佐藤香織さんの2012年11月分奨学生レポート

JICの皆様、ご無沙汰しております。また、このレポートを読んでくださっている方々、はじめまして。第37期小山八郎記念奨学生として現在イリノイ大学に留学しています、佐藤香織です。11月に入り、いよいよ日本でも冬が近づき、肌寒くなってきていることかと思いますが、皆さまいかがお過ごしでしょうか?
私が日本を発ってから早2ヶ月半が経ち、最初のうちは右も左も分からなかったアメリカでの生活にも少しずつ慣れ始め、こちらの授業や様々なイベントを通じて、毎日充実した日々を送っています。今回は第1回目のレポートということで、まずイリノイに到着したばかりの様子、授業の様子、寮や課外活動、イベントの様子の順にこちらでの生活をレポートしたいと思います。

1.到着時の様子
今年度は、8月27日(月)という遅めの新学期のスタートであり、私はその約一週間前の8月21日(火)にこちらに到着しました。ひとりで海外に行くこと自体初めてである上、そのフライトが今まで経験のない約1年間の留学であったこと、また出発の1ヶ月前に軽い病気にかかってしまい、自宅で休養する生活が続いていたこともあり、成田空港を出発するときは留学への期待以上に不安がつのり、とても緊張していたのを覚えています。成田空港から約12時間のフライトの後、イリノイ大学の持つシャンペーンの空港まで乗り継ぎ、その後バスを経由して私の住むPARという寮についたのは21日の夕方ころでした。とりわけ大きなアクシデントに遭遇することはありませんでしたが、飛行機内でもらうはずの税関申告書やI-94をもらいそびれ、入国審査の際に近くにいた他のアメリカの大学へ留学する人々に助けられたり、オヘア空港の乗り継ぎの際のセキュリティチェックで取り出したパソコンを置き忘れてしまったりと、うっかりが多かったのですが、シャンペーンの天候も穏やかでルームメイトや親戚の人たちもとても暖かく迎い入れてくれて、そんなトラブルも吹き飛ぶくらいアメリカ生活初日を楽しむことができたと感じています。
寮に着いてからは、毎日寮で新入生歓迎のイベントが催され、また仲良くなった韓国人の友人等と一緒に生活必需品を買い足しにWalmartやMarketPlazaに出かけたりと、慌しく1週間が過ぎました。とりわけ、26日にQuadDayと呼ばれるキャンパス中央の広場で行われたさまざまなクラブ活動の勧誘イベントはとても活気があり、そこでSignUpしたいくつかの団体に今もちょくちょく顔を出しています。
そしてあれやこれやするうちに授業が遂に始まりました。

 

 

 

            シャンぺーン空港に到着した際の景色         Quad Dayの様子

2.授業の様子
日本では社会学を専攻し、格差やジェンダーといった分野に関心があったこと、またアメリカでは、日本ではなかなか味わうことのできない人種や宗教、文化の多様性を学びたいと思ったことから、今学期は社会学や心理学の授業を中心に受講しています。そのなかでも興味深いと思った授業をいくつか紹介したいと思います。

・SOC160 Global Inequality and Social Change
この授業は社会学のなかでも主に世界における格差について扱った授業です。毎回出されるReadingは量が多く、内容も難しいため、毎週授業前に読み切るのに一苦労なのですが、その分内容も濃く、今まで漠然としていた格差という問題がどのようにして生じ、拡大してきているのか、という点を政治や経済、環境といった様々な側面からアプローチしていてとても格差問題について考える上で為になる授業だと感じています。また、課題文献では、体系だった形で格差について理解を深めるのに対し、授業ではしばしばReadingに関係したドキュメンタリーや映画を鑑賞することがあり、視覚的に格差についての問題を理解するという点でとても興味深く感じています。
授業の大枠とは別に、この授業では、Online Discussionと呼ばれる、各4~5人のグループ内で、毎週授業に沿ったトピックについてOnline上で意見をし合ったり、また、そのメンバーで実際に決められた地域の「水」を取り巻く問題についてグループ調査をしたりと、単なる講義だけでなく、様々な形での授業参加が求められている点が日本での授業とはまた違い、新鮮に感じました。

・EPSY203 Social Issues Group Dialogues
この授業は、寮のラウンジに張り出されていた授業紹介をたまたま見つけて、面白そうだなぁ、と思ったのがきっかけで受講しました。授業名からもわかるように、授業は少人数の対話形式で、各回指定されたReadingを読んで、それについて2~3枚のレポートを提出し、授業ではそのトピックについてみんなで自由に議論するという内容のものです。各セクションによってRace/EthnicityやGender Inequality、Social classなどトピックが異なり、私が選んだのはU.S./International Relationsというセクションで、およそ15人の生徒が集まって、権力関係や国際政治といった内容に関して議論しています。少人数のクラスでも韓国やメキシコ、インドなど様々な国から異なるbackgroundを持った学生が集まっていて、議論はいつも様々な意見が出て新鮮です。また、大人数の授業では、なかなか発言する機会がないのですが、この授業では、自分の意見を言う機会が多く、とても有意義な授業となっています。

・GLBL298 Global Studies Seminar Abroad
この授業は今期後半8回の授業と冬休みの間にある2週間のペルーへの海外研修がセットとなった授業で、内容はペルーのtourismについてReadingや旅行会社のホームページから学習し、実際ペルーでは、2人組に分かれて、researchを行うことになっています。私が指定されたresearchは、ペルーにあるレストランを散策して、tourismがレストランや食品業という側面においてどのような影響を与えているのか調査することになっています。この授業も生徒18人に教授1人という少人数の授業となっており、とてもアットホームな雰囲気で気にいっています。また、次回のレポートで、冬休みのペルーのプログラムのお話をお伝えしたいと思っています。

3.寮での生活
先ほども少し触れましたが、私は現在PARという寮のなかでもInternationalに関心を持った人たちが集まるGlobal Crossroads というコミュニティに所属しています。過去のJICの先輩方でもこのGlobal Crossroadsに住まれていた方が多く、友人を作りやすく、とても親しみやすいと聞いたため、ここに申請しました。先輩方からのお話からも聞いていたように、International Studentsの割合が多く、アメリカ人だけでなく、中国人、韓国人、インド人、ヨーロッパの国からの留学生など様々な国からの学生が集まって、毎日ラウンジで一緒に勉強したり、週末に映画を見たり、12月にはGlobal Crossroads のみんなでprom partyを主催する予定など、イベント盛りだくさんでとても仲良しです。初めて日本を離れて寮生活をする私にとって、このような暖かいコミュニティでたくさんの友だちを作ることができて、ほんとうにこの寮に住むことができてよかった、と実感しています。

              寮の友人と一緒にパーティに出かけた際の写真

4.課外活動・イベント
(1)課外活動
①テニス
到着時の様子の説明の際に書いた、Quad Dayでテニスクラブに登録し、近くのコートで週2回テニスの練習に参加しています。今期は冬になってしまい、もう練習は終わってしまいましたが、多くの学生と一緒にテニスでき、また気分転換にもなるため、来期もまた続けたいと考えています。

②ピアノ
私の住むPARという寮限定で、毎週30分、音楽専攻の院生からピアノのレッスンを受けることができるという耳寄りな情報を聞きつけ、現在ジャズピアノのレッスンを受けています。来月には同じレッスンを受けている人たちの間で小さなリサイタルがあるため、それに向けて発表曲の練習に励んでいます。

③Internationalの団体
Quad Dayで見つけたインターナショナルの学生との交流団体に登録し、Halloween等のイベントに参加しています。また、conversation partnerを紹介してもらい、週1回一緒にランチしながら英語で様々な会話をしてもらっています。

          ハロウィーンパーティにてルームメイトにダンスを教わっている写真

最後に、今回留学という素晴らしい機会を与えていただき、また支えてくださった同窓会のみなさまに改めて感謝したいと思っています。次回も多くの良いご報告ができるよう、今後も毎日様々なことに取り組んでいきたいと思います。今後ともよろしくお願いいたします。

第37期JIC奨学生
佐藤 香織