梶恭子さんの2005年最終レポート

JICの皆様、いかがお過ごしでしょうか。日本に帰国して一週間が経過しました。帰国直後は、シャンペーンでの親しい友人たちとの別れに涙し、喪失感に襲 われるばかりでしたが、長い長い一週間をかけてようやく日本に帰ってきた自分を実感し始めました。今では自分がシャンペーン・アーバナで学んでいたという 事実が夢のようにも感じられます。振り返ってみるとUIUCで学んだこの一年は、たくさんの友人と出会い、新しい価値観に触れてたくさんのことを学んだ、 人生で最も濃密な一年間でした。

感度をいっぱいに上げて臨んだ一年間でしたので、シャンペーンでの日々はまるでついさっきのことのようにくっきりと頭に描くことができます。シャンペーン に到着した日初めて見た地平線から地平線まで続くとうもろこし畑、自分が一年住むことになるんだ、と見上げたSherman Hall、張り詰めた糸のように緊張して臨んだ初めての授業、初めてできた友達…つらいことや悩んだりすることもたくさんありましたが、振り返って浮かぶ のは、楽しい思い出ばかりです。特に、シャンペーンで出会ったすばらしい人々には感謝しています。みな驚くほど温かく、到着直後で英語もうまくしゃべれな い私を本当に歓迎してくれ、帰国直前までその温かさは変わりませんでした。Photographの教授や、幼稚園の園長先生、世界各国からの留学生の友 人…尊敬できる人にも何人も出会ったことで自身が一回りも成長した、と胸を張っていえるほどではありませんが、尊敬できる人とのふれあいの中で、自分自身 少しでもその人に近づけるように良いところから学ぼうとしたことで、人間の成長は人と人との触れ合いの中にあるのだと実感しました。

そういう人々との別れはとてもつらく、学期の終わり、お別れのあいさつをするたびに涙が次から次から溢れて来て泣いてばかりいました。そんな中友人が教え てくれたのは、私たちの世代はjet set generationだから離れてもすぐ会える、悲しくないよということです。Jetというのは飛行機を意味し、飛行機を使って誰もがどこへでも行ける時 代に生まれた世代を、jet set generationというのだそうです。かつてはヒトやモノの移動が今ほど簡単ではなかったので一時の別れはともすると一生の別れにもなりましたが、現 代では世界中どこへでも行けるので、いつでもまた会えるよ、とのこと。つまりは人と人とのつながりさえ忘れなければ、会いたいという気持ちさえあれば、い つでも会える時代だとのこと。そのときは「純粋に別れがつらくて泣いているのに、そんな屁理屈こねられても!」と全く納得できなかったのですが、帰国した 今、その言葉には納得するものがあります。というよりも、そういった気持ちを胸に携えて、それでも前に進んでいかなければならないのだなあと思いました。 出会いも別れも経験して、もっとたくさんのことを学んでいくために。

このような機会を与えてくださった原会長始め、JIC運営に携わっておられる皆様、本当にありがとうございました。現在まで過去3回のレポートを通して、 わたしがどれほどすばらしい経験をしてきたか、が少しでもJICの皆様にお伝えできていれば幸いです。このプログラムを通してイリノイ大学でたくさんのこ とを学んでいく未来の人たちのために、わたしも先輩方に少しでも近づけるよう努力していきたいと思います。本当にありがとうございました。