章などを読んで、ちっともわけが分からなかったのですが、今は、ちっともわけが分からなくは無いと思います。それにしても、夏目漱石ほど頭がよくない凡人なのに、留学中に
かなりブルーになるというのは、不公平なものです。今年来る方々は、永井荷風のように、享楽主義に徹して(これもエネルギーが要るが)ストレスの無い楽しい留学生活を送って欲しいけれど、多分無理かもしれないので、そんなときは私にメールを下さって、愚痴ってくれても結構です。JICの先輩から、初めのころ励ましのメールや、アドバイスを頂いて、本当にありがたかったので、私も同じやり方で貢献できればと思います。

大田祥子さんの2002年5月分レポート

jicmlメンバ各位,

古市 (’92-94 MS in Computer Science)です.

2001年の秋学期からJIC奨学生としてUIUCへ留学中の大田 祥子さんからのレポートが届きましたので,皆さんにフォワードします.

大田さんは春学期でフィールドワークを中心とした授業を取り,日本では経験できない貴重な体験をされたように思います.留学生活もあと残すところ夏学期のみとなりましたが,悔いのないように,米国での生活を満喫されることを期待してます.

以上.

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2002年 5月分レポート
大田 祥子
奈良女子大学大学院 2年
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JICのみなさま、いかがお過ごしでしょうか。早いもので、春セメスターも終わり、そろそろ夏がやってきそうな気配です。まだ気候は安定しませんが、晴れた日にはクワッドの緑が鮮やかです。今日は期末試験が終わって最初の日曜日。久しぶりにのんびりと過ごしています。

年明けから始まった春学期。地元の人が言っていたとおり、3月のスプリング・ブレイク前にドカ雪に見舞われ、春が遠のくかとさえ思いました。ブレイク中は、南西部の国立公園を、モーテルを転々としながらレンタカーで回り、飲み込まれるような自然に圧倒されました。一口にアメリカといっても土地によって風土が様々で、機会があれば、もっといろいろな場所を訪れてみたいと
思いました。

この春セメスターは、ESLに加え、preschool(Child Development Lab)での観察法トレーニング、Carle Hospital小児科での実習、フランス語のレッスンをとり、様々な出会いに恵まれて充実した学期になりました。

Preschoolでの観察トレーニングでは、観察対象となる子どもが各学生に一人ずつ割り当てられ、学期末にはケース・スタディーをもとにした論文を書き上げました。観察の一環として、preschoolの活動に参加し、子どもたちと身近に接することができたのは嬉しかったです。また、論文作成の過程で、実際にお子さんのご両親のところへ赴いて、お子さんの家庭での様子をインタヴューしたことがとても印象に残っています。一概には言えないことだとは思いつつも、インタヴュー後に感じたのは、予想していた以上の、アメリカのお父さんの育児への関心の高さでした。同時に、眉尻が下がる、と例えられるようなお子さんに対する眼差しは、どこの国でも共通なものなのだなと思いました。

Carle Hospitalでの実習も、忘れない貴重な経験となりました。Child Life Specialistの下で、長期・短期療養中の子どもたちの精神面でのケアをお手伝いしました。病室を巡回して子どもやご家族の話し相手になったり、検査時や痛みを伴う医療行為の際に子どもに付き添ったり、またPlayroomで子どもの症状や年齢などにあわせたPlay Activityを実施したりしました。特に、入院生活の中で少しでも子どもが健康に成長できるようにとの目的での、「遊び」を通した介入は、小児病棟において、医者や看護婦とは異なるSpecialistの重要な役割であると思いました。また、日本人の私が実習を通して感じたことは、言語をはじめ、テレビ番組やゲームまで、子どもたちのあらゆる文化的バックグラウンドに精通していることの大切さでした。英語を使って病院で働くというのは、勉強するのと全く違ってなかなか厳しいものがありましたが、いつも親切にサポートしてくださったSpecialistのDiane、HDFSのDebra教授、そして実習生のみなさんには特に感謝しています。また、この留学生活全体を通して、私にこのような貴重な機会を与えてくださったJICのみなさまにも改めて御礼を申し上げます。

大田祥子さんの2002年1月分レポート

jicmlメンバ各位,

古市 (’92-94 MS in Computer Science)です.

秋学期からJIC奨学生としてUIUCへ留学中の大田 祥子さんからのレポートが届きましたので,皆さんにフォワードします.大田さんが今学期取る行動観察のクラスは,この機会でなくては体験できない貴重なものだと思います.日米の保育園教育の違いなどが,この成果として論文にまとめられるかもしれませんね.頑張って下さい.

これで奨学生4名の方全員の1月分レポートをお届けしました.次のレポートは3月末を予定しています,お楽しみに.

以上.

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2002年 1月分レポート
大田 祥子
奈良女子大学大学院 2年
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イリノイの冬を、おかげさまで風邪ひとつひかず元気に乗り切っています。これも、秋口から徐々に徐々に寒い気候に順応してきたせいでしょうか、やはりひとところに“住む”ということは、すごいことなのだなと思います。

ここChampaign-Urbanaに来た当初は右も左も分からなかったので、街が何とも無機質に映ったのですが、友人の存在、それに自分の好きな場所や気に入ったお店などが見つかりはじめると、自然と愛着も沸いてくるものです。

冬休み中は、大半をシカゴで過ごしたので、シカゴも私にとってとても愛着のある街になりました。街を散策したり、ある一日は、アメリカ人シェフに料理を習い、excitingなひとときを過ごしました。幅広い年齢層の、同じ興味関心を持った人たちが集まり、しかも食材はアジアのもの、アメリカのものと様々だったので、それらがひとつの料理に仕上がるプロセスを目にしながら、料理にとどまらず、いろいろなものを柔軟に取り入れてアレンジできるということは素晴らしいことだなと思いました。こうした食に対する関心は、ThanksgivingにESLのクラスメイトと七面鳥を焼いたのをきっかけに、さらに強まったような気がします。アメリカ人の先生にポイントを教わり、トルコ人の人に教えてもらいながら、数人で、松の実とレーズンとお米をピラフにしたスタッフィングと、レモンやトマトを使ったソースを作り、農家で直接手に入れた20ポンドもある特大の七面鳥を慣れないオーブンで4~5時間かけて調理しました。また、冬休み中には友人たちお手製の、韓国の伝統的なお正月料理や、台湾の豚料理、インド料理をいただく機会もあり、私も、日本の家庭料理を作りました。同じ釜の飯、とはよく言ったもので、一緒に食卓を囲むと、自然と温かい雰囲気が生まれるものです。

さて、先セメスターは、コースワークがハードで、必死でついていっているうちにfinalの嵐がやってきて、気がついたら終わっていたという印象です。でも、うまく一言では言い表せないながら、何かが確実に自分の中に蓄積された感がしています。先日、gradのクラスで一緒だった友人と昼食を食べながら、たわいのないおしゃべりに混じってそんな風に振り返ったり、これからのお互いのプランについて話したりしていました。

私が主に講義をとっていた、そしてこのセメスターもお世話になるHDFS(Human Development and Family Studies) の講座は、アカデミックな内容はもちろん、医療・福祉や幼児教育の現場とうまくタイアップすることで学生に基礎知識と実践力をつけさせてくれます。私はこの講座所属の学生ではないながらも、先セメスターのコースワークをベースにCarle Hospitalで実習を、ということで、現在スケジュールを調整中です。子どもを相手にする仕事なだけに、予防接種などの規約が厳しく、書類準備のためにMcKinley Health Centerにも幾度か足を運ぶ必要があり、健康体ながら通院する毎日が続いています。

そのほかには、子どもたちを対象にした行動観察のクラスを取りました。週1回のLabの日は付属の保育園に行き、保育室の2階に設けられた、まるで野球の実況席のような「特別観察ブース」に陣取って、子どもたち同士や先生とのやりとりを記録していきます。日本にいるときにもしばしば幼稚園に通って子どもたちや先生の様子を見学させていただいていたので、そのときの様子と比較しながら見学することもできそうです。ただ、自分の見たことを英文で記録していくことに限っては、普段のレポートを書くのとはまた別の難しさがあり、これからも試行錯誤が続くことになると思われます。

また、引き続きESLと、それから私の中で風化しかけていたフランス語、それに久方ぶりに茶道の稽古を再開しました。今セメスターもマイペースでコースワークに取り組むと同時に、いろいろな意味で、人と触れ合う機会が多く持てればと思っています。

今年もどうぞよろしくお願い致します。

松尾郁美さんの2002年1月分レポート

jicmlメンバ各位,

古市 (’92-94 MS in Computer Science)です.

秋学期からJIC奨学生としてUIUCへ留学中の松尾郁美さんからのレポートが届
きましたので,皆さんにフォワードします.

冬休み中のメキシコ旅行でとても貴重な体験をされたようで,とても良かった
ですね.JICの皆さんに紹介できるような写真があれば,また送っていただけ
れば幸いです.ホームページ上で紹介させていただきたいと思います.

私の場合,’92-94の留学中一度だけ海外旅行をしました.行き先は中米コスタ
リカ.コスタリカでは大西洋から太平洋へ車で半日で移動できるのですが,太
平洋側はサーフィンに最適な荒々しい海,カリブ海側はブルーグリーンの穏や
かな海と,全く違った光景なのにびっくりしました.結局私はカリブ海側が気
に入って,一旦太平洋側へ移動したのに,すぐに舞い戻ってカリブの海を存分
に楽みました.

JIC奨学生の皆さんに残された留学期間はもう半年もありませんが,機会があ
れば,米国の各地や周辺諸国を旅し,見聞を深める事をることをお勧めします.

以上

∞*∞*∞*∞*∞*∞*∞*∞*∞*∞*∞*∞*∞*∞*∞*∞*∞*∞*∞*∞*∞*∞*∞
2002年 1月分レポート
松尾 郁美
一橋大学経済学部 4年
∞*∞*∞*∞*∞*∞*∞*∞*∞*∞*∞*∞*∞*∞*∞*∞*∞*∞*∞*∞*∞*∞*∞

冬休みは旅行をしてきました。特にメキシコの旅がとても印象に残っています。
行く前はどちらかというとペルーに行きたくて、取り立ててメキシコに惹かれ
ていたわけではなかったのですが、あまりの自然の雄大さに感激して帰ってき
ました。かの有名なChichen-Itzaの遺跡から見た景色は一面ジャングルで筆舌
に尽くしがたかったです。そしてカリブ海で泳いでも来ました。カリブ海は濃
いブルーグリーンであんなにきれいな海をみたことは今までありません。ただ
見ているだけでも飽きない海です。新しい発見や新たな出会い、やはり旅はす
ばらしいと思います。かなり心をリフレッシュさせて帰ってきました。

そしてシャンペーンでの新学期。とても寒くて今日は雪が積もっています。授
業登録も今週から始まりましたが、また取りたい授業はfullで毎日やきもきし
て生活しています。誰かがドロップアウトするのを待ったり、先生に無理を言っ
て入れさせてもらったり。それでもまだもう一つ取りたい授業が先生からの
response待ちで、本当にこの登録過程には辟易しています。

とりあえず登録が出来た授業はBusiness & Technical writingでビジネスにお
いての手紙の書き方、レポートの書き方を勉強する予定です。あとは先学期に
引き続き、Business Statistics。エクセルを使って回帰分析を勉強します。
グループプロジェクトもあるのでまた締め切り前にはグループそろっての徹夜
が続くことでしょう。他にはWorld History。冬休みに旅行をしたのがきっか
けでこの授業を取ることに決めました。やはり、様々なバックグラウンドをもっ
た人々が同じ地球上でcomfortableに共存するにはお互いのcultureをよく知っ
て理解することが大事だな、と思ったからです。それに、ここに住むアメリカ
人の学生が他の国のcultureに対してどのような考えを持っているのかにも興
味があります。もう一つ、どうしても取りたいのがBusiness Administration
のSmall Business Consultingです。しかし、これは先生からのresponse待ち。
取れる可能性は五分五分です。あとは気分転換に体育の授業なんかも取ってい
ます。

やはり取りたい授業がフルでそのために先生やオフィスと何度も連絡を取った
りするのはかなりエネルギーを消耗します。しかも、それで確実に取ることが
出来ればいいのですが、ダメ、と言われたり、response待ちだったりするとな
おさらです。こればかりはJICの力でなんとかしていただきたいものです。きっ
と後に続く奨学生も同じことでものすごく苦労すると思います。

留学生活も残り半分になりました。もう半分、と思ったり、まだ半分、と思っ
たり気分は色々ですが、とりあえず残された時間で色々なバックグラウンドを
持つ友人を作ったり、勉強をしたり、英語を磨いたり、楽しいことをすること
も忘れずに、たくさんのことを吸収したいと思います。

永見陽子さんの2002年1月分レポート

jicmlメンバ各位,

古市 (’92-94 MS in Computer Science)です.

秋学期からJIC奨学生としてUIUCへ留学中の永見陽子さんからのレポートが
届きましたので,皆さんにフォワードします. レポート中に紹介されてい
るGCは,世界各地の友人ができてとても楽しそうです.帰国後は,永見さ
ん宅へ世界中から友人が訪ねて来ることになりそうですね.

春学期の授業はこれから本格化すると思いますが,頑張って下さい.

以上

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2002年 1月分レポート
永見 陽子
北海道大学農学部3年
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前回のレポートのあと、感謝祭、クリスマス休みがあったのでアメリカ国内
をあちこち旅行してきました。感謝祭には東海岸のボストン、クリスマスは
西海岸のカリフォルニアに行って、アメリカの広大さを改めて実感しました。
ほぼ1ヶ月かけてサンフランシスコ、ロサンジェルス、サンディエゴ、モン
トレー、サンタバーバラと西海岸沿いの主要都市を観光できた上に、クリス
マスはアリゾナの友人の家に泊めてもらってアメリカらしいクリスマスを過
ごすこともできました。そして大晦日はサンディエゴの隣町、メキシコのティ
ファナで新年のカウントダウンをしました。

楽しかった冬休みも終わり、先週から春学期が始まって慌しい毎日を過ごし
ています。と言いたいところですが、先週はMartin Luther King Jr’s
Dayで3連休なのを利用してまた旅行してきました。今回は比較的近いセン
トルイスです。ところがRAMS対Packersのフットボール試合(Playoff)が重
なったため泊まる所を探すのにたいへん苦労しました。インド系の友人が巧
みに交渉したのが功を奏して、(なぜかこちらの安宿のオーナーはインド系
が圧倒的に多いのです)なんとか予算内で泊まることができました。しかし、
試合には行けなかったもののセントルイスのRAMSが勝ったため街全体がお祭
り騒ぎでそれに便乗したのでとても楽しい旅になりました。

旅行の話はさておき、今学期は先学期よりも多くの授業を取っています。専
攻の授業は生化学の実験の授業と、微生物分子生物学とComputing in
Molecular Biology という講義、そして先学期授業を担当していた教授に
お願いしてPlant Biologyのセミナーに参加させてもらうことになりました。
あとは専攻とは全く関係ないのですが、Asian American Cultureという教
養科目の授業も取っています。どの授業も私にとってとても興味深いもので
たいへん満足しています。ただ最初の授業が朝8:30から始まるのが夜型
人間の私にはつらいですが。

前回のレポートでも触れましたが、私の住んでいるGlobal Crossroads(GC)
はうたい文句通りLiving Communityです。PAR (Pennsylvania Avenue
Residence Halls)のSaunders 2,3階の住人(留学生とアメリカ人が半々
ずつ)はみんな仲が良く、先学期限りで多くの友人がここイリノイを去った
ときはとても悲しかったです。今学期は新たにアイルランド、南アフリカ、
韓国という多様なバックグラウンドを持った3人の留学生がGCに加わりまし
た。ここに住んでいて面白いのは、アメリカ英語のほかに、イギリス、スコッ
トランド、アイルランド、オーストラリア英語といった様々な英語に触れら
れることです。今学期来たアイルランドの子は訛りが強くて言っていること
の半分もわからないのでどうしよう、と内心あせっていたのですが、アメリ
カ人の子達も「あの子の言ってること実は私もわからないことが多いよ」と
言っていたので一安心(?)です。思い返してみればスコットランド訛りも
オーストラリア訛りもはじめは全然聞き取れなかったのに、今はふざけてオー
ストラリア人の友人に “You reckon?” (You think so?)と真似して楽しめる
くらいになったのだから、アイルランド訛りにもそのうち慣れることでしょ
う。

最後に食事の話。私自身はこちらに来てから日本人会の総会と小俣さんにい
ただいた日本食以外、日本料理から全く遠ざかっています。正直言って「お
すしが食べたい、ラーメン食べたい」という衝動に駆られるときもあります
が、週に一度中華料理か韓国料理屋さんに行くことで解消しています。それ
よりも今は日本ではなかなか食べることのできない、シカゴ風の深皿ピザや
メキシコ料理にはまっています。とりあえず日本に帰るまでは日本食はおあ
ずけになりそうです。

以上たいへんまとまらないレポートですが、私はここイリノイでの毎日を十
二分に満喫しています。改めてこの機会を与えて下さったJICの皆様には感
謝しております。残り少ない留学生活を有意義に過ごしたいです。

それでは、

永見陽子

小俣日登美さんの2002年1月分レポート

jicmlメンバ各位,

古市 (’92-94 MS in Computer Science)です.

秋学期からJIC奨学生としてUIUCへ留学中の小俣日登美さんからのレポートが届きましたので,皆さんにフォワードします.

JIC奨学生の4名の方には,留学中に4回 (9月,1月,3月,5月) のレポートを提出していただくようにお願いしてます. 他の3名の方からのレポートも追って届くと思います,お楽しみに.

小俣さんのレポート中に,炊飯器を持っていったのは大正解と書いてありますが,僕も同感です.僕が留学した時には当初炊飯器を持参せず,しばらくは白いごはん無しの生活で我慢していました.でもとうとう約2カ月後には我慢できなくなり,日本製の炊飯器をグリーンストリートのアジア食料品店で購入しました.このように現地で古い年式の家族用サイズの炊飯器を購入することもできますが,これから留学される方には,最新型か使い慣れた炊飯器を日本から持参されることをお勧めします.

以上

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2002年 1月分レポート
小俣 日登美
東京大学 文学部美術史専攻 4年
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ついこの間レポートを出したばかりと思っていたのですが、時が過ぎるのは早いものです。もう次の提出がきました。

ようやく生活には慣れてきたところです、と書きたいところですが、何時まで経っても英語は上達しない気がするし、アメリカの食事には慣れないし、まだ雪が降っていないのは不幸中の幸いです。

冬休みは日本に帰っていましたが、久しぶりの日本は、コンビニで売っているプリンすら美味しくて、テレビの画面がたくさんチカチカする街中で記念撮影したり、サウナにいったり、針うってもらったり、友達とカラオケに行ったり、久しぶりにリフレッシュしました。こうして帰ると、いい意味でも悪い意味でも、日本とアメリカのいろいろなところを比較できて良いものです。アメリカでは、私なんて、チビで華奢で仕方なかったのに、日本ではデブでガタイのいい女になってしまい、人ごみで人に突き飛ばされずに歩けるのはなかなか新鮮でした。そして東京では全ての人が気合を入れてお洒落をして闊歩しているのがめずらしくて(ほとんどの人がスカートとブーツである)、ただそれを観察するために、スターバックスの窓際に1時間座ったりしていました。

こちらに帰って来て2日目。時差は大変つらいですが授業の登録もしています。

今学期は

「フランス語の作文のクラス」

これは将来DELFやDALFの試験を受けるときに役立ちそうです。

「古典中国語」
これは先学期の続きです。クラス内の人とも仲良くなれて顔なじみになった上に、中国語訛りのひどい先生の英語も聞き取りやすくなったのには吃驚しました。一瞬、おっと、先生英語ウマクなったな、と思いましたが、私のリスニング能力が向上したのですね、ありがたいことに。ありがたくないことにテキストは難しくなってきています。でも、垓下の戦いを白文で読んだり出来るのは
楽しみです。

「アメリカの美術史」
Mod’sヘアーの宣伝に出てきそうな、Artisticな髪型の先生が物凄い早口で、アメリカの歴史と絵画運動の関連性についてまくしたてます。現代美術についての授業は生まれてはじめてとるのですが、画面に棒が一本書いてある絵を見せられて、これは第二次大戦の戦禍への絶望を表している、とか説明されて少し絶句してしまいました。

「Individual Study」
先学期お世話になった、中国絵画の先生について、日本に戻ってからの卒論の準備がてら、明末清初の画家、石涛について勉強します。たくさん参考文献を読まなくてはいけない模様なので、今から慄いていますが、大変いい勉強になると思います。

今学期は授業はこれくらいにします。先学期の教訓を生かし、一番早い授業は11時からにしたので、毎日思い切り寝坊できます。12時間で12コマです。

もう既に恋しいのは日本食です。
でも、日本に帰って、調味料を一通りそろえて来たので、規則を破って寮内の部屋で毎日何か作っています。炊飯器を持ってきたのは大正解で、日本の炊飯器と言うのはとても優秀で、大抵のものは料理できることが分かりました。寮の食堂からしっけいしてきたセロリ・葱・人参・ピーマンを炊飯器で煮て、味噌・醤油・味醂・ごま油・ガラスープの素なんかを混ぜると、“紙の様な”野菜もかなり美味しくなるのです。和風ポトフです。お米の上にするめや裂きイカをのせ、醤油、酒をたしてたくとイカメシになるし、肉やお好み焼きも炊飯器で焼けるそうなので、今度試してみるつもりです。

必要な野菜は、ルームメートの彼氏が買ってきてくれる上に、お米の匂いについて、ルームメートが文句を言わないていてくれるのは大変ありがたいです。ルームメートは彼氏と大変仲がよく、彼は常に部屋に来ていますが、お兄さんと妹がいて同じ部屋に住んでいたら、このようなものなのだろうと思います。
日本に帰ると、“う~ん、オマが他人と共同生活しているとはね”と友人に言われましたが、それもどうにかなるものです。お互い家具のようになじんで生活しています。

ここの寒さは私としては、かなり寒い方ですが、今年は雪が全く積もっていないので、例年よりも寒さはひどいとは言えないようです。なぜなら、Tシャツやトレーナーいっちょうでランニングしているアメリカ人もたくさんいるのです。見ているだけで寒くなってしまうので、撫し付けな私は、早く視界から消えて欲しいと思ってしまうのですが、でも、多くの人は私の基準からすると“軽装”です。
そして、私は、こちらの人からすると“重装”です。日本ではティッシュを配っている人しか着ないような、踝くらいまでのダウンのロングコートに、フードまで被ってエスキモーのようにして現れると、“やぁやぁ、ヒトミがパックされて来たよ、”とからかわれますが、台湾出身のルームメートに言わせると、“耳と頭のツムジを隠す事は大変重要”で、私も事実そう思います。こちらの人は軽装でも、帽子をいつも被っています。これから、もっとどんどん寒くなるかもしれないですが、貼るホッカイロを日本から持ってきたのでそれで対処するつもりです。

以上学校がまだ始まったばかりなので、雑多な内容のレポートになってしまいました。
先学期は、初めてだらけだったので、何が起こっても必要の倍以上に驚いたり、怒ったり、悲しんだり、喜んだりしたものですが、今は初めて尽くしの感動も感受性も失せたので、落ち着けて勉強に集中できそうです。やはり、耳にするものの全てが英語、というのは恵まれた環境だと思うので、いられる間は出来る限りの事を学ぼうと思います。

小俣日登美さんの2001年10月分レポート

jicmlメンバ各位,

古市 (’92-94 MS in Computer Science)です.

秋学期からJIC奨学生としてUIUCへ留学中の小俣日登美さんからのレポートが届きましたので,皆さんにフォワードします.小俣さんが取っているESLは授業としてつまらないようですが,私が92年の秋学期に取ったELSは,とても楽しくてためになる授業でした.授業の内容自体より,中米や中近東やアジア各国から来ている留学生と友達になることができた,というのが一番
良かった点だったのかもしれませんが...

これで2001年度の奨学生4名全員からの10月分レポートをお送りしました.
次回のレポートは年明けを予定してます.お楽しみに.

以上

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2001年度10月分レポート
小俣 日登美
東京大学 文学部美術史専攻 4年
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JIC奨学生の小俣です。

奨学生レポートが大幅に遅れてしまって本当に申し訳なく思っております。先週、ミッドタームが終わった後、風邪を引いて熱が出た上に、コンピューターのソフトウェアがおかしくなって、修理するのに一週間かかってしまいました。

レポート、どこから報告してよいのか分からないくらい、3ヶ月たたないうちに色々な事が起こりました。来る前は、英語の勉強を中心に、語学フリークなギークになるつもりでしたが、今は、勉強以外の経験で身をもって学んでいる事の方が多い気がします。犬も歩けば棒に、などと言いますが、毎日いい事・悪い事なにかしら想像していない事が起こります。

突然のテロに、炭疽菌事件。IDカードを無くしたこと。再発行してもらった後、古いのを再発見した事。きて早々に火傷してマッキンリーに行ってわけも分からないうちに注射されて痛かったこと。マウンテンバイクを飛ばしすぎて車にぶつかった事。でも無傷だった事。台湾人の女の子と仲良くなって、彼女に誘われて寮の中でも一番いい部屋に移れた事。コンピュータが故障した事。

きて早々は、日に日に英語力が退化していくような錯覚を覚えながら(そんな事は無いはずなのに)手続きに奔走して、毎朝ベッドから出るたびに、今日は一体どんな事が起こるのだろうと戦戦恐恐としていましたが、今は何でも来いと言う気分ですごしています。どんなに不快な事でも、いい事でも、とにかく初めてのことに毎日出会えると言うのは、新鮮で素晴らしい事です。新しい事に留めが無いので、日々ショックを受けて、感受性がどんどん研ぎ澄まされていくようです。

悶々としていても、自転車でキャンパスを走っていると、木も建物も皆美しくて不快な気分も晴れていくような気がします。遮るものが無くて360度広がっていくような青空を見ると、地平線の存在をひしひしと感じて、私、今大陸にいるんだな、と改めて実感します。アメリカ人の真似をして、クオッドで昼寝することも覚えました。今は少し寒いですが。

ここでは、本当に人間関係に恵まれて、充実した生活を送っています。美術史の教授は、私がクラネート美術館で働けるように取り計らってくれて、毎週金曜日には広重の浮世絵を生で見る機会を得て至福のときを過ごしています。彼女は、私がテストで奮闘していると、テストを家に持って帰らせてくれました。“ヒトミ、アナタガフラストレイトシテイルノハヨクワカルワ”のような親切な言葉をかけられると、ほろりとしてしまいます。来学期は、彼女についてIndividual Studyをして卒論の準備をするつもりです。

郡司先生には、週に一回お茶の授業でお会いして、毎回美味しい和菓子をご馳走になっています。私はお行儀が悪いので、たくさん注意されて躾直されている感じです。アメリカの母ですね。

新しいルームメートは、私より年下なのですが、私よりもずっと大人で、夜中に彼女と話し込んで、色々悩みを聞いてもらったりして、彼女の方が私の先輩のようです。せめてもの恩返しに、私はおかゆを作ってあげたりしています。

クラスでは、顔見知りも出来て、授業の後にはつかまえて、分からなかったところを説明してもらったりしています。

寮の中でも特にアジア人の留学生とは一緒にご飯を食べたり、プールに行ったりしています。

何よりも、一緒にきた奨学生仲間にはかなり助けられています。やっぱり一週間に一回くらいは、愚痴を日本語で言いたくなるものなのです。(おもに私が愚痴るのですが。) どうせアメリカ人に分からないだろうと高を括って、かなりえげつない話を声高に寮のカフェテリアでしたりしています。きっと、彼らが居なかったら、もっと孤独感に苛まれていたと思います。彼らと一緒でよかった。

基本的に、こちらの人間は反応が豊かで直接的なので、周りの人間の反応が、そのまま今の自分の態度の反映だったりします。だから精一杯微笑して、相手に“How are you? / What’s up?”と聞かれるまえに自分の方から聞いてやります。そうしたら、人が急に自分に親切になってきた気がして、自分で生活を良く出来るんだなと最近気づきました。当然のことなんですけれど、それまでかなり私が仏頂面で暮らしていたと言う事です。

英語が、まだまだコミュニケーションは出来ても、ニュアンスが伝えられないと思うと歯がゆい思いがします。3ヶ月でそんな事出来ないのは分かっていますが、Writer’s Workshopで自分が熟考して書いた文章の一文一文に、自分の伝えたい事と実際のニュアンスとのギャップを確かめると、口頭でのコミュニケーションでいかに感覚のすれ違い起こっているか、想像するも恐ろしい気がします。だからせめて、にこにこして態度でも精一杯表現しなくちゃいけないんですね。表現が不自由になった分、コミュニケーションを大切にするようになった気がします。

最後になりましたが、私の勉強の進み具合は、以下の通りです。

・中国美術の授業・・・300番大は読み物のレベルも量もきついですが、
先生の熱心さと授業の面白さで何とかやっています。日本では、偉い先生の論文の批判、絵画の批判、恐れ多くて出来なかったけれど、ここではそれが当然です。まだ戸惑っていますが、自分で考えさせて、一人一人の異なる意見が大切にされる授業にいると、今までとは違う頭の使いようをしなくてはいけないんだなと実感します。英語とは別にそれが意外に大変なので、改めて自分は日本人だなと思います。

・フランス語・・・グループワークがしょっちゅうあるので、人と仲良くなれるのがいいです。特にAdvanceとかだと、かなりの語学フリークばかりになるので、いろんな分野の変な人・面白い人に会えて楽しいです。フランス語でSkitを演じるのですが、かなり面白おかしくやっています。
今度のSkitはLuc Bessonと彼の批評家の対話です。私はクラスで一番フランス語が下手ですが、なんとかついていこうとしています。

・文語中国語・・・漢文を白文で読む授業ですが、英語で意味を取っていこうとすると、書き下しにする手間が要らないので、意味を直接取る事が出来て却っていいです。“ヒトミ”(私の名前)がちゃんと発音できないくらい訛りのひどい中国人の先生なのですが、そんなアクセントにもなれました。現代中国語を知らないのに、無謀にも中国語喋れる人ばかりの授業に来てしまって、当然分からない事だらけで、いつも授業の進行を妨害するくらい質問しているので、質問しないと、“ヒタゥメゥ(=ヒトミ)、アナタツカレテイマスカ”と逆に質問されます。

・お茶の授業・・・週に一回、日本館で和める授業。美味しいお抹茶が毎週飲めるのは幸せです。

そして、ESLは授業に入りません!本当につまらなくて辟易しています。

以上、大変まとまらないですが、留学生レポートでした。
ここに居る一瞬一瞬が恩恵だと思うので、精一杯生きたいです。

大田祥子さんの2001年10月分レポート

jicmlメンバ各位,

古市 (’92-94 MS in Computer Science)です.

秋学期からJIC奨学生としてUIUCへ留学中の大田祥子さんからのレポートが届きましたので,皆さんにフォワードします.

大田さんは奈良女子大学大学院の2年生で,発達心理学を専攻されています.茶道を修行中とのことで,喫茶道具をトランクに忍ばせて渡米されたようです.

レポートに出てくるCarle総合病院の小児科には,留学当時うちの息子がお世話になった記憶があります.初めて訪れた時,病院に入るとそこはホテルのロビーのような作りで,グランドピアノの生演奏をしており,とても暖かい雰囲気なのに驚いた記憶があります.うちの息子は当時3歳でしたが,レントゲン室でも親の付き添い無しで一人で受診でき,きっと何か特別な子供とのコミュニケーション法を Carleは持っているのだと確信した覚えがあります.

また次回のレポート楽しみにしてます.

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2001年度10月分レポート
大田祥子
奈良女子大学大学院 2年
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こんにちは。いかがお過ごしでしょうか。Champaignでは紅葉もすすみ、冬の気配さえ感じられるようになりました。日本ではとっくにコートを羽織っているような気温ですが、寒がりの私もここの気候に適応してきたのか、依然セーターだけで過ごしています(本当はまだジャケットを買っていなくて我慢しているだけです)。8月13日にこちらに到着してから、一週間は手続きや買い物で煩雑な毎日でしたが、今となってはそれも遠い昔のことのよう・・・おかげさまで充実した毎日を送っています。このような貴重な機会を与えてくださり、また、渡米前からいろいろと支えてくださっているJICの皆様に心からお礼を申し上げます。

授業は、ESL以外に、Research Method in Human Development and Family Studies(HDFS490)、Hospital Children and Their Families(HDFS303)、Tea Ceremony and Zen Aesthetics(ART&D209)の3つをとりました。 HDFS490は、研究法について倫理から方法論まで幅広く深く学べるクラスです。先生が丁寧に教えてくださりとても充実したクラスですが、毎回のリーディングとディスカッションの多さ、paperやexamのフルコースに面食らい、400番台の授業をとってしまった無謀さに今更ながら気づいてきました。先日mid-term examが終わり、出来はさておきしばし安堵感に浸っています。HDFS303は、病院に入院する子供とその家族を心理面からサポートする、children’s life specialist という専門職を目指す人のためのクラスで、キャンパス近くのCarle総合病院でchild life specialistとして勤務する卒業生が、時々クラスにゲスト・スピーカーとして来てくださるのが楽しみです。ART&D209では、茶道の根底にある思想や歴史を学べ、また、焼物をはじめ茶道に関連するさまざまな日本の芸術に触れることができます。このクラスを受講してふと気がつき、うれしかったことは、例えば日本的な情緒を味わう感性が自然に身についているということから始まって、今までの日本での生活の中で培われた私なりの視点で物事に切り込んでいけることの大切さを意識できたことがあります。日本館は少し遠いですが、行きは授業でいただくお抹茶を楽しみに、帰り道はJimmy John’s に寄ってサンドイッチを買うのを楽しみに自転車を走らせています。

今は、院生寮のひとつである、シャーマンの4階に住んでいます。夜は向かいのIllini Tower のクリスマスツリーのような電光装飾が夜景の中に見え、静かで勉強するには良い環境です。Sweet mateの韓国人の女性はとても親切でいい人だし、夕食をシェアしたり、スポーツをしたりと数は少ないながらも友人もでき、満足しています。また、シャーマンには食堂がないけれど、近くには中華料理店からカフェまでいろいろなお店があり、スポーツ施設やユニオンや図書館も近いのでとても便利です。

そんなこんなで平日は授業の準備などで忙しいですが、その分週末が楽しみです。シャーマンでの生活から抜け出て、映画や音楽を楽しんだり、スポーツをしたりしています。9月末にカブスのホーム試合を観にいってきました。6-2でカブスの勝利。満員のスタンドで3本連続ホームラン、そしてソーサの勇姿もおがめ、幸せいっぱいでした。でも、7回裏、恒例の歌が流れるかと思いきや、会場に聞こえたのは、アメリカの賛歌。あの事件のことを思い、何ともいえない気分になりました。毎日のようにテレビでニュースを見ています。

一週間が瞬く間に過ぎていき、もう10月も半ばを過ぎました。これまで以上に一日一日を大切に過ごしていきたいと思います。