中沢亮太さんの2013年11月分奨学生レポート

こんにちは、中沢亮太です。現在、第38期小山八郎記念奨学生として、イリノイ大学アーバナ・シャンペーン校に留学中です。日本では、一橋大学経済学部でマクロ経済学を専攻しています。
こちらに到着して既に1ヵ月半が過ぎました。今回の第1回レポートでは下記4つの内容を書いていきたいと思います。

1.UIUC留学の目的
2.Champaignでの生活
3.Fall Semester授業
4.課外活動

これまでの1ヵ月半を振り返って皆様にご報告するとともに、今後の留学生活に活かすための機会としたいと思います。また、来年以降の奨学生・奨学生志望の方々に少しでも参考にもなれば幸いです。

1.UIUC留学の目的
イリノイ大学アーバナ・シャンペーン校(以下、UIUC)留学の目的は、次の2点です。

(1)異文化の環境に身を置く
(2)様々な分野の先端的な学問やビジネスに触れる

私の夢は、世界に影響を与えられるような事業を興すことです。この夢の達成に近づくため、2011年度に大学を1年間休学して、レアジョブ(http://www.rarejob.com/)というグローバルなベンチャー企業で社員として働き、色々なことを学ばせて頂きました。1年間の修行の結果、今の自分に特に足りていないものは、①異文化の環境でコミュニケーションをとる能力、②テクノロジー・ビジネス等をはじめとした幅広い実用的な知見、の2点であると気づき、留学を決意するに至りました。
UIUCは、Diversityを重要な価値観として掲げている(全米の大学で2番目に留学生の数が多い)ことに加え、数多くの世界的事業(Netscape, YouTube, PayPal等々)が生まれた地でもあります。この恵まれた環境の中で、本奨学制度では専攻に縛られることなく自由に履修科目を選択できるので、私にとって理想的な留学先であると考えました。

2.Champaignでの生活
Midterm Examの時期が始まり、図書館やカフェで夜遅くまで勉強をする学生の数も増えてきました。また、今年は例年に比べて夏が長かったようですが、ようやく気候が寒くなり始め秋の訪れを感じています。さて、ここではChampaignでの生活について簡単にご紹介したいと思います。

・寮生活
Sherman Hallという寮のSingle Roomに配属されました。「古くて部屋が狭い」と聞いていたのですが、日本の実家にある私の部屋よりも広かったので全く問題ありませんでした(笑) 授業のほとんどは徒歩10分圏内、レストランやバーが数多く並んでいるGreen Streetという通りも徒歩3分程度、寮内の友達も数多くできたので、快適で楽しい寮生活を送ることができています。

<狭いと噂の部屋の様子>

・食事
アメリカの食事は、とにかく量が多いです。こちらに来てから心なしか徐々に太ってきている気がします(汗) 私は立地や価格の理由から大学ダイニングホールのミールプランを申し込んでいないので、食事のほとんどはレストランでの外食です。最近はアメリカ流のピザやサンドイッチに飽き飽きしてきたので(UIUCのオリエンテーションやパーティーでは、なぜか毎回ピザが出てきます)、キャンパスに数多くある中国・韓国・インド・タイ等のアジア料理店で食事を楽しんでいます。

<FAT SANDWITCHと1ドル札。チキンと山盛りのフライドポテトが挟んであります。もう食べることはないでしょう(笑)>
<FAT SANDWITCHと1ドル札。チキンと山盛りのフライドポテトが挟んであります。もう食べることはないでしょう(笑)>

3.Fall Semester 授業
今学期は5クラス13単位の授業をとっています。下記カッコ内は、(授業番号, 単位数)を表しています。
・Entrepreneurship and Enterprise Development (Business Administration 199 / 395, 3 credits)
EntrepreneurshipとLeadershipを専門とする Dr. Paul Magelliの下で、起業の手法について学ぶ授業です。授業内では起業のフレームワーク等について議論をし、授業外では生徒同士でチームを組んでビジネスプロジェクトを進めています。
授業内でも授業外プロジェクトでも議論のスピードが速く、英語の壁を一番高く感じている授業です。しかし同時に、内容が実践的なので一番わくわくしながら取り組めている授業でもあります。
現在、私の所属するチームでは、靴に関する新しいビジネスを立ち上げようとしています。アメリカ、ベネズエラ、中国、韓国、日本の多種多様なメンバーで構成されているチームなので、様々な角度からのアイデアが出てきてとても刺激的です。アメリカのDiversityの強さを体感しています。

・Lecture in Engineering Entrepreneurship (Engineering 360, 1 credit)
主にITに関連する分野で活躍中の起業家たちが毎回交替で講師を務め、自身の立ち上げたビジネスやEntrepreneurship、起業・経営の手法について語る講演会のような授業です。どの方のお話も自身の体験談に基づいているので、とてもリアルで生々しく面白いです。

・Introduction to Programming (Computer Science 103, 3 credits)
Pythonという言語を用いて、プログラミングの手法や考え方を学ぶ授業です。レアジョブに勤めていた経験等からプログラミングを学ぶ必要性を感じていたので、本授業を履修しました。
やはりUIUCは、特にComputer Scienceに関する施設や授業体制がとても手厚いです。Laboratoryで実際にプログラムを動かしたりクイズを解いたりしながら授業が進行していく形式なのですが、20名ほどの生徒に対して教授が1名とTeaching Assistantが約3名もついているので、その場で疑問点を解消することができます。

・Industrial Organizational Psychology (Psychology 245, 3 credits)
いかにして職場環境を向上させることができるか、を心理学のフレームワークを用いて理解する授業です。教授が一通り講義をした後に、他の学生との議論やグループワークをするという形式です。もともと心理学に関心を持っていたこと、UIUC心理学部は全米でも評価が高いこと(ちなみに、Playboy創業者Hugh HefnerはUIUC心理学部出身らしいです)から履修を決めました。
これまでに、心理学の実験方法、Interviewの効果的な方法、Job Performanceの測定方法等について学びました。ビジネスのみならず日常生活においても応用できるような実用的な示唆が多いので、毎回興味深く授業を受けています。

・Public Speaking (Communication 101, 3 credits)
プレゼンテーションについて理論と実践の両面から学ぶ授業です。2週間に1回程度のペースでテーマが与えられ、各自練習を重ねた上でプレゼンテーションを行います。それに加えて、ほぼ毎回の授業で即興プレゼンテーションを行います。
この授業はクラスメートの大半が中国・韓国からの留学生なのですが、彼らの多くは英語を本当に流暢に話します。英語力だけで勝負をしても敵わないので、プレゼンテーションの構成や、話す内容のユニークさ、事前の練習に力を入れて対抗しています。例えば、前回は「坐禅の方法」についてスピーチを行ったのですが、自分の失恋経験を織り交ぜて笑いをとったり、日本から持参した甚平を着たりして坐禅のデモンストレーションを行ったところ、英語は拙いながらも高評価を得ることができました。

4.課外活動

・I-programs
Illinois Leadership Center 主催のLeadership養成プログラムに参加しました。月1回ほどの頻度で土曜日朝10時から夕方6 時までの半日をかけ、色々なミッションやディスカッションをするワークショップです。友達から誘いを受け、面白そうだったので即快諾をして参加しました。
私たちは、”IGNITE”というテーマの回に参加しました。世界をより良くする変化を起こすために、いかに周りの人の心に火をつけて巻き込んでいくか、を学ぶのが目的の回です。朝はUIUC卒業生や米国グローバル企業の事例からLeadershipの何たるかを学び、昼は議論やワークを通して自分のアイデアを磨き、夕方には成果物として90秒間のエレベーターピッチをする、という流れでした。
最後のエレベーターピッチでは、“Most Polished Pitch”, “Most Innovative Pitch”, “Idea You Most Want To See Happen”, “Idea You Most Want To Help Accomplish”の4部門で優秀ピッチの投票が行われ参加者100名ほどの中から1名ずつが選出されたのですが、幸運にも私は”Idea You Most Want To Help Accomplish”部門を受賞することができました。たとえ英語が流暢でなくても、ロジックとハートと多少のユーモアがあればネイティブスピーカーとも渡り合えるのだと体験・実感でき、とても嬉しかったです。

賞品の”IGNITE”懐中電灯 とLeadership Program修了証
<賞品の”IGNITE”懐中電灯 とLeadership Program修了証>

・Japanese Food Party
9月27日(金)夕方にJapanese Food Partyを主催しました。UIUCで日本語を教えていらっしゃる小野坂先生主催の交流会で、日本のことが大好きな学生たちに出会ったことがきっかけとなりました。開催の目的は、次の2点です。
(1)友達の輪を広げる。
(2)異国の地で日本文化を伝える。
特に2点目については、小峰会長をはじめJapan Illini Clubの先輩方から「草の根の日本大使になってください」との命を受けていたので、Japanese Food Party開催という形で、その約束を果たそうと考えました。
当初は、私と、同期奨学生の織田君の2人が中心となって準備を進めていたのですが、途中からUIUC正規学生の谷口君(高校からアメリカに滞在)が幹事に加わってくれました。日本に興味を持っている学生30名程度に加え日本人数名で開催するはずだったのが、友達が友達を呼んで雪だるま式に数が膨らんでいき、最終的には140名以上申込・100名以上参加(うち日本人は29名)という規模になりました。
予想を遙かに超える規模に拡大したこと、アメリカ滞在約1ヵ月という低い経験値、10月前後に控えるMidterm Exam 、関係各所との調整の難航等々の条件が重なって、準備は思いのほか大変でした。しかし、同期奨学生の榊原君・常盤君、ボランティアに来て下さった日本人学生の方々、UIUC職員の方々のご協力もあって、無事開催に至ることができました。
当日は、「海鮮丼」「牛丼」「お好み焼き」「焼き餃子」の4品を提供しました。また、空手部にお願いをして空手演武のパフォーマンスや、日本人学生に協力を仰いで日本文化に関するプレゼンテーションも行いました。

<日本の祭りに関するプレゼンテーションの様子(篠原君) >

翌日以降とったウェブアンケートによると、89%以上の方がパーティーに満足してくださり、84%以上の方がまた参加したいと回答してくださりました。友達から「楽しかったよ」「美味しかった」「また絶対開催して」との声を貰えた時は、本当に嬉しかったです。また、小野坂先生から「日本人学生の方々がこのように一致団結して日本人の為だけでなく広く一般の学生に向けてイベントを企画・遂行するのは久しぶりだと思います。皆さんのご活躍とても頼もしく、嬉しく思いました。」とのコメントを頂けた時は、この会を開催して良かったなと改めて実感しました。今回の経験で得たノウハウを活かして、次回はより良い会を企画できればと思います。

第1回レポートは以上です。最初の1ヵ月半はあっという間に過ぎてしまいました。きっと残りの留学生活も、すぐに過ぎていくのだと思います。一日も無駄な日を過ごさないよう、勉強に遊びに全力を尽くしていきたいと思います。引き続きご支援ご指導の程よろしくお願い致します。

2013年10月6日 (日) @ Sherman Hall
第38期小山八郎記念奨学生 中沢 亮太