高濱萌子さんの2016年3月分奨学生レポート

皆様ご無沙汰しております。第40期奨学生の高濱萌子です。

もうすぐ4月を迎えるシャンペーンは少しずつではありますが暖かい日が増えてきています。早くクワッドの芝生の上で寝転がりたいです。

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日が差すサウスクワッド

 

第3回レポートでは、

 

  1. Spring Semester履修授業
  2. Spring Break
  3. 課外活動・生活全般

 

の3つをご報告させていただきます。

 

  1. Spring Semesterについて

 

「そんなに食べ物のことばかり考えていて大丈夫?」と言われるくらい食べ物に関わる授業をとっています笑。先学期に比べて読む量も課題も増えましたが、自分の興味のある内容だとなんとかなるのだと感じています。ただ、未だに慣れないのがグループワークです。5人ほどのチームになると全員が集まるのも難しいですし、取り組みの姿勢にも差が出てきます。自分が言いたい意見をいいつつチームの意見も尊重する、そしてそれぞれの意見を大きく一つの方向に持っていくのはとても時間のかかる作業です。私は、締め切りの数時間前に一気に仕上げるアメリカンスタイルがどうも心臓に悪く苦手です笑。残り数回のグループワークで苦手を克服できるようになることが課題です。今学期は授業の中で親しい友人ができ、ありがたいことに彼らがよく助けてくれるので秋学期よりもずいぶんと困ることが減りました。思い切って最初の授業で周りの人に話しかけてよかったです。

 

以下、半分を終えての授業の感想や内容に触れます。

 

UP204 Chicago: Planning and Urban Life 授業形態Lecture50min×2, Lab50min×1

シカゴの歴史、郊外の成り立ち、現在の都市問題などを学びます。構成は、週2回のレクチャーと1回のディスカッションまたはコンピューターでの簡単な分析・レポート作りです。シカゴを訪れてみるとすぐに気がつくと思いますが、シカゴは非常に計画的に作られた街です。京都のように、直線的に道路が整備されていて、旅行者にとっては位置が把握しやすい街です。というのも、1871年の大火事で街のほとんどが焼け、その後計画に沿って復興が進められたからです。授業で、シカゴの政治や都市の貧困問題にたくさん触れますが、近くに住んでいても、知らないことだらけで周りに目をむけていなかったことに気がつき反省しています。半分の授業を終えて、少しシカゴに詳しくなりました。

 

ACE430 Food Marketing 授業形態Lecture 80min×2

授業の前半は価格設定・価格弾力性・取引理論などについてスライドを使ってのレクチャー形式で学びました。後半からは今まで習ったことをもとにケース課題を読んで、企業がとるべき方針を3~4人のグループで考えます。ACE431のケースよりもデータをたくさん用いるのが特徴です。前回は、スターバックスがどのように・どこからコーヒー豆を調達するべきかを提案する課題に取り組みました。この課題を通して、Fair Tradeに対する考え方が少し変わりました。私は、Fair Tradeは推奨するべきだと考えており、スーパーでお茶を買う時などはFair Tradeマークのついているものを選んでいました。しかし、Fair Tradeはライセンス契約と同じでextra feeをスターバックスがFair Trade Organizationsに支払ってFair Tradeと書かれたラベルを購入する仕組みになっていることを知りました。購入側(スターバックス)は生産者と直接交渉ができないため低品質製品の流通を招いてしまっているそうです。品質重視のスターバックスはFair Trade コーヒーの取り扱いは本当なら避けたいけれど、消費者からの要望が強いため一定量購入していると記事には書かれていました。プラスのイメージが強いFair Trade製品ですが、そうでない側面もあることを学びました。

 

 

ACE431 Agri-food Strategic Management 授業形態 Lecture 80min×2

製品ライフサイクル、SWOT分析、VRIO分析などのフレームワークを通して「戦略とは何か」を学ぶ授業です。大半は日本の大学で学んだことの復習のようです。ただ、学んだことを実際のケースに合わせて考える機会がたくさんあるのが日本と異なっていて楽しいです。月曜日はレクチャー、水曜日は1チームがケース課題に基づく発表を行う形式です。ランダムに割り振られた5~6人のチームでケース課題に取り組みます。春休み直前にグループでのプレゼンがありました。メモは持っていましたが途中で頭が真っ白になって一瞬時がとまりました。Final weekにもう一度プレゼンがあるので挽回できるように頑張ります。

 

 

GCL125 It’s Toxic! 授業形態Lecture 80min×2

私たちの生活の周りに溢れている化学物質の有害性を考えてみる、という授業です。Reading課題でわからなかった点・疑問点を授業で発言し解決していきます。「何を学んでいるのかさっぱりわからない」初回の課題での感想です。さっぱりは大げさかもしれませんがendocrine, testosterone, androgen…という聞きなれない単語のオンパレードに履修撤回を考えました。はじめに履修を考えた理由は、食品添加物として使われている化学物質の摂取が人体に与える影響を学びたかったからです。授業では食品添加物だけでなく、洗剤や歯磨き粉などの日用品、工業製品に含まれる有害物質の影響について学んでいます。

正直、今私が週2回授業で学んでいることが何につながるのかはわかりません。しかし、今まで全く知らなかったことを新たに学び、そして少しずつ知識が増えていく面白さに改めて気がつきました。今までと異なる方向にアンテナを伸ばせたことが大きな収穫です。授業は13人という非常に少人数で、ほとんどがFreshmanです。全員ほぼゼロの知識からのスタートなので気後れする必要がないですし、全員と顔見知りになれるので発言しやすい雰囲気です。

 

RST351 Cultural Aspects of Tourism 授業形態Lecture&Discussion 80min×2

今となっては、旅行は非常に身近なものとなっていますが、観光業というのは1990年代以降のとても新しい学問だそうです。だからこそ日々新たな発見がたくさんあり学ぶ意義があると教授がいつもおっしゃっています。教授が授業の合間に世界各国の素晴らしい写真を見せてくれるので、行ってみたい場所がぐんと増えました。ポルトガル人の教授はいつもパッションに溢れていて、とってもかっこよいのも魅力の授業です。クラスでの授業だけでなく、頻繁に校外学習を行います。「Authenticity(上手に訳せませんが、本物らしさ、でしょうか)とは何か」が授業の大きなテーマです。少し授業の話とそれますが、留学をしていて日本について伝える機会がたくさんあります。正しく伝える努力はしていますが、それでも私なりの解釈が混ざっていたり、相手に合わせて伝える内容を少し変えたりしています。形のないauthenticityを伝える難しさを感じます。Final Projectとして2~3人組で、Champaignの観光発展を促すビデオを作ります。それぞれのチームがテーマに沿ってビデオを作るのですが、私たちはキャンパスライフについてです。学校紹介にふさわしいイリノイ大学の魅力を二人で挙げていたのですが、お互いに新しい発見がたくさんあって面白いです。どのような仕上がりになるのかまだわかりませんが、上手くできたらイリノイ大学PRビデオとして公開したいです。

 

GS298 Food Politics 授業形態 Lecture 50min×2(春学期前半)

8週間だけの授業です。ディスカッションが多く、アメリカ人の食に対する生の声がきける面白い授業でした。一度食べ物の写真を見ながらカロリーを予想するゲームを行ったのですが、学生の予想が実際よりはるかに低くてみんなの「だから太るのか!」という結論に笑ってしましました。テストはなくレポート2本で成績がつきます。私は遺伝子組み換え食物についてレポートを書きました。とても面白い中国系アメリカ人の先生で、授業をとっていたオーストリア人の留学生と私にとても親切にしてくださりました。一度先生のご自宅での夜ご飯に招待していただいて貴重な経験ができました。

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先生の手作りディナー

 

 

AGCM199 Ag and Environmental Photography 200min×1(春学期後半)

先週から始まった写真のクラスです。図書館からカメラを借りました。授業でたくさん写真をとりにいくようで楽しみです。カメラ好きの父の影響かもしれません。初心者かつカメラの専門用語が英語ですでに不安がいっぱいです。次のレポートでどんな報告ができるか私も楽しみです。

 

  1. 春休み

前々から非常に楽しみにしていたのが春休みです。なぜなら日本から両親が訪ねてくれるのと、高校時代の留学先であるテネシーのホストファミリーを両親と一緒に訪ねる計画だったからです。(普段からですが)大好きな食事の時間が、大切な人たちと一緒だとさらに楽しかったです。ただ、想像以上にシカゴが寒く薄着で来てしまった父は辛そうでした。両親がシカゴをとても気に入ってくれたくれたことも嬉しかったです。私もシカゴは大好きな街の一つで、シカゴがもっと人気になればいいのになあと思っています。

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両親・ホストファミリーと

 

19日から25日まで両親と過ごしたあとはシカゴ郊外に住む友人の家にお世話になりました。フライドチキンが人気のお店に連れて行ってもらったのですが、本当に美味しくてしばらく夢に出てきそうです。夜に友人・友人の彼・友人のお母さんと4人でトランプをしてとても盛り上がりました。

 

 

  1. 課外活動・生活全般

〈課外活動〉

冬の間はテニスクラブでの活動は週2回インドアで行われていましたが、つい先日外のコートに移動しました。1月には試合でミシガン大学に行きました。ずっとインドアコートにいたのでミシガン大学の大きさはわかりません笑。人数が少なかったのでたくさん試合に出ることができました。私は団体戦のルールをよく理解しておらず、勝っていると思ったら「負けちゃったよ」と言われ衝撃を受けたのもいい思い出です笑。

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試合後の一枚

 

テニスクラブの友達数人とたまに朝ドーナツを食べに行く不思議な会が結成され、それも最近の楽しみの一つです。

 

〈生活全般〉

1月にPARからSherman Hallに引っ越しました。去年の6月に寮の希望を提出する際にもSherman Hallを第一希望にしていたのですが、人気が高かったようで希望は通りませんでした。Sherman Hallの魅力は、キャンパスの中心に位置しており移動が楽、一人部屋、ミールプランをつけなくてもよいので自分の好きなものが食べられる、の3点だと思います。住めば都というように、どこの寮になっても良いところはたくさんありきっと気にいると思います。ただ、私の例のように途中で変えるオプションもあることをお伝えしておきます。

 

春休み最終日、友人の車でシカゴからキャンパスに戻る車の中で本レポートを書いております。両サイドに広がるとうもろこし畑は全て刈り取られて平地が続いています。次にこの道を通るのは帰るときかもしれないなと考えながら帰路につきます。

第3回レポートを読んでいただきありがとうございます。たくさんの方々の支えがあって充実した留学生活を送れていることに感謝しています。残りの時間も油断することなく、安全第一で頑張ります。

 

2016/03/27

高濱萌子

 

番外編〜シカゴおすすめ観光地ベスト3〜

留学中シカゴに行く機会が何度かあると思いますが、実際に行くと何をするか迷ってしまうものです。私が数回シカゴを訪れて思い出に残った場所を書かせていただきます。

 

  • フランクロイド邸 in OakPark

3回訪れていますが、気候や天気次第で毎回異なる印象を受ける大変面白い場所です。Oak ParkというダウンタウンからGreen Lineで30分ほどの郊外にあります。世界三大建築家の一人フランクロイド・ライトが設計した数々の邸宅は建築の知識がなくても見ているだけで楽しめます。さらにおすすめなのが、フランクロイドが家族と住んだ家兼仕事場の内部見学ツアーです。有料ですが1時間ほどのガイドもあり内部をゆっくり見て回ることができ、面白いです。

 

  • シカゴリバーツアー

冬の間はやっていませんが、春〜秋にかけていくつかの会社がリバーツアーを開催しています。私はwendellaという会社のChicago’s Original Architecture Tour(75分)に参加しました。大きなボートでシカゴ川をガイドさんの解説つきで下ります。下から見上げる両側の高層ビルはまさに圧巻です。両親も非常に楽しんでいました。川の上で寒いので防寒をされることをおすすめします。

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ボートから見た景色

 

  • 自然史博物館

とても巨大で、半日〜1日は時間をとったほうが楽しめると思います。私も時間がなくて全部は回ることができていませんが、ネイティブアメリカンの展示が特に面白かったです。服飾にとても細かい刺繍が施されていて、思わず見とれてしまいました。正面を入ってすぐのところにT-rexスーの化石が展示されています。

野村友香さんの2016年3月分奨学生レポート

JICの皆様、ご無沙汰しております。40期の野村友香です。到着前からずっとイリノイの厳しい冬を恐れていたのですが、今年は暖冬だったようで大雪+強風で外に出るのさえつらいというのは合わせて5日もなかったように思います。2月後半ごろから10度に到達する日も時々あったのでびっくりしたほどです。

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(冬のある日)

春学期が始まってちょうど半分が過ぎました。1週間単位の時間の感覚はすごく長く感じて毎週金曜日を待ち遠しく思っていますが、振り返るとあっという間の2ヶ月でした。

今回のレポートは

  • 長い冬休みの出来事
  • 今学期の新鮮な授業
  • 生活イロイロ

という内容でお送りしようと思います。

 

  • 長い冬休みの出来事

12月19日〜1月18日まで丸1ヶ月冬休みでした。この1ヶ月は私が今まで過ごしてきたどの1ヶ月よりも濃い期間だったと思います。なぜならアメリカを飛び出してまずは南米に向かい、その後ヨルダンまで冒険をすることになったからです。

 

〜前半〜

最初の二週間は南米旅行ということでペルーとボリビアへ行ってきました。カナダとチリに留学している日本の友達とペルーで待ち合わせをしていたのですが、久しぶりに仲の良い日本の友達に空港で会った瞬間のうれしさは最高でした。南米は英語も多少は通じますがスペイン語ができると旅の楽しさ+楽さは倍増すると思います。チリに留学している友達のおかげで語学面では全く困ることはありませんでした。宿のおじさんやおばさんはスペイン語しか話せない場合もあり、日本人3人が来るとがんばって英語で話そうと努力してくれますが、こちらがスペイン語を話し出すと「え!話せるの!!」という感じで次から次へと観光情報やレストラン情報を教えてくれました。どの言語でも話せることに越したことはないので理解できる言語を増やすというのは人生の課題でもあります。

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(マチュピチュをバックに)

ペルーでは首都リマからクスコに移動し、その後マチュピチュへ向かいました。ペルーボリビア間は夜行バスで移動(これが乗る前は未知すぎて恐怖だった)、その後ウユニ塩湖へ。ウユニは言われていた通り本当に日本人が多く、その場にいた8割以上は日本人で残りは中国韓国その他の国というように思いました。サンライズとサンセットツアーに参加したのですが本当に写真でよく見るようなきれいな景色が目の前に広がっている様子はあまり現実のように思えませんでした。ただ予想以上に寒すぎたので夏の時期に行くといえど標高がかなり高いので防寒対策は大切です。

 

慣れない土地で治安もあまり良くない中、基本的に気を張りながら歩いていないといけないので疲れることはありましたが、久しぶりに友達に会えたことと未知なる地にいるわくわく感に溢れた旅となりました。

治安最悪と言われるペルーボリビアの国境を通ることになったり、換金するときに偽札を渡されたり正しい額をもらえなかったり、街が予想以上に汚かったりとあまり今までに経験したことのないような面もありましたが、それ以上にきれいな景色やおいしいごはん、伝統的な街並み、それに世界にはこのような場所もあるのだなあと感じられたことが大きな収穫となった旅でした。

 

〜後半〜

さて、12月30日の午前中にペルーからマイアミ経由でシカゴに帰ってきた後、同じ日の30日夜のフライトでシカゴからヨルダンへ向かいました。前回のレポートで触れたようにヨルダンへ向かった目的はGLBL298(Integration & Immigration)のクラスの現地研修です。ヨルダン出身のUIUCの教授とクラスメイト18人での旅となりました。クラスメイトの中には飛行機に乗るのが初めてという人やアメリカ大陸から出るのが初めてという人もいて、集合時はみんなのテンションが高かったです。私は南米から帰ってきた直後で海外へ行くという新鮮感がなくなってしまっていたのですが、他のみんなを見て「また別の旅が始まる!」という気分になりました。

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(集合写真)

 

現地へ行く前は週一回の授業があり、ヨルダンに隣国から流入してくる難民について理解を深めました。パレスチナやシリア、レバノン等の不安定な周辺国からヨルダンに流れてくる難民は多く、登録されているだけでも200万人以上の難民がヨルダンで暮らしています。ヨルダン国内のインフラや学校などは不足状態に陥っており、その事態は年を追うごとに深刻になっています。

 

ヨルダンでは実際に3つの難民キャンプを訪れて学校や病院、また住民の生活の様子も見ることができました。ある日にはシリアから家族を連れてヨルダンにたどり着いたという家族の話を彼らの家で直接聞くことができました。あまりにリアルな体験談に思わず涙を流している人もいました。彼らは難民としてヨルダンにやってきているので市民権がなく、ヨルダンで仕事を得ることができません。ヨルダン政府から生活費の援助をもらってなんとか生活していますが、その額は生活するのに十分とは到底言えません。シリアの政治が腐敗しているせいで自分たちはこのような生活を強いられているのは事実だけど、祖国に必ず将来帰りたいと多くの人が言っていたのが印象的でした。また、アメリカは他国への影響力が大きいのだからその自覚を国民一人一人が持って欲しい、同情ではなくて根本的な解決を一緒に考えていきたいとも言っていました。これは私がこの滞在全体を通して思ったことなのですが、ヨルダンに限らず世界各地でいくら難民キャンプの整備をしたり受け入れ先を増やしても、結局は根本の原因を解決しないときりがないということです。もちろん起きてしまった問題に対して解決策として他国からの厚い支援は必要ですが、あまりに問題が大きすぎて解決策が追いつくことはむずかしく、追いつこうとしてもさらに問題が大きくなるという負のループが永遠に続いているように思います。抽象的な言い方になってしまいましたが、こういったことを直接感じ取れたのも実際に行ったからこそ感じられるものでした。

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(Baqa’a campの様子)

また、単なる支援だけでいいのか?ということも心に引っかかったことでした。ザータリーキャンプを訪れた時、キャンプの奥に立ち入ることは禁止されたので外縁の道をバスでぐるっと一周しました。途中で、暮らしている人々がいたので持ってきた衣服や勉強道具を渡すためにバスを止めるとすぐに人が集まってきて、私たちがバスを降りるころにはバスが住民に囲まれるほどたくさんの人が集まってきました。きっと私たちのように他の国から来たひとが支援物資を渡すためにこのようによく来るから、バスがくると何かもらえると知っているのでしょう。だけれど私たちはただものを渡してあとはすぐ去るだけ。多くの人がそうしてきたのだと想像すると虚しい気持ちになり、目に見える生活の改善につながるような支援を継続的に行なわなければと感じました。かといって今自分が何ができるかということはすぐには答えられず、何かできるかと言われても自信を持って答えることはできません。ここで見た景色や感じた雰囲気は強烈に頭に残っているので今後もときどき思い出しながら答えを探っていきたいです。

 

少し暗くなりましたが、滞在中は楽しいこともたくさんありました。ヨルダンは予想以上に観光地化されている場所が多かったです。インディンジョーンズの舞台となったペトラ遺跡や死海、紅海に面するビーチでたくさん遊ぶこともできて最高の思い出ができました。このプログラムは引率の教授が行程や訪問先の手配などを全て担っていて、普段は入れないような難民キャンプもヨルダン出身であるツテを生かしてUNHCRオフィスにコンタクトをとったり、生徒が楽しめるようにとバカンス要素もたくさん詰め込んでくださいました。またヨルダンの公用語はアラビア語で街中では基本的に英語は通じず、訪問先でもアラビア語しか話せない方のお話も聞いたのですが、そういった際は教授がすべてアラビア語-英語の通訳をしてくださいました。生徒同士はもちろんですが、教授と生徒もかなり仲良くなって旅が終わる頃にはみんなのお母さんのような存在になっていました。

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(紅海。海の向こうはイスラエルとエジプト)

 

2. 春学期の授業

 

今学期の授業の中から一部を紹介します

 

CS125 Intro to Computer Science

以前からプログラミングを勉強し始めたいと思っていましたがなかなか行動に移していなくて、せっかくコンピューターサイエンスの名門イリノイ大学にいるのだから授業をとって自分を鍛えようと思い、履修しました。この授業は題名の通りプログラミング(Java言語)のイントロダクションなのですが、今までに経験がない私にとっては非常に負担が大きく毎週ハードな課題にヒーヒー言っています。Machine Problemといってコードを実際に書く課題がほぼ毎週あるのですが、締め切りまでに提出し終えて一息ついているとまた新たな課題がふりかかってくるのであまり休む暇がありません。 また、100番台といえど多くの人がハードだと言っている理由は、イリノイのCSの授業は100番200番を難しめに設定して、授業についてこられない人をCSメジャーから振り落とすという思惑があるからだそうです。

 

この授業をとって一つ思ったのは、やはりイリノイ大学はエンジニアの大学だということです。エンジニアのエリアはキャンパスの北側にあるのですが建物一つ一つが新しく洗練されているのは歩いているだけでわかると思います。また、CS125の授業は履修人数がかなり多いからということもあるとは思いますが、Office Hourが月-金の朝から夜まであり、常にCSメジャーの誰かがスタッフとしてオフィスに常駐しているので課題や授業内容でわからないことがあれば聞くことができます。また、オンライン上での掲示板もありそこに投稿すると他のクラスメイトまたはTAから宿題のヒントや質問の答えをもらうことができます。こういったシステムが完全に確立されていることに驚いたのと、私個人の感覚ではありますがやはりエンジニアの学部の気合が違うなあと思いました。

 

GCL125 The Molecular Me

 

GCLとはGlobal Challenging Learningの略で、少人数の授業で生徒同士また生徒と先生のinteractionを大切にすることに重きをおいた授業だそうです。GCLの授業は他にも多くのクラスがあり、内容は多岐にわたっています。この授業の大きなテーマはPrecision Medicineに対する理解を深めるというものです。Precision Medicineアメリカの医療政策の一つで、個人の遺伝子や生活環境、ラフスタイルによって疾患の可能性や治療方法は変わるので、自分自身を理解して健康な生活を実現しようという動きです。患者はもちろん、医師や研究者が一体となってあらゆる角度から情報を提供したりデータを分析することで個人に即した医療を提供することが目的です。

 

普段の授業のペースは比較的ゆっくりで、ある疾患に関わる遺伝子がどこにあってどのような変異の可能性があってどういった体内の伝達システムに関わっているのかということを調べたり、遺伝子を見るツールやウェブサイトを最大限に利用するためのコツを学んだりしています。また、個人で注文すると200ドルほどかかる遺伝子検査キットを無料でもらうことができました。近いうちに私の遺伝子検査の結果が出るので、それを丁寧に調べることで遺伝子のタイプ、変異、どういった病気の可能性があるかということがすべて把握できるようになります。また、遺伝子によって適切な食事も変わってくるということや個人の性格や能力に関わるもの(ストレスを感じやすいとか音楽の才能とか)も遺伝子に基づいているということも学びました。自分について遺伝的な観点からかなり深く理解できるのでとても興味深いです。

 

MCB402 System & Integrative Physiology

 

いわゆる生理学の授業で、pre-medの人が周りのほとんどを占めるように思います。授業はレクチャー形式ですが教室が比較的小さいことから質問が頻繁に飛び交っています。テストが学期に4回あるのですが、毎回A4サイズの自作プリントが持ち込み可なので、テスト前はとにかく小さい字で授業内容をまとめるのに必死になっています。

 

  • 生活イロイロ

 

・日本館でのイベント

JICとJapan Houseが共同でJapnaese Breakfast eventを3/13に行いました。日本の旅館に行ったときに困らないように朝食に関する知識を深めようというテーマの下で行いました。JICによる日本食に関するプレゼン(ある家庭の一幕を演じたスキットも)の後に、実際に朝食をゲストと食べました。メニューはかなり豪華なものになり、来ていただいた方々にも嬉しいコメントをいただいたので準備を念入りにした甲斐がありました。このイベントを通じてJICの4人もさらに仲を深められたと思います。

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(当日のメニュー:筍ごはん、味噌汁、漬物、胡麻和え、卵焼き、焼鮭、大根おろし、他に梅干し納豆味付け海苔あんみつ、)

 

・crisis nurseryでのボランティア

キャンパスのすぐ裏にあるcrisis nurseryといういわゆる託児所のような場所で週一回のボランティアをしています。同じ授業をとっている友達にこういった場所があるということを教えてもらいました。この施設は365日24時間空いていて、さまざまな理由により家庭内で子育てが負担になっている母親や一時的に子供を預けたいという家族がやってきます。もともとは隣にある病院の一部で親が入院中の子供を預かる場所だったそうですが、規模が大きくなったので独立したそうです。0歳から小学校にあがるまでの子供がほとんどです。子供と外で遊んだりごはんを食べさせたりと私はただただ楽しくやっているだけで、毎週子供と遊ぶ時間が癒しになっています。

 

 

留学中はときどき、なんだか自分の中で時が止まっているような、この1年間だけ切り取られた別の世界にいるような感覚になります。去年はどこかよそ者感があったようなキャンパスも今では愛着がわいてここに通っているという意識が芽生えるようになったし、何も用事がないときでも気軽に連絡できる友達がたくさん増えたこともここの生活に慣れたといえる理由の一つです。アメリカにいる環境を最大限に生かして多くを吸収して最後までやり遂げたいと思います。

 

最後になりますがJICの奨学金でここに留学できたことを本当に誇りに思っています。JICの繋がりでお会いできた素敵な方々がたくさんいます。ご支援いただいている皆様に改めて感謝申し上げます。また、好き勝手な娘を遠目から見守ってくれている家族にも感謝を述べて今回の報告とさせていただきます。読んでいただきありがとうございました。

 

2016年3月26日

JIC40期奨学生 野村友香

 

結城一磨さんの2016年3月分奨学生レポート

JICの皆様、平素よりお世話になっております。2015年度小山八郎記念奨学生としてイリノイ大学へ留学させていただいている明治大学商学部4年の結城一磨です。

 

イリノイでは様々な木々の花々が咲き始めると同時に、リスやウサギも活発に行動し始め、本格的な春の到来を感じているこの頃です。

 

さて、とうとう留学中に書く最後のレポートとなってしまいました。秋学期が終わり、冬休み、そして春学期前半終了となった今、心境の変化や新たな学びをこの期間だけでも得ることができたのを実感しております。今回のレポートではその一部をご紹介できればと思います。

 

以下三部構成で報告させていただきます。

 

⑴冬休み

⑵ダンス、マラソン、その他日常生活

⑶春学期授業

 

⑴冬休み

冬休みはLA観光から始まり、アメリカ大陸の南側を通ってNYCまで行く横断旅行を2週間かけて行いました。その後はNYCから南アメリカに飛びペルー、ボリビア、コロンビア観光を残りの2週間ほどで回りました。

まず横断旅行では友人たちとキャンピングカーを借りて、一つ屋根の下生活を共にするという生活を送りました。もちろん7人ほどの学生が横断旅行をすると様々なトラブルにも合います。(テキサス周辺の異常気象による雪で脱輪、予想以上の私のいびきに対する苦情など。)しかし、メンバー皆の協力のおかげで旅行を楽しむことができました。

旅行中は将来どういった場所に住みたい、また来たいと感じるかを基準にあらゆる場所を見ていました。LAなどの西海岸や、ニューオーリンズなどヨーロッパの雰囲気があるJazzの街、そういった賑やかで温暖な気候が自分には合っていると確信しました。

また、余談にはなりますが、リタイア後キャンピングカーでアメリカを回りなが旅しているという人も多く、RVパークに泊まると基本周りはかなり年上で可愛がってくれます。こういったノマド的な生き方には私も憧れがあります。

 

写真1_Kazuma写真2_Kazuma

(西海岸とニューオーリンズ)

 

一方の南米旅行では前述した三ヶ国を観光しました。大まかにまとめるとLima-Cuzco-Machu Picchu-La Paz-Uyuni-Bogota-Medellinといったルートで観光しました。ここでも旅行中、もちろんトラブルはありました。(La Pazでの高山病、大きなデパートでドルから換金した際に偽札を渡される、カメラ、電子辞書盗難など。)しかし思った以上に南米は良い人が多く気をつけることさえきちんとしていれば、評判ほど危険ではない気がします。何よりラテン系は陽気でダンス好きな人が多いので居心地がいいです。

 

今回の旅行で自分はあらゆる場所の自然を楽しむというよりはそこでどういった人たちがどのように生きているのか、コミュニュケーションを取りながら観光していく方が合っていると実感したのも学びの一つです。テレフェリコと呼ばれるゴンドラの交通機関が南米の治安を変えた話、メデジンの歴史、それぞれストーリーがあり、皆が生活水準の一定ラインを保てるようになると治安も良くなる。改めてビジネスや経済の必要性を痛感することができた旅行でもあったように思います。

 

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(La Pazの公共交通機関、テレフェリコ。南アメリカでよく見られる。すり鉢状地形のため電車の代替機能として活躍している。国民皆が利用できるよう値段は格安。)

 

⑵ダンス、マラソン、その他日常生活

春学期は新しいことを始めること、自身の時間管理を上手くこなすことが目標です。作学期のブラジル人のルームメイト達との交流、南米旅行などで本格的にラテン系の血が目覚めはしたのですが、実際に旅行中などはダンスが踊れない、スペイン語が話せないことで悔しい思いをしたのでこれら二つを新しく始めました。

歌とダンスは世界的な共通言語であり、アメリカの社交的な場でも非常に仲良くなりやすくなります。週に2回ダンスのレッスンがあり、サルサ、チャチャ、スイング、ウォルツなどを学んでいます。それぞれのダンスで基本ステップは違うのですが、基本さえ押さえれば、パートナーを回す、リードするタイミングなどは似ている部分もあり、応用が利きます。帰国までに他人に基本を教えられる程度まで身につけられればと思います。スペイン語の方は後述の春学期授業の箇所で詳しく述べたいと思います。

また、イリノイマラソンが4月の下旬にあるということで、将来トライアスロン、アイアンマンなどに出たいとも考えていた私はすぐに申し込みを決めました。初めてのフルマラソン参加になるので多少不安はありますが、うまく時間を管理するようにして準備を進めています。また、ジムに行くと誰かしら友人がいるので互いに励ましあって筋肉トレーニングにも引き続き努めています。トレーニングも私の中で重要な社交的な場です。

その他友人に誘われたイベントには極力足を運ぶようにしたり、後述する18単位の学習量に追われたりと、落ち着くことがなく毎日を過ごさせていただいています。

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(ダンスレッスンの様子)

 

⑶春学期授業

今までの大学での経験、留学の軸、旅行での経験を生かして以下18単位を履修することに決めました。

 

ACE 444: Financial Services and Investment Planning Credit: 4 hours.

いかに投資判断を下すかExcelを使って学ぶ実践的な授業です。日本で学ぶことができなかった部分まで深く踏み込んで実際の投資家は判断を下すにあたってどういったところを見ているのかを体感できていて面白く感じています。

 

ACE 360: Spreadsheet Models and Applications Credit: 2 hours.

ACE446: Modeling App’s Finan Plan Credit: 2 hours.

ACE360はACE446を取る際に必修になっていたので履修しました。春学期前半のみの授業です。基本的にExcelを使ったSpreadsheetの作成について学びます。ここで培ったスキルを用いてこれから春休み以降本格的にACE446に臨みます。ACE 446はACE444と同様Excelを使ってフィナンシャルプランニングをしていくという授業で関心のある分野でしたので履修することにしました。短期集中で課題も多く大変ですが残りの学生生活を満喫するためにもやり抜きたいと思います。

 

AGED 260: Intro to Leadership Studies Credit: 3 hours.

イリノイ大学の一つの特徴でもあるLeadership Studyを体感することもこの留学の目的でした。そこでイリノイ大学のリーダーシップセンターが主催する、Leadership Certificate が定める条件を探り、この科目があったので履修しました。本来は1年以上の期間を使ってこのCertificateをもらえるらしく、全てを行うことは時間の関係上できないため、同機関が主催するi-programも同時進行で少なくとも参加して行こうと決めました。

本授業は名前にあるとおり、学問としてリーダーシップについて学ぶ授業です。月、水曜日は大教室での授業、金曜日は少人数クラスでのディスカッションといった構成です。リーダーシップにも様々なアプローチがあり、先天的なもの、スキルや能力といったように磨いていくもの、状況や態度に合わせたアプローチなど多くの選択肢を学べています。自分のリーダーシップの引き出しを増やすことはこれからの生活にも活きてくると感じています。

 

ENG 333 – Creativity, Innovation, Vision at University of Illinois: 3hours.

Creativityをいかに向上させるかに焦点をあてた授業です。この授業は留学生にも人気で、大学院生、MBAプログラムの人なども混じっての授業となっています。Creativityは先天的なものではなく、磨いていくことが可能なスキルであるといったことを一貫して実感します。また、一般の教育はいわゆる左脳的な論理的思考を向上させることに集中しがちですが、人工知能やコンピュータがそうした部分を代替するようになってきた分、右脳的な発想の豊かさを向上させようといったことがクラスの趣旨だと感じています。1冊のアイデアノートを作り、授業を通して様々な経験を得られるように工夫されています。グループに分かれてディスカッションや課題などが多く、費やさなければならない時間は多いですが、その分実りの多い授業となっています。

 

SPAN122: Intensive Elementary Spanish: 4 hours

アメリカの外国語教育を知りたいことと、南米旅行やアメリカでの生活、今後の自分のためにも、スペイン語は必要だと考え、スペイン語学習を始めました。月曜日、水曜日に50分ずつスペイン語アウトプットの授業があり、オンラインクイズ、課題が週に2〜4つほど出されるといった、徹底的にアウトプットを重視した構成になっています。自身の外国語勉強哲学として、外国語学習は勉強というより筋肉トレーニングに近いと考えているので、自分にはこの環境は適していると感じています。徹底的な反復練習、アウトプットによって知識が洗練されてきているのが分かります。2年間日本で学習してきた中国語よりも、この半年間追い込んで学習したスペイン語の方が上達するような気がしています笑

 

 

これまで読んでいただきありがとうございます。最後になりましたが留学のご支援をいただいている皆様に改めて感謝を申し上げます。

Japan Houseでの朝食イベントが成功に終わり、一安心している間もなく、4月もイベントが目白押しです。ビジネス学部の学生とのシカゴ観光や、マラソン、学期末試験、Japan Houseでの東北に関するプレゼンテーション、後悔しないよう全てに自分らしく全力投球で頑張りたいと思います。

 

 

2016/03/27

 

第40期小山八郎奨学生 結城一磨

喬博軒さんの2016年3月分奨学生レポート

40期奨学生の喬博軒(きょうひろき)です。
シカゴへ行く電車を待ちながらこの文章を書いています。休暇に入りいつものバスのダイヤが変わったことに気づき、予定より早く家を出て駅まで歩くことができたのはむしろ幸運だったのでしょう。それでも延々続く乾いた平地の上を吹き抜けこの町に辿り着いた風は、ベッドから起きたばかりの身には特別冷たく感じられました。3月のイリノイ州は、春のような陽気の日々にときどきひんやりした朝からはじまる一日が訪れます。眠そうにしているアフリカ系の駅員、どこかへ旅立つ娘との別れを惜しむのは見るからに中西部に住む家族、階段を駆け上がってきたのはアジア系のカップルです。駅という場所にはいろんな人がいます。サンダル、革靴、寝巻のような格好からビジネススーツまで。こうして多様な人種や生活背景の人々を眺めて物珍しがることができるのは、私が際立った均一な社会の出身だからでしょうか。早朝の駅で押し黙っていた人々は始発の到着を告げるベルと同時に、息を吹き返したように立ち上がり出発の準備を始めます。当たり前ですが、皆行き先が決まっているのです。ひとりひとりその時にやるべきことを求めて自発的に、それでいて列車のベルに急かされるような唐突さをもって。待合室からは列車の到着を見ることができません。聞こえるのは気持ちばかりのアナウンスだけです。次の目的地へと経由するためだけに作られた大きな箱のような空間を後にして、どの方向からやってきたのかもわからない巨大な生き物の一部のような電車に乗り込みます。動き出した向きから方角を確認し、ほっとしたように少しばかりの列車の旅に思いを馳せます。僕はシャンペーンからシカゴまでの道程が好きです。

 

ここに来た頃はうまく聞き取れなかった係員のアナウンスが以前よりもわかる気がするのは、僕の聴く力が伸びたというよりむしろ、気持ち的にここに「慣れた」ことが大きいのでしょう。拡声器を通して音が割れていても、周囲の雑踏が邪魔していても、言葉を話す人の空気感や駅の状況をはるかに親密に感じられます。「科学的に」言おうとするなら、なにが起こるのか少しだけ予想できるために、情報を受け入れる体制が整っているからなのかもしれません。今考えると(そのときはそのときで必死でした)はじめは言葉を聞こうという意思も無く、自分は留学にきたんだという非生産的な甘えがあったように感じます。

いま、「留学」という言葉に抱いていた憧れや聞こえのいい万能感がやっと自分の中で消費され、それを反省し現実的に動き出せている感覚があります。利己的な甘えも遅すぎる成熟も全部含めて自分と受け入れ、目の前のことを楽しむことにしようという開き直りのような清々しさを感じています。

 

始発のアムトラックのほとんど人がいないパノラマ車両からは、運が良ければ朝陽が望めます。ほぼ視界をガラスに囲まれたこの車両は、暗くてどこか地下室のような閉塞感のある座席車とは趣を異にしています。柔らかく差し込む朝陽は、無機質なはずの列車の内部を温かく優しく照らし出し、その季節のその瞬間にしか訪れない不思議な空間を作り上げます。私は安心しきった胎児のようにまどろみながら、静かで広大な景色を目の前に、自分のいる位置を改めて確認するのです。正しい方向に少しずつ近づけていると信じて。

 

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(アムトラックからみえる朝陽: 荒野と風力タービン)

 

 

<講義ついて>

今学期履修している講義は以下の通りです。

ENG498         Sustainable Development Project

GCL188         Doctor and Patient

MCB320        Mechanism of Human Disease

MCB246        Anatomy and Physiology

 

前回のレポートの意気込んでいたように、今期は思考していることを「表現する訓練」に力を入れたいと考え、プレゼンテーションやグループワーク、ディスカッションの比較的多い講義をとりました。(上の2コマ)それ以外にいずれ挑戦したいことに繋がる「インプット」のための講義を2コマ受講しています。(MCB=Molecular Cellular Biology)

 

・ENG498           Sustainable Development Project

Engineering(ENG)専攻を中心としたプロジェクト系の講義です。(この講義は今年度のイリノイ大学を代表する国際プロジェクトとして選ばれ大学代表として全米大会でプレゼンが行われる模様です)ENG専攻のプロジェクト系講義には他にも様々な内容のものがあり、いずれも情熱的な講師や学生が多いときくので履修の際は確認されることをお勧めします。今期から新たに始まったこの講義では①イリノイ大学のプロジェクトチーム、②NGO団体であるEWB(Engineer Without Border)のスタッフ、③現地のthe Universidad San Fransisco de Quitoのコーディネーターや学生と協働してつくる新たなプラットフォームを通して、エクアドルのLumbisiという都市で灌漑プロジェクトのためのResearchを作成します。UIUCのチームにはEngineering, Community Heath, Urban Planning, Global Studies and Anthropologyから教授・学生が参加しています。希望者はSummer Sessionの単位認定講義としてエクアドルのフィールドワークに実際に参加、実地調査を継続できます。いわゆる諸学提携のグループワークを通して、ディスカッションのみならず実際のプロジェクトのためのリサーチを実施するので大変スピード感があり、かつやりがいがあります。私の班員は実際に職務経験もある院生が多く、自分の専門をうまくアピールし、チームで存在感を示すことにとても苦労しています。院生の友人、そして情熱あふれる教授からの紹介という偶然の出会いでしたが、私にとって理想的なテーマ、授業形式なので、控えめに言って今期の中で特別精力を注いでいる講義といえます。チームごとにリサーチテーマは異なり、大きくTechnical, Social, Politicalといったテーマをそれぞれ扱っています。私のグループはSocial Spatial な側面から調査を始めています。具体的な内容については次回の報告でお伝えさせていただきます。

 

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(グループメンバーのホームパーティ:フィンランドから来たゲストスピーカーを囲んで)

 

 

・GCL188          Doctors and Patients

講義の名前ではニュアンスは伝わりませんが、各国の文学作品を題材に、患者-医師関係、そして「病気」というものに対する私たちの捉え方、その文化的・歴史的な相違を考察しようと試みる講義です。教授は文学の専門家で、学生は工学科、獣医学科、community heathや文学科など様々な専門の生徒がいます。カミュやカフカ、大江健三郎、その他中東文学からアメリカ文学に至るまで多様な小説や戯曲、評論を扱い、主に授業に先立ってリーディングを課され、講義時間中はディスカッション形式で作品を読み進めていく形です。授業ごとのペーパーとともに、定期的にプレゼンや、作品のスキットを行います。思っていた以上に楽しい今期のダークホース的存在です。

 

・GCL(Grand Challenge Learning)とは2015の秋学期からスタートしたばかりの試行プログラムで、Art, Humanities, the sciences, social science, behavioral science, quantitative reasoning の分野横断的に様々な側面から一般教養を学ぼうとする講義です。この講義はGCLの中でも”Health & Wellness”というPathway のうちの一つです。他にも面白いinterdisciplinary な講義が多く、その多くが少人数制かつ参加型の形式をとっているので、これから留学される方は要チェックと思います。私のクラスはなんと学生が10人しかいないので、80分の講義のなかでスモールディスカッション以外に、発言機会が幾度もあり、表現の練習になっています。大江健三郎や日系作家のGail Tsukiyamaを扱うときに日本からきているということで再三意見を求められました。もともと本が好きということもあって、今までに受けたことのない類の講義は大変興味深くスリリングで、自分で驚くほど楽しんでいます。詳しくは最終レポートでご報告できればと思います。

 

・MCB320          Mechanism of Human Disease

名前が如実に内容を反映しています。分子・細胞レベルでの異常がどのように機能や構造に病理としてあらわれるかを学びます。臓器部位別に、とくにアメリカで罹患率の高い疾患を取り扱っている印象です。各講義でだいたい1疾患しか扱わないので数としては少ないですが、その分予想していたよりもしっかりとした内容で、一つの疾患についてリスク因子や病態、予後、治療までたいていの事柄を網羅している印象です。罹患率やリスクの人種間格差や地域差などを当たり前のように扱うのは、多民族国家であるアメリカならではでしょう。特にCystic Fibrosisなど、日本ではほとんど学ばない遺伝性疾患等が出てくることがありためになっています。

 

・MCB246          Anatomy and Physiology

解剖・生理学の講義です。週2回Foellinger Atriumというキャンパスでも随一の大講義堂に300名以上の学生が集います。主にレクチャー形式の講義ですが、それ以外にグループワークとしてある特定の疾患について、その病理・治療・最新の情報について調べ発表を行います。個人的に卒後受験予定の試験の準備として受講していますが、生化学や組織学などの内容も想像以上に詳細に扱うという印象で、全体として人間のからだのしくみを学びたいという学生には専攻に関係なく面白いと思うので、選択肢としてあってもいい講義ではないかと思います。

 

 

<息抜き>

・The Super Bowl

フットボール界、いやアメリカの全スポーツファンにとって最も大事な日といっても過言ではないでしょう、スーパーボウルをホストファミリーと過ごしました。スポーツは大好きですが、フットボールに関してはルールからしてうろ覚えで、どちらかというとラグビーのほうが…というフットボールアマチュアの私です、友人たちに聞いていた通り、プレイよりもハーフタイムショーや合間のコマーシャルを楽しみました。

 

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(ホストファミリー: ポラロイドカメラの一枚)

 

・High School Musical

ホストファミリーの長男の通う高校の(今年は初の2校共同開催ということでした)ミュージカルを見に行きました。台本はディズニー映画のリトルマーメイドということで文化祭レベルのものだろうと腹をくくっていくと、アリエルや王子様はワイヤーアクションで宙を舞い、また海の生き物たちの歌やダンスはかなりレベルが高く驚かされました。会場はダウンタウンシャンペーンにあるVirginia Theatre です。定期的に舞台や映画などを上映しているのでぜひチェックしてみてください。

 

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(Virginia Theatre)

 

・Art Theatre

同じくシャンペーンにある私の一押しスポットはArt Theatreです。日本でいうところの大手シネコン以外のミニシアター系のものや過去の名作を上映しています。時に無料上映をやっており、私はこれまでに「ロッキーホラーショー」、「マッドマックス」、「思ひ出ぽろぽろ」を鑑賞しました。100年以上の歴史のある古い劇場は一見の価値ありです。

 

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(Mad Max鑑賞後の一枚: 嫌いな映画は容赦なくけなす映画好きの面々)

 

 

<課外活動・所感>

・病院実習、MPHの集中講義、現場へ

冬季休業の最初の2週間は旅行、残りの2週間は病院実習をさせていただきました。サンクスギビングの際にお世話になったClevelandのCase Medical Centerで再び実習を、今回はさらにCase Western University、Master of Public Health(MPH)の冬季集中講義にも特別に参加させていただきました。これは実習先の教授が、今回の集中講義にあたって「Global Healthの現場において重要な外科技術、必要なトレーニング」についてお話しされたのがきっかけで、その講義が終わっても特別に主催の先生のご厚意で丸1日聴講の機会を頂くことができました。マスターのコースということで、様々な専門を持つ受講生のいる中、その日は医師による現場での実践に重きを置いた講義が行われていたので私にとってまさに夢のような時間でした。途上国での経験のある産婦人科医や救急医の講演が行われ、難民キャンプにおける女性特有の問題や、分娩や妊娠高血圧の対処、感染症の講義などといった内容でした。教授のWar Surgeryのお話しは大変貴重で、その中の「世界の約90%の外科医が世界人口の約10%のみを診ている」という言葉が大変印象的でした。2年ほど前、この教授の講演を日本で拝聴し、それが縁でこのようにアメリカの現地の病院で実習させていただくことになり、そして今この場にいるのだと思うと少なからず感慨の深いものでした。しかし浸っていたのもつかの間で、ディスカッションやグループワークでは飛び入りであったことを差し引いてもとても参加できていたとはいえないほど着いて行くのでやっとでした。まだまだ語学、知識の面いずれにおいても課題は多いと痛感しました。それでもここでの経験は自分の将来を考える上でのヒントとなり、私自身サブスペシャリティについて再考させられました。4月には、病院のGlobal Health TrackとNGOによるグアテマラのマヤコミュニティへのフィールドワークに参加させていただくことになりました。詳しくは最終レポートで報告させていただきます。

 

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(レジデントの皆と)

 

他の奨学生が述べると思うので軽くしか触れませんが、3月にJICの活動の一環として日本館と共同で「朝食イベント」を無事成功させることが出来ました。開催にあたって、佐藤昌三先生や日本館のスタッフの皆様、インターンの学生達、そして日本のJIC本部からも多大なる支援を頂きました。本当に感謝してもしきれないほどです。その他にもあらゆる場面で私個人では到底実現不可能な機会を様々な皆様に助けていただきました。この場を借りてお礼を申し上げたいです。残りわずかとなりましたが引き続き温かく見守ってくだされば幸いです。ご支援・ご協力いただいている皆様やJICの皆様に改めて感謝いたします。これをもちましてご報告とさせていただきます。今後ともよろしくお願いいたします。

2016年3月27日、シャンペーン

結城一磨さんの2015年12月分奨学生レポート

JICの皆様、平素よりお世話になっております。2015年度小山八郎記念奨学生としてイリノイ大学へ留学させていただいている明治大学商学部4年の結城一磨です。

ここ最近でイリノイの方は急に冷え込み始めていますが、私は宮城出身でなおかつ祖父母の実家は山形にあり、よく冬はそちらの方で過ごしていたのでどことなく実家に帰ってきたような不思議な感覚を味わっているこの頃です。

さて、留学生活二度目のレポートということで何を書こうかと考えてみて、今回は

 

⑴留学生活で感じた環境の変化

⑵観光

⑶秋学期学習内容と春学期の予定

などについて報告させていただきたいと思います。

 

⑴留学生活で感じた環境の変化

こちらに来てからというもの、本当に多くの出会いがありました。日本にいた時は会うことができなかった優秀な学生と出会う機会がこの留学を通して極端に多くなりました。そうした出会いの中で自分のできること何か、と考える機会がやはりどうしても多くなります。こういった経験を今、学生中にできているのは本当にありがたく感じています。

日本では、留学する人は多少特別扱いされる部分があったものの、いざ留学してみると自分がどれほど小さな存在なのか気付かされます。ですがただ単に能力の優劣を比較するのではなく、十人十色であり、それぞれを尊重すべきということも留学生数全米2位の環境だけあって、常々再認識させられます。

また、これまでに海外現地生や交換留学中の学生たちとも語り合うこともありました。宮城県生まれ、宮城県育ち、19歳まで一度も日本から出たことがない、いわゆる純ジャパの中でも純ジャパな私は地方での教育しか知りませんでした。彼らとの交流の中で様々な環境、国での教育という選択肢があるのだと理解できたことも大きな収穫の一つでした。気が付いたら子供ができたら教育、国をどうするかまで議論が発展するほど意外と話が盛り上がります。笑

まとめると、就職活動もはじまり、学生らしく、そして留学生らしく、色々悩んだり考えたりする時期に直面しています。結局自分は今まで過ごしてきた自分で作られているわけで、海外経験、留学によって急激な中身の変化があるわけでなく、新たに組み込まれた留学生活という過去を元にどうなりたいか、今後の方向性を考えていくべきなのだろうなと考えております。今まで野球一筋だった頃や大学生活でやってきたとおり、一歩一歩着実に前に進んでいければと思います。

最後に“環境の変化”ということで、書いておくと後々振り返るといい思い出になるとアドバイスを受けていたので、こちらでの一週間のルーティーンを記録しておきたいと思います。

<日> 体調調整・課題消化

<月>〜<木> 学習ルーティーン再開

<金(TGIF)>・<土> 何かしらイベントに行くor ヨーロッパ人のだれかしらの誕生日パーティor ルームメイトのブラジル人の突発的なブラジリアンパーティ途中参戦(無許可・自分の部屋主催)

 

日本の学生生活から環境が大きく変化していますがだいぶこの流れに落ち着いてきました。このように書くと簡単ですが毎週様々なイベントが尽きず、飽きることのない秋学期でした。

 

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(日本館での浴衣イベントにて二度目の半纏装備)

 

⑵観光

少し話はずれますが日本で観光業に勤めていたものの自分自身は語学留学でフィリピンしか訪れたことがないことから外国人観光客と話す際にうまく会話の中で相手の懐に入れない経験を多くしていました。そこで留学中と残りの学生生活でより多くの国、地域に訪れようと決めました。留学中はせっかくアメリカ大陸に来ているので、北アメリカ大陸と南アメリカ大陸を回る予定です。

今回のthanks giving weekの休暇ではBoston, DC, NYCを巡ってきました。

Bostonの学生街やワシントンの観光名所も楽しめたのですが、やはりNYが一番興味深かったです。

移動手段は基本夜行バス・自転車・徒歩で、宿泊はすべてAirbnbで転々と巡りました。NYCではアッパーイーストの地域を中心に華やかな印象でしたが、南に行くとチャイナタウンがあり、少し一般住宅のような雰囲気で落ち着いていきます。島を移り、2件Airbnbを利用したジャージーシティの地域に行くとインド系の地域、アフリカ系アメリカ人の地域などに分かれており、どちらにも宿泊したのですが、NY周辺のイメージとは違った一面も見ることができたのもいい経験になりました。

冬休みはアメリカ大陸横断、ペルー、ボリビア、コロンビアなど北アメリカ、南アメリカをもっと深く観光予定ですので、また何かしらの形で報告できたらなと思います!

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(セントラルパークにてアメリカ人力車と馬車発見!)

 

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(ハーバード学生から学生が靴にpeeしているとの情報を仕入れ、触るに触れなくなった自分。)

 

 

⑶秋学期学習内容と春学期の予定

 

前回も多少内容は述べさせていただいたので、履修したものの中から興味深かったものの内容をいくつか述べたいと思います。

 

ACE345 Financial Decision Making for Individuals and Small Business (3 credits)

 

振り返ってみるとほぼ毎週宿題があり、cash flow statement, B/S,P/Lなど基礎的な会計から始まり、ROE,ROAなどの評価手法、プロジェクトを現在価値にして評価することなど、秋学期で一番内容が充実していたと感じています。課題も日本でやっていたものより実践的で面白く、TAのところに毎週通うのが恒例になっていました。

やはりこの授業などを通して見てファイナンスの中でもコーポレートファイナンスやプロジェクトファイナンスなどに自分は関心があるのだなと実感させられています。来季もそれに関連した授業をとれたらなと考えています。

 

ACE240 Personal Financial Planning (3 credits)

 

この授業は基礎的なfinancial planningの知識を学んでいく授業です。ACEの学部のfinanceの中でもmajorが3つほどに分かれていて、financial planningというmajorがあるのは日本ではなかなかないユニークなところだなと感じています。スウェーデンからの交換留学生のグループも履修していたり、なかなか人気の授業のようです。実際に働いている社会人の方の話や大学院でfinancial planning専攻のゲストスピーカーが来たりなどいろいろな講義を楽しめるのも魅力の一つです。どんな職業につくのであれ、働き始めてからリタイヤまで積み立て投資をしていく重要性や保険や投資の重要性など幅広く学びます。なにか、ファイナンスを学ぶというよりか社会人生活をスタートさせる準備、知識を学ぶ授業のように感じていて面白いです。「21歳の時に知っておきたかった51のこと」と題して人生の教訓を学んだ日も中にはありました。

 

BADM199/395 Entrepreneurship and Enterprise Development (3 credits)

 

基本的には様々な形(法律やマーケティングなど)でentrepreneurshipに関わる社会人の講義を聞きます。前回のレポートにも書かせていただきましたが自分はArtで地域を活性化させるプロジェクトに参加させていただき、ミネソタでのミーティングなどにも参加しました。アメリカでの実際のスタートアップを体感できているので、非常にありがたい経験をさせていただいていると実感しています。今までチームで複数回conference callやミーティングを行い、現在、今後のビジネスプランをどうするか、最終調整中です。

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(ミネソタ行きのドライブにて。周りはコーン畑か地平線か空のみ。)

 

春学期は引き続きfinanceやentrepreneurship系の授業を中心に実践活動系の授業とバランスをとりつつ、ずっと学びたかったSpanishの授業などもとることを考えています。

 

これまで読んでいただきありがとうございます。最後になりましたが留学のご支援をいただいている皆様に改めて感謝を申し上げます。残りの留学生活も悔いがないよう、自分らしく過ごしていきたいと思います。よろしければ今後も暖かく見守っていただければ嬉しいです。

野村友香さんの2015年12月分奨学生レポート

JIC第40期奨学生の野村友香です。イリノイではついに11月末に初雪が降りました。基本的に寒いのが苦手なので雪も同時に好きではないのですが、1時間もしないうちに辺り一面を白い世界に変えた雪をアメリカで初めて見たときには少しだけ興奮していました。これから本格的に寒くなると家から出られなくなりそうで心配です。

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(シカゴでの初雪)

 

今回は

1秋学期授業途中経過

2サンクスギビング休暇について

3所感

といった内容でレポートをお送りします。

 

1秋学期授業について

 

今学期は自分の専門に関わらないような科目を多めにとって純粋に教養を学ぶことを楽しめました。しかしなかなか勉強のモチベーションを保つのが難しい時期もあったので来学期はもう少し生物の授業に重きをおきたいと考えています。

 

以下、各授業の感想です。

 

MCB316 Genetics & Diseases

 

授業は教授が作成したNotePacketに沿って展開されるのですが、一回分のNotePacketが最初は15ページくらいだったものが最近は50ページほどになっていて量の多さに心が折れています。内容は興味深いもので、治療における遺伝子の可能性に改めて気付かされたこと、世界が解明すべきことはまだまだたくさんありすぎるということに気付いたことは私の中での小さくもあり大きくもある変化でした。先日、二人ペアで行う20分間のプレゼンテーションがあり、私たちは乳癌の原因とされるBRCA遺伝子の変異とガンの関係性について発表しました。プレゼンの日程がサンクスギビングの旅行から帰って来た次の日だったため、旅行中も時々プレゼンの存在を思い出さなければいけなくなってしまいました。プレゼンの内容は難しく、たくさんの論文を読んでそれらをまとめなければならないため大変でしたが、ペアの子とつらいつらいと言いながらもスタバで一緒にプレゼン準備をしたり練習をしたりできたのである意味楽しめました。この授業でReadingAssignmentやプレゼンの準備において本当にたくさんの論文を一気に読んだので効率よく論文を読むスキルも多少向上したと思われます。期末試験は範囲が膨大となるのでしっかりと準備をした上で臨もうと思います。

 

PS225 Evnironmental Policy

 

こちらの授業では扱う内容が環境を軸にして経済や政治などの分野に広がっているので、経済学の基本的な用語や考え方に触れることができたのは非常によかったです。先日の中間テストでは用語を与えられて説明する問題や、ある地域の環境と経営などのケースが与えられてどう対処するかというような論述があり、時間内で全て回答するのは少し大変でした。

前回のレポートでフィールドトリップがあると触れていたのですが、教授と生徒15人程でインディアナ州の砂丘を訪れました。人間によるエリア開発と自然保護の折り合いの成功例と失敗例の両方が共存しているIndiana Duneを実際に歩き回ってきました。砂丘と聞いていたので私は勝手に平地が広がった砂丘をイメージしていたのですが、実は砂でできた山でした。ですから、一歩進めるごとに足が砂の中に沈むのです。2時間かけて砂丘を越えた後にはミシガン湖の壮大な景色が広がっていて大きくきれいな湖を眺めながらお昼ごはんを食べたのはいい思い出です。帰りはさすがに迂回して帰るのだろうと思っていたら、通ってきた山道をまた歩いて戻るということだったのでとてもハードな旅となりました。教授はそれほど若くないのに長時間のハイキングを苦と思わないようで、教授のパワフルさに圧倒されっぱなしでした。

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(Indiana Duneをミシガン湖に向かって歩く)

 

CMN101 Public Speaking

 

学期中に合計5回あるスピーチのうち4回が終わりました。4回目のスピーチは本当に運の悪いことにサンクスギビング直後かつMCBのプレゼンと日が重なってしまったのでこちらも旅行中に気にしなければならないことの一つでした。4回目のスピーチはPersuasive Speechと言って実際の新聞記事やデータを用いることが条件としてあり、私はアメリカの医療費高騰問題について話しました。スピーチ前に原稿を提出する必要があるのですが、原稿の型が与えられているので書くことはそれほど難しくはないものの、参考資料を集めたり形式に沿って原稿を書くことに予想以上に時間がかかってしまいました。個人的にはスピーチのスキルは回数をこなすほど上がっていくと思うので、場数を踏めるという点ではよかったですが他で人前で話す場面がある場合はこの授業を取らずとも授業でやるのと同じ内容のスキルは身に付けられる気がします。私自身はそういった機会はあまり多くなかったため授業で強制的にそうした場面を設けられてよかったと思います。

 

GS298 Immigration & Integration

 

LASが主催している短期留学プログラムのようなもので、8回の授業+2週間の現地での実習というプログラムが幾つかあります。その中でも私は冬休みにヨルダンに行って難民、移民について学ぶものに参加することに決めました。正直このご時勢に中東に行くのかと自分でも申し込んだ後に行くかどうか悩んだのですが、アメリカにいても危険であることは変わらないし、プログラムが現地出身の先生の引率の下で行われるということも考慮してやはりこの機会を逃したくないと思い参加を決めました。毎週のリーディング課題に合わせて、日々流れてくるシリア難民のニュースにも以前より注目するようになりましたが、先日のフランスでのテロも含めて世界の歪みが人々の脅威となっていることをひしひしと感じます。授業ではヨルダンの歴史、ヨルダン周辺国の状況や動きに加えて初歩的なアラビア語も学んでいます。

 

 

2. サンクスギビング休暇

 

11月21-29日の休みを利用してカリフォルニア州を訪れました。懐かしい高校時代の友人に会ったり、その友人の友人に新しく出会ったりと様々な人と時間を過ごしたことで楽しさが倍増しました。サンフランシスコでは特に予定を決めることなくひたすら街を歩き回ったことでサンフランシスコが持ついろいろな顔を見ることができたように思います。急激な坂道をバスや路面電車が走っていたおかげで苦しむことなく移動することができました。路面電車から外を見ていて、所せましと並ぶ家々の向こう側に広がる海が見えたときにはあまりの景色のすばらしさに感動して路面電車から落ちそうになってしまいました。(サンフランシスコの路面電車にはドアがなく、電車の外側に立つことができる)

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(路面電車と遠くに見える坂)

また、UCバークレーにいる友人を訪れたときには日本食のお店に連れていってもらい、豚の角煮と銀鱈の粕漬のおいしさにひたすら感動していました。

3日目にサンフランシスコからロサンゼルスまで夜行バスで移動したのですが、最初はアメリカの夜行バスは少し怖そうだというイメージを持っていたものの日本の夜行バスと全く変わらず安全に移動することができました。ロサンゼルスはまさに南国といった雰囲気であちらこちらに生えているヤシの木がとても開放的な南国のイメージを作りあげているように思いました。

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(組み合わせがおもしろい)

ロサンゼルスやサンフランシスコを訪れて思ったのは、シカゴはとてもきれいだということです。エリアにもよりますがSF、LAの中心部は治安も悪そうな部分も多く格差があまりにも顕著に現れていることに驚きを隠せませんでした。

 

その後高校時代の友人と合流し、ディズニーランドやヨセミテ国立公園を訪れました。ディズニーランドからすぐ近くのホテルに泊まっていたため疲れたら帰ろうと友人と話していたのですが、実際には朝から夜中まで合計15時間も飽きることなくパーク内に滞在していたことに自分でも驚きました。

 

イリノイの寒さから逃れるためにカリフォルニアに来たはずが、ヨセミテ国立公園ではマイナスの世界を体感することになりました。ですが気温など全くどうでもよくなるほど美しい雪景色が広がっていて、この時期に訪れて本当によかったと思いました。ヨセミテを訪れる際はぜひ11月末の雪景色を強くオススメします。(他の季節を知らないので何とも言えないのですが)

行き帰りのドライブ中に見た景色は木が一本も生えていない山がただ並んでいたり、見渡す限り文字通り何もない平地をひたすらまっすぐ走ったり、日本の高速道路を走っているときに見える緑がたくさんの自然を感じる山々とは全く違う風景を楽しむことができました。

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(ヨセミテ国立公園にて)

 

3感じたこと

 

授業、研究室、図書館、ジムを行き来していたらあっという間に毎日が過ぎていき、既に留学期間の3分の1が終わったということに驚きを隠せません。来た当初よりはのびのびと生活できるようになった気がしますが、英語に関しては当初に比べると引け目をそんなに感じることなく発言できるようになっただけでまだ日々鍛錬の日々が続いています。集中していないと質問の意味が聞き取れなかったり、少人数での議論で主張を押し出せなかったり悔しい思いをすることがたくさんあります。後から考えて「あの時こう言えばよかった、こういう表現をすれば伝わったかもしれない」と思うことが多いのですがもうその時点では遅い訳で、日々その場での勝負に全力を注ごうと何回決意したことでしょうか…。

 

イリノイ大学で出会った刺激的な友人は非常に勉強熱心であり、将来像実現へのプロセスがはっきりしており、そういった友人と話す中で本当に自分は今まで自身について真剣に考えずにただ直感に従って生きてきたということを感じました。しかしだからと言って悲観的になった訳ではなく、彼らがそうした事実に気付かせてくれたことに感謝しているし、自分が本当にやりたいことなどを考えていると今までぼんやりとしていた将来像が明確になってきているのを感じます。また同時に、日本の友人にも刺激を受けている自分がいることも感じました。サンクスギビング中に泊めてくれた高校・大学の友人が留学先で頑張っている姿、日本での部活のチームメイトが努力している姿、大学の学部の友人が日々の実験に苦しんでいる姿…今までどれほど恵まれた環境にいたかを離れてから改めて感じ、アメリカで頑張る原動力となっていることは事実です。きっとアメリカで出会った友達の存在も今後私を動かす原動力となると思うので今いる自分の環境を改めて大切にしようと思いました。

 

学び、楽しい、嬉しい、素敵、失敗、葛藤、嫌だ、納得いかない、などいろいろな出来事・感情がこの3ヶ月間だけでも本当にたくさんありました。毎日の時間を大切にしながら日々を彩っていく感覚を忘れないようにして今後も前進していこうと思います。

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(今となっては懐かしいイリノイの紅葉)

 

2015年11月30日

野村友香

 

 

 

高濱萌子さんの2015年12月分奨学生レポート

JICの皆様、レポートを読んでくださっている方々、ご無沙汰しております。第40期奨学生の高濱萌子です。

現在、イリノイ大学はThanksgiving break真っ只中です。奨学生4人ともイリノイ州を離れ各々休暇を満喫していることと思います。私は、早稲田大学からの交換留学生のXさんとニューオーリンズ、その後シカゴで名古屋大学からの交換留学生Tさんと合流し休暇を楽しんでいます。

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シカゴの夜景

 

第2回レポートでは、

 

  1. Fall Semester途中経過
  2. Thanksgiving breakについて
  3. 課外活動・生活全般について
  4. 今後の抱負

 

の4点をご報告させていただきます。

 

【Fall Semester 途中経過について】

 

刻々とFinal weekが近づいております。運が良いことに、私はFinal weekより前に二つテストが終わります。授業をとるときにシラバスで確認して、あまりFinal examがかぶらないように考慮することをおすすめします。(ただし、1日に3科目以上のFinal examがかぶった場合は、日程変更が正式に認められます。)

 

〈KOR203 Intermediate Korean〉 授業形態:50min×5

後半は、文法が複雑になりよく授業後に先生に質問をしています。Writingの課題が2回あり、「家族への手紙」「先週末の出来事」を習った単語・文法を用いて書き上げました。韓国語のよいところは、大学内に韓国人留学生が多いため簡単に添削をしてもらえることです(笑)!

この授業を履修して一番良かったと思うのは、気の合う友人ができたことです。特に韓国語を履修している人は、日本を含めたアジアの文化に興味がある人が多いので、非常に友達が作りやすかったです。家に呼んでくれたり、飲みに誘ってくれたりと、彼らにはとても感謝しています。ただ、最大で18単位申請できるうちの5単位という大きな割合を占めるため、spring semesterは履修しないことに決めました。金曜日に行われる1時間の会話のクラスには継続して通うつもりです。

 

〈ACE251 The World Food Economy〉 授業形態:Lecture 50min×2, Discussion 50min×1

全3回のmid-term examのうち2回を終えました。最近のlectureの中では、食料廃棄についての講義が最も面白いと感じました。これまでは発展途上国について考えることが多かったのですが、食料廃棄(food waste)問題は、主に先進国が取り上げられます。食料廃棄率の低減策としてfood donationが挙げられますが、寄付するにもパッキング・輸送にコストがかかるため、アメリカでは余った食料、または余ると予想される商品を寄付する企業がまだまだ少ないそうです。food donationを促進するためには、政府の援助が必要であることを感じました。

授業外では、マレーシアの食料経済についてグループワークを進めています。全部で3回の共同レポート提出と、1回のプレゼンテーションがあります。第1回レポートで野村さんも書いているように、こちらではレポート課題に対して答えるべき内容が明確に指示されているように感じます。始めにエッセイガイドラインというものが掲示され、各段落で含めるべき内容が細かく指示されています。書く内容が多いので時間はかかりますが、一つずつしっかり記述すれば評価が得やすい点でとても助かります。2回目のレポートでは、満点という高評価をもらえたのには驚きました。今週3回目のレポート提出とプレゼンテーションがあるため現在準備中です。

 

〈PSYC250 Personality Psychology〉授業形態:Lecture 80min×2

一つの授業を2人の先生が担当しており、後半(10月末)に入り先生が変わりました。全4回のmid-term examも残すところあと1回となりました。お気づきの方も多いかと思いますが、私が履修している授業は、期末テスト一発、という形態ではなく数回のmid-term examとfinal examで構成されています。1回の失敗が残りのテストで挽回可能なため、日々発展途上(と願う)の留学生にとっては有り難いです。

本授業で特に印象に残っているのは、文化的差異が結婚に与える影響についての話です。想像はつきますが、文化的差異の中でも特に言語の違いが最も大きな障壁になるそうです。そして意外にも食習慣の違いが大きな隔たりになるそうです。無形文化遺産に登録されるほどの固有の料理を有する日本で育った私が国際結婚を目指すにはたくさんの障壁があることを痛感することとなりました。

 

〈RST320 Leisure Services Marketing〉授業形態:Lecture 50min×3(教授と生徒のやりとりは多め)

現在は、lectureの授業以外にグループワークを行っています。1グループ7~8名で、「かばんの中に入っているもの」の中から一つの製品を選び、市場分析・ターゲット選定などを行い売り上げを伸ばすにはどうしたらよいか考えます。最終発表はプレゼンテーションです。私たちのグループは、Ray-Banのサングラスのプロモーションを行います。

ここで授業とは少し関係のない話を一つ。7人となると、コミットの度合いに差が出たり、フリーライダーが現れたりします。実際2名ほどメールのやりとりに参加しないメンバーがいて、気になってはいましたが私は何も言いませんでした。しかし同じグループの中国人の女の子が、参加を促すメールを全員に送っていました。言葉遣いは丁寧ですが、今後も話し合いに参加しないつもりなら教授に報告するので0点になるだろう、と内容はかなりキツイことも書いていました(笑)。グループ全体で同じ評価を受けるのだから、全員で取り組むのがフェアなのではないかという意見に納得すると同時に、私は英語に自信がないことを言い訳に弱腰な姿勢でグループプロジェクトに参加していたことに気づかされました。今週全員で話し合いがあるので、先陣をきって発言するつもりです。

 

〈BADM310 Management and Organizational Behavior〉授業形態:Lecture 80×2

本授業は、Lincoln theaterという非常に大きなホールで450名ほどの生徒が授業を受けているのですが、座る位置によってモチベーションの違いが明確にわかります(笑)。一度遅れて入ったため後ろの席に座ったところ周りの話し声で教授の声が聞こえませんでした。以来、前から4列目が私の指定席です。

これまでの感想ですが、アメリカで習う組織論と日本で習った組織論はほぼ同じです。マーケティング先進国のアメリカ流の組織論が日本で教えられているからだと思いますが、「お〜同じことを言っている」とわかるとなぜか嬉しくなります。よい組織を作るためにどうしたらよいのか、という問いに対し同じような答えを持っていれば、グローバル企業で働く際に国籍が違ってもお互いの理解に役立つのではないかと考えています。

ある日教授のLove先生からメールが来ました。内容は、「前に授業を聞かせてくれといっていたJapanese Girlが毎回授業に来ているようで驚いているよ!本当に君かい?」というものでした。テストの点数は0点なのに、出席点のみが加算されている学籍番号があり不思議に思って連絡をくれたそうです。「ずっと受けてくれていて嬉しいよ、これからも頑張ってね。」というお言葉に、450名以上の生徒の中の1名にまで気を使ってくださる教授のお人柄に感動しました。

 

 

【Thanksgiving breakについて】

 

10日間のThanksgiving breakは、様々な人に出会い、新たな街に足を伸ばし、美味しい料理を満喫し、非常に充実したものとなりました。帰ってから体重計に乗るのが恐ろしいですが(笑)

 

まず訪れたのはボストンです。2日間ボストンキャリアフォーラムに参加した後は観光を楽しみました。ボストンは英国風の建物と落ち着いた街並みが印象的な素敵な街でした。

その後ルイジアナ州ニューオーリンズへ。ニューオリンズを旅先に選んだ理由は、deep southを肌で感じたかったのと、食べ物が美味しいと噂にきいていたからです。4泊5日でちょうどよかったと思います。ジャズに詳しくない私たちでもとても楽しめたので、ジャズが好きな方にぜひオススメです。アジア人が少なく、観光客の西洋人と、地元の黒人の割合が高いように感じました。治安に関しては、予想よりははるかに良かったのですが、やはりボストンやシカゴに比べると悪いと言えそうです。道から異臭がしたり、歩道が整備されていなかったり、お店の窓ガラスが割れていたりと、日本では見慣れない光景に驚くことも多かったです。地域によってここまで違うのか、とアメリカという国の大きさを感じました。食に関しては大満足、といいたいところですが名物フライドチキンがものすごく塩辛かったです(汗)。暑い地方の労働階級の黒人の食べ物、という歴史的背景からなのかはわかりませんが、日本人の舌には刺激が強すぎました。

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ニューオーリンズのかわいい街並み

 

そして最後にシカゴへ。Black Fridayと呼ばれるthanksgiving後の大セールが行われており、買い物を楽しみました。産業科学博物館や、中心部から電車で30分ほどのOak Parkという閑静な住宅街(有名な建築物がたくさんあります。)にも足を伸ばし、だいぶシカゴの地図が頭に入りました。それにしてもシカゴは美味しいものが多いです!そして夜景がとっても美しいです。一緒に回っていた3人で、ここに住みたいね、と何度も話したほどです。

 

航空券とホテル、そして空港までのバス(または電車)はできるだけ早めに予約したほうがよいです。私は、9月中に航空券とホテルを押さえました。

 

 

【課外活動・生活全般について】

 

11月末に、テニスの試合でWisconsin University Madison schoolに行きました。木曜日の夜に出発し、メンバーの運転する車で4時間ほどで到着しました。中西部の大学から32チームが集まり、1日目は各ブロック4チームの総当たり、二日目は各ブロック同位グループでのトーナメント戦でした。各校ともとてもレベルが高く、私は球の速さに圧倒されていました。結果は、私たちのチームは4位でした。自分の試合意外は携帯を触っている人が多く、日本で所属している体育会との違い(?)を感じました。テニスの試合以外では、チームの女の子7人で一部屋に泊まったのが楽しい思い出です。ホテルの部屋、車の中、女の子たちは恋バナをしていることが多く、テニスクラブの恋愛事情に詳しくなりました(笑)今回の遠征では、せっかくの機会、といつもより自分から話しかけた結果、チームのメンバーとの距離がぐっと縮まったと思います。ただ、食事中など大人数での会話となるとスピードについていくのは難しく歯がゆい思いをしています。

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テニスクラブのメンバーとお酒を飲みました

 

前回のレポートでご報告した自転車が大活躍しています。ただ、一度ハプニングが起こりました。Pennsylvania avenueのbike centerで空気を入れたところ、そのままタイヤが破裂しパンクしました。このキャンパス内にあるbike centerというのは自転車の修理や中古自転車の販売を行っている、いわば自転車屋さんです。しかしこのお店がユニークなのは、修理をするのは店員さんではなく、店員さんに教わりながら自分で直します。慣れない手つきでネジを外したり、タイヤを新しいものと交換したりと時間はかかりますがやってみると面白かったです。タイヤが2重構造になっていることを初めて知り、貴重な経験ができました。これから留学する方にも、機会があればぜひ一度足を運んで欲しいと思います!せっかく直した自転車なので、年内は寒さに負けず自転車移動をしたいと思います。

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Bike Centerの中の様子

 

夏こそ頻繁に通っていたARCのプールですが、最近は寒さを言い訳に足が遠のいています。レポートを書きながら、気分転換もかねてまた行こうかと思案中です。

 

【今後の課題・(自分にむけての)宣言】

 

「他人と自分を比較しない」そして「自分にできることを全力でやる」この二つが現在の私の目標です。よく聞く言葉ですが、これが非常に難しいです。頭ではわかっていても、よく他人と自分を比べくよくよしてしまいます。これは私の意見ですが、留学中は日本にいたときよりも他人と自分を比べやすい環境にあると思います。しかし、それはほんの小さな世界の中での比較であって、たとえその中で自分が一番になれても広い目で見たら実は大きな差はないのだと思います。比較し優劣をつけるのではなく、それぞれが優れた点を有しているのだと互いに敬意の念を抱くことが大切だと改めて気づくことができたのも、留学の大きな収穫です。「自分を否定してはいけないよ」「大丈夫、と自分を信じるしかないよ」落ち込んでいた私に電話で父がかけてくれた言葉です。ネガティブな発想に陥りかけていましたが、楽観的な父と話して、くよくよしている時間があったら一つでも多く単語を覚えよう!と切り替えることができました。自分を信じるためにはその分努力しなければいけません。現在の目標をしっかり胸に留め、まずはfinal weekまで勉強に集中したいと思います。読み返したら恥ずかしくなるようなことを書いていますが、宣言することで自分にプレッシャーを与えたいと思います。

前回のレポートでご報告した「uncomfortableな状況に身を置く」目標も引き続き継続中です。

 

 

第2回レポートは以上です。体調を崩すことなく毎日元気に過ごしています。日本も冬の到来が近いと思いますので、どうぞご自愛ください。2016年も元気に迎えたいと思います。

 

2015/11/30

第40期奨学生 高濱萌子

 

〜番外編〜

食レポートをさせていただきます。私は1に食事、2に睡眠というくらい食べることが大好きです。ただ、味覚があまり研ぎ澄まされていない幸せな舌を持ち合わせているため、たいていは何を食べても「美味しい」というコメントになります。その中で、前回のレポートからの2ヶ月間で特に印象に残った食事をご報告させていただきます。

 

 

  • 佐藤昌三先生のご自宅での和食

佐藤先生のご自宅にご招待していただきました。マグロのお刺身、虹鱒の塩焼き、おひたし、お漬物、白米、お吸い物、デザートのゼリー、佐藤先生お手製のお料理はどれも本当に美味しかったです。奨学生4人とも渡米以来最も美味しい日本料理をいただき、幸せに浸りました。佐藤昌三先生、そして奥様も非常に穏和で優しい方で、素敵な時間を過ごさせていただきました。

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全て佐藤先生のお手製料理です。大根のツマまでご用意してくださり、そのお心遣いに感動しました。

 

  • Café du monde のベニエ

ニューオーリンズのガイドブックには必ず載っていると言っても過言ではないこのお店。私たちは滞在中に3回食べました。揚げたてのサクッふわっとしたドーナツにたっぷりの粉砂糖がかかっています。チコリというハーブの一種が入ったカフェオレと一緒にいただくのですが、甘さと苦さが絶妙です。中毒性があるのでしょうか、思い出すと再び食べたくなります(笑)。

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見た目ほど甘くありません

 

  • Lou Mitchellのオムレツ

同じく奨学生の喬さんのオススメで10月に初めて訪れたLou Mitchell。「全米一おいしい朝食」に選ばれたこともあるそうです(!)。フライパンに大きなオムレツとハッシュブラウンが半分ずつ、そしてトースト2枚がついてくるというすごいボリュームです。ふわふわオムレツにたくさんの具がゴロゴロと入っています。すっかりファンになったので、今回のThanksgiving breakで再訪しました。帰国までにあと何回行けるでしょうか。

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オムレツだけで15種類ほどあります

 

 

美味しい食べ物を求める欲求は世界共通だと感じています。食をきっかけに会話が弾むことも多く食が持つパワーは偉大だと思います。食べ物を前にしたときのわくわく感、そして満腹から得られる幸福感をひとりでも多くの人に感じてもらいたい、というのがfood businessに興味をもつ理由です。番外編という形で加えさせていただきました。健康に悪影響を及ぼさない程度に引き続きアメリカの食生活を楽しみたいと思います。

喬博軒さんの2015年12月分奨学生レポート

皆様こんにちは、40期奨学生の喬博軒(きょうひろき)です。シャンペーンの爽やかな夏、美しく色めく秋もつかの間でした。前回のレポートに描いた色鮮やかなキャンパスは彩りを変え、冬枯れの景色の中で生き物たちが厳しい季節へ向けて準備を進めているのを感じます。キャンパスを以前よりしっかりとした足取りで歩み、すれ違う友人と慣れてきたあいさつを交わします。響く鐘の音はどこか日本の古い学校舎を思い出させ、好敵手のように思っていたこの場所に愛着を持ちつつあります。雑踏の中でふと顔を上げる瞬間、その移りゆく時間をいとおしく感じるほどです。寒くなってきましたが、Thanksgiving daysからChristmas、New Yearにかけての時期は、人々にとって家族で集まり美味しいものを食べる、心の温まる時節でもあります。来年のこれらの季節には日本にいると思うと名残惜しいですが、一期一会の瞬間を今までどおり大切に過ごしていくつもりです 。

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(Thanksgivingのご馳走。ターキーとラズベリージャムの組み合わせ)

 

レポートにとりかかり改めてこの4か月を見つめてみると、自分がアメリカの大学生活の真っただ中にいることを強く実感し、その事実を新鮮にさえ感じます。よく言えばここでの生活に必死になり目の前の課題に没頭していたと言えますし、周りがよく見渡せていなかったとも言えます。同時に、毎日やるべきことを継続することの難しさや、いわゆる自分の弱い面に直面する経験はどこにいようと変わりません。慣れていない環境で母国語を使えない分、苦難はよりくっきりと際立ちますが、その分些細なことに喜びや達成感を感じています。

 

<生活について>

ここでの生活について私なりに振り返ってみると、少なくとも日本との差異を知覚し、それをポジティブに捉えられているのではないかと思います。第一に、他人の評価を気にしないでとにかく目の前のことに集中し、自らを表現する機会が与えられている環境をとても気に入っています。実際にはそのように行動すること以外に選択肢がないと言えるのかもしれません。失敗をしたときは良い経験になったと開き直り、誰かに褒められたときは(たとえそれが大げさで社交辞令的な意味合いを含んでいたとしても)本当にそうなのかもしれないなと素直に受けとっています。講義やディスカッションで何も言わないということは、私のいる意味が全く無いことなのだと身を持って学びながら、たどたどしくても何か言葉を発するように自然と強いられています。

 
・愛すべき友人達

私を前向きにさせてくれているのは世界中からきている学生達との出会いです。目標を持ち続けそれを維持するという面においては、この環境は私に合っていると強く感じます。他の奨学生もいうようにイリノイ大学は本当に多様な大学です。中には授業でFacebookやネットショッピングばかりしているクラスメートや、頻繁にパーティに出かけ昼過ぎに起床するピアメートもいることにはいます。(彼らも良いGPA獲得のために必死で勉強はしています。)しかしそれ以上に、出身国を離れアメリカに来てがむしゃらになって道を切り拓こうとしている人間と数多く出会いました。あるインド出身の友人は誰よりも講義中に発言し、頻繁に教授のもとへ行き質問を投げかけます。普段は優しくユーモラスな友人が、ときにあからさまな競争心をその行動や発言に覗かせます。教室全体が彼の発言を待つような雰囲気になるほど彼の存在感は大きくなっています。また、日本で高校を終え今年NYの大学から転入してきた日本人学生は、自分は要領が悪いから誰よりも勉強しなければいけないと言い、驚くほど毎日机に向かっています。実際に彼の成績は聞いたことがない程よく、その謙虚さに隠れた信念を私はとても尊敬しています。その他にも、入学して間もないにもかかわらず既に別の学校へトランスファー(転入)を準備している上海から来ている優しい青年、休み時間も教授にくっついて自らの考えを絶え間なく話し続けるエクアドルからの熱い大学院生など、例を挙げればきりがありません。彼らに出会えたことがここにきて良かったと思える大きな成果だと心から思います。がむしゃらに新たな環境で生きていくということの意味、そして自分の甘さを内省させられます。

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(Dad’s Dayのフットボールゲーム。国歌斉唱の場面)

 

<講義ついて>

・アメリカの大学生の「蹴落としあい」

これまでこちらの講義に出てきて私が感じたことは、競争が日本よりもはっきりとしていることと、求められている必要要件がはっきりしていて、そこに生徒を到達させるためのシステムがうまく機能しているということです。一概にアメリカの学生が日本の学生よりも勉強するとは言いませんが、日本とは異なる教育評価システムや就職要件などといった社会状況の下、誰もがより良いGPAをとることに尽力せざるを得ない状況にいることは断言できます。(GPAなんてどうなってもいいと言う学生にはあったことがありません。)日本の医学部と比較すると驚くほど勉強しているという程ではありませんが、個々の間で競争しているという感覚はより強く感じます。私はまだ出会ったことはないですが、pre-Medの学生の間で課題に関して誤った情報をわざと与えるなどして友人同士でネガティブな競争をしているとさえ聞いたことがあります。

プラグマティズムに重きをおいた教育システムには関心させられます。やるべきことをやらざるを得ないシステムが出来上がっているのです。教授やTAの教育に対する相互協力、生徒の達成度評価もかなり細かく設定されており、かつ機能していていると実感しています。この教育システムやサポート体制に対して高額な授業料が設定されているのだろうと思うと多少納得もできますが、友人の中には経済的な理由で転校をせざるを得ない子もおり、授業料の高騰が深刻な状況にあることも実感できます。

 

・現在履修している講義

MCB426         Bacterial Pathogenesis

CMLH415     International Health

ART103         Painting for non-major

ESL115         Principle of Academic Writing

 

・MCB426          Bacterial Pathogenesis

この講義の全貌をやっとのことで掴むことができた今、大きな達成感と安堵の気持ちでいっぱいです。(まだ大きな試験を終えていないにもかかわらずです。)正直言ってこの授業を選択して以来、何度も後悔しました。というのも友人の助けが無かったらきっとドロップしていたであろうほど私にとっては今学期の試練でした。前回のレポートで述べたように内容や試験の形式はかなり難易度が高く、暗記という範疇を超えて応用することを常に求められ続けました。特に次世代シークエンス技術や、bacterial genetics(微生物遺伝学)の内容は私が今まで勉強してきたものよりも専門的で難易度が高く、応用する以前に知識をインプットするところからのスタートでした。Geneticsの基礎の教科書を図書館で借り通読し、それに加えて微生物の遺伝的多様性やシークエンス技術についての文献を日本語・英語問わず探すことで対策しました。今だからこそ、微生物に限らず生命科学系の研究をする上で必要な思考過程を学ぶトレーニングとして大変有意義であったということができます。教授は大変教育的で講義に熱意を持っている方で、いつも私の質問に長々と付き合ってくださっていました、大好きな教授の一人です。彼女は以前Medical Schoolで講義をしていたこともあり、かなり臨床的な視点も持っていたこともこの講義を取ってよかった理由のひとつです。抗菌薬や細菌の耐性獲得の講義は大変勉強になりました。彼女の口癖は「我々は微生物学者なのだからまずはmutant(変異株)を作りましょう」です。もう私はこのセリフを忘れることはないでしょう。

 

・CMHL415       International Health

今学期の後半から始まったいわゆる国際保健のクラスです。内容は公衆衛生的な内容を経済、保険制度、文化、女性、倫理などといった様々なテーマから学んでいきます。国連のSustainable Development Goalsを中心に、国際的な保健活動の過去と現在、未来を大きな目でとらえることができます。特に途上国で行われる大規模な臨床比較試験の倫理的な問題や、テクノロジーと医療といった内容は大変興味があった内容でした。講義の中でスモールディスカッションの時間が何度かあり、様々な専攻の学生達と話す機会があります。また、世界の各地域に分かれ4人ほどのグループで1つの国の保健衛生状況などをまとめたプレゼンテーションを行い、私のグループはネパールについての発表をしました。内容以上に発表にとてもやりがいを感じたので、次学期はこのような人前で話す機会を増やしていきたいと考えています。教授以外にNavy Campで栄養学を教えている大学院生など専門家が講義を行うこともあります。教授はブラジル出身で英語がネイティブではありません。そのようなインストラクターの話し方やコミュニケーション方法は参考になります。他のクラスと比較すると、内容の特性上か学生の多様性が豊かなのもこの授業の良いところだと思います。

 

・ART103           Painting for non-major

運よく履修できた油絵の授業は、今期の授業の中で一番楽しく幸福な時間です。授業の時間的な内訳や成績の評価基準もアトリエでの実技がほとんどですが、作品の鑑賞・評価も行います。作品を仕上げるごとに全員で円になり、一人ずつ作品を発表、それを生徒同士で互いに評価し合います。生徒たちは大変積極的で、毎回必ず全員が1回以上感想や意見を発表します。今まで、自分が一生懸命作ったものが友人たちに評価され、次に評価する側に回るという経験があまりなかったので、これが私にとって大変面白く感じられました。ほとんどの意見がとても前向きで作品の良いところを見つけ褒めてくれます。一度に20人近くに褒められるというのは少々こそばゆいものですが、だんだん自分が偉業を成し遂げたのかもしれないと錯覚してくるので不思議なものです。そんな風にみんなが熱心に自分の作品をみてくれるものだから、逆に感想を述べる番が来たときには一生懸命です。色使いやコントラスト、アイディア、構図、筆の使い方、ときに全体の雰囲気などについて様々な角度で対象を見つめる、いわば創造的な訓練でした。芸術を鑑賞しそれを言葉に表すのは日本語でも難しいのですが、それに加えて芸術用語や感性にまつわる英語を知らない私はいつも表現に苦労しました。それでもこのように表現と批評の両方の立場にたって闊達なディスカッションが行われる場というのはとても新鮮でした。この国の教育のエッセンスをより感覚的に体験できたのではないでしょうか。全体を通して、教官と相談しながら創意工夫する中で今までできなかったことができるようになる過程を楽しむことができました。アメリカで描いた7点の油彩画はどんなお土産よりも心に残る思い出の品となりました。

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(授業風景。)

 

・ESL115           Principle of Academic Writing

前回のレポートに引き続きポートフォリオ・注釈付き目録を作成し、Research paperを作り上げている最中です。将来の論文・CVの作成に活かせればという私の当初の思惑からすると、どちらかというと論文を書くためのルール習得に重きが置かれていると感じます。文法的な正確さや文の構成などなどのチェックもありますが、内容というよりもアメリカ心理学会(APA)のガイドラインに乗っ取って書かれているかというのが評価対象です。Plagiarism(剽窃)の回避についてかなりの時間を割いて教え込まれることに日本との違いを感じました。ネイティブの学生もこのようなacademic writingは必修になっていて、大変な講義の代表として見なされているようです。学生に書く力を教え込もうという大学の熱意を感じます。少し課題の量を多く感じましたがこれはライティングに関しての苦手意識や経験不足からくるものであり、訓練次第でこの部分に費やす労力は減っていくのだと思います。引き続き他の講義の課題等に学んだことを活用していきたいです。

 

<休暇>

・Halloween

普段は学生寮に住んでいる私ですが、シャンペーンにホストファミリーがいます。大学のInternational Hospitality Commiteeという制度を通してお会いできた家族です。季節毎のイベントや、映画館に行くという彼らの大事な家族行事があるたびに私を自宅に招待してくれます。ハロウィンの日にはなんと彼らのコミュニティで行われる子供たちのパレードに参加させていただきました。ご存じの通りSpooky(この日のみんなの合言葉です。)な装飾の施された家々を回り、悪戯(いたずら)をしない代わりにお菓子を貰うといういわゆる典型的なハロウィンの醍醐味を味わうことができました。日本でもハロウィンは盛んになっていますが、この本場のハロウィンのいわゆる肝の部分に参加できたのは本当に喜ばしい経験でした。誰に勧められるでもなく仮装をしていきましたが、基本的に子供たちのための行列なので引率の大人以外は仮装した小学生です。そんな天使のようなちびっ子たちの中に、特別に6フィートのおじさんも混ぜてもらい、玄関先でTrick or Treat! と言うのはまさに快感でした。

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(「イタズラしちゃうぞ」子供達の写真と並べるのには少しきついものがあります。)

 

<その他・所感>

Thanksgiving Vacationはオハイオ州にある病院と芸術の街、クリーブランドに実習に行ってまいりました。現地の病院で過ごす目まぐるしい速さで流れる時間は、日本とも、また大学とも異なっていて、非常にチャレンジングなものでした。ほんの個人的な出来事から、患者さんの命を預かるのに留学生だからという言い訳は通用しないことを痛感しました。ある患者さんが病棟からICUに移ることになり2人の研修医が別々の業務をあたっているときのことです。私は彼女達の間に入って情報の伝達を行っていました。電子カルテで指示箋を出すことや、人工呼吸器の準備が遅れそうだからまず酸素マスクをあててくれという簡単なやり取りでしたが、どうしたことか今までのように舌がうまく回りません。責任の伴った場での英語というものに大きな恐怖を感じた瞬間でした。自分の伝達によって患者さんの安全がほんの少しでも脅かされてしまったらという底知れない不安でした。周囲には気づかれないほどの内面的な動揺に収まり、その場では問題なく対応できましたが、私にとっては忘れることができない重要な経験となりました。これまで、なんとなく伝わるように話してきた無責任な英会話を深く内省するに至り、迅速で、かつ正確なコミュニケーションの土台を築いていく必要性を感じました。この実習は私の将来を考えるにあたってあらゆる面で示唆的でかけがえのないものとなりました。Dr. Moriという偉大なロールモデルの出会いを通して改めて自分自身を見つめ直しました。本当にやりたいことがあるのであれば、大事なのはそれが実現可能かどうかではなく、やるかやらないかであるということを思い知らされました。

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(巨大で美しいUniversity Hospital)

 

さて、アメリカの大学というこれまでとは全く異なったシステムの中で過ごす中で、この環境に慣れてきたとはとても言えませんが、必死にもがくうちに少しだけ視界が晴れてきたように感じます。講義は大きく①手法を学ぶ訓練、②内容をインプットする訓練、③知識を応用し表現する訓練に分類できることがわかってきて、来期はそれらの中でより表現・発信という点に力を入れたいと感じました。同時に、個人的に挑戦したいと考えている勉強にも力を入れ、留学後の自分を以前より鮮明に描いていきながら過ごしたいと考えています。

こちらに来て以来、有り難いことにJIC奨学生として国内外の様々な方々にお会いしお話しする機会がありました。その度毎にこの制度の歴史と成果に気付かされ、多くの方々の努力の上にこの貴重な機会が実現していることを痛感いたします。ご支援・ご協力いただいている皆様やJICの皆様に改めて感謝いたします。これをもちましてご報告とさせていただきます。今後ともよろしくお願いいたします。

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(地下に埋まった図書館と夕日に染まるSouth Quad)

 

2015年11月30日、シャンペーン

結城一磨さんの2015年9月分奨学生レポート

JICの皆様、平素よりお世話になっております。2015年度小山八郎記念奨学生としてイリノイ大学へ留学させていただいている明治大学4年の結城一磨です。

簡単な自己紹介から失礼します。宮城県から大学へ上京してきて早くも4年が経った今、大学の方を後期から休学してこちらに留学させていただいております。地元宮城で東北の震災を経験してから色々と思うことがあり上京してきました。東京の学生生活で学んだことや2年以上職場であった浅草でも学んだことの集大成としてこの度これまで培ったものを生かす機会を頂けて非常に嬉しく思っております。詳しくはcountdownの方にも書かせていただいたのでそちらの方もよろしければご覧ください。

 

<日本のこと>

到着してはじめに驚いたのが日本の存在感の薄さでした。中国、韓国、インドなどアジアからの学生の割合が大きくなってきていると言っても、日本人は本当に一握り。今まで日本の浅草で人力車の仕事で外国人観光客と接していたからか、日本のプレゼンスが下がってきている、ということは頭でわかっていても実感・納得することができませんでした。日本にいる外国人は皆日本のことに少なからず興味があって、相手側から質問が飛んでくる会話だったのに対し、アメリカでは自分から発信しないと日本の良さを実感してもらえない、興味を示してもらえないといった壁にぶつかりました。本当の意味でのコミュニケーション能力の必要性を開始1週間ほどで実感させられました。日本の良さ、日本人の良さは人一倍浅草でも体感してきたので少しずつでもその良さを発信していけたらと思います!

 

<目標>

ここで今回の留学の最低限の目標をはっきりさせておきたいと思います。

  • 英語のコミュニケーション能力の向上
  • 人脈作り
  • 海外のビジネスの体感
  • 日本のプレゼンスの向上

 

  • フィリピンと浅草でこれまでは英語を使っていたので、ある程度は自信があった英語もこちらに来て、未熟さを痛感させられる毎日です。今回の留学でコミュニケーション能力を磨き続けたいと思います。
  • 英語を上達させるためにはアメリカの現地生と絡んだ方がいいという考えはあるとは思いますが、全米2位の留学生数を誇るイリノイ大学で世界各国の友人を作る機会を逃すわけにはいかないと考え、留学生とも積極的に交流していき世界各国に友人を作っていくつもりです。
  • 海外のビジネスを体感することが本来の大きな目標であったので軸をぶらさずに過ごしていければと思います。
  • 上述したようにこちらに来て感じた日本のプレゼンスの低さを少しでも向上できるよう尽力していければと思います。

 

<日本発信>

1.早速参加してきました、日本発信イベント。

日本館が今年になって始めた日本発信イベント、”Matsuri” festivalへ参加しました。初回にも関わらず4,000人以上の参加者が足を運んだらしく、太鼓のパフォーマンス、日本文化の体験などで楽しんでいるようでした。私自身も日本から持参した人力車衣装で訪れました。道行く現地の学生の友人に注目を浴びたのはいいものの、途中からスタッフと思われて道案内に徹したり、太鼓の演奏者ではないという説明に追われていましたが笑。

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(“Maturi” Festivalにて友人に撮影された写真の一枚。)

 

2.カラオケ大会

アメリカにもカラオケがあると言うことでこれもよい日本発信だと思いエクアドル、ロシア、インド、チリ、ヨルダンなどのメンバーで訪れました。いつものメンバーのエクアドルの友人以外のメンバーは初めてのカラオケ。という中でカラオケの楽しさを終始痛感、感動していたので大成功です!現在は英語の曲のレパートリーを増やそうとその友人たちと英語版カラオケメジャーソング集を作り、密かに練習中です。

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(カラオケにて。集合写真。)

<授業内容>

アメリカにてfinanceやentrepreneurshipを学び、体感したいと留学開始当初から考えていましたのでそれらを重点的にとろうと決めました。授業内容の詳細は次のレポートで総括できればと思います。春学期の履修も見越して秋学期に履修するものを以下のように決めました。

 

ACE345 Financial Decision Making for Individuals and Small Business (3 credits)

アメリカ式で会計を学び、投資について学ぶ授業です。一番やることが多く毎週課題に追われていますが日本のものと比較しながら理解していくのはなかなか面白いです。

 

ACE240 Personal Financial Planning (3 credits)

文字通りfinancial planについて学ぶ授業です。前半の授業で車を買うことや家を買うことなど将来設計、家計管理を学んだりもしています。日本ではなかなかこういった機会はなく、アメリカの学生のfinanceへの関心意欲の高さも毎回痛感しています。

 

BADM199/395 Entrepreneurship and Enterprise Development (3 credits)

起業やビジネスプランの立て方などを学ぶ授業です。実際にプロジェクト単位でチームに分かれます。私はもともと音楽イベントなどにも興味があったのでArt,具体的には音楽などのイベントで地域をより活性化させようというプロジェクトに参加しています。早速ミネソタまで9月の下旬にミーティングのために訪れる予定です。

 

ENG 360 Lecture in Engineering Entrepreneurship (1 credit)

本来はlearning community しかとれない授業らしいのですが、どうしてもと言って教授に参加させてもらっています。毎週経営者、投資家など起業関連の人々が来て講演をしてくれます。大学内の起業関連イベントの情報が流れてくるので非常にありがたく参加させてもらっています。

 

PSYC 245 Industrial/Organizational (I/O) Psychology (3 credits)

リーダーシップのプログラムに関心があり調べていた時に見つけ、心理学は日本で学んだことがなく、関心がある分野でしたので履修しました。前半はリサーチ手法や分析方法などを学んでいます。過去に就職活動を少しした経験もあり、採用側の視点に立ってなぜあの時あのテストを受けさせられたのか、あの質問にはどのような意味があったのか、など講義形式ではありますが毎回学ぶことの多い授業だと感じております。

CMN101 Public Speaking.  (3 credits)

英語のプレゼンテーションに自信をつけたかったので履修しました。プレゼンテーションの手法は日本であまり学ぶ機会がなかったのでいい機会になっています。

 

<課外活動>

学業と同様、秋学期は課外活動にも力を注いでいます。留学生数の多いイリノイ大学で世界各国に友人をつくる目標も人脈作りの点で掲げました。今まで野球や人力車で体力だけは人一倍つけてきていますので、持ち前の体力を生かしフットワーク軽く色々な場所に訪れ、コミュニティーに参加しています。

さすがに皆、全米有数のパーティースクールの自覚があるらしく、年中いとまなく様々なイベントがあり、田舎ではある一方で浅草に負けないぐらいの忙しい場所という印象が強いです。

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学内でもお気に入りの場所、krannert centerでのguitar festivalの様子。

 

 

浅草の人力車では神道や仏教を学ぶ機会があったのでせっかくのアメリカなのでキリスト教を学ぼうとしています。そのため、週1〜2回のBible Studyグループにも参加しています。その他では不定期にentrepreneurship系イベントへの参加、international eventsなどへの参加も心がけています。 最後に忘れていけないのは週2回以上のARCジムでのトレーニングです。健康管理には人一倍気をつけ、アメリカ太りしないよう、食事と栄養を摂取するタイミングもしっかりと管理しています。(提供されない限り自分でピザは選ばないといったルールを自分に課しています。)出国前に矢部先生からプロテインをもらって背中を押されましたので、帰国する頃までにはアメリカに留学していたことが分かる程度の体に磨きあげ、期待に答えたいと思います。

 

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(全米大学最大級のジム、ARCにて。徒歩2分ほどで着くので大満足です。)

 

 

最後にはなりましたが、このような貴重な留学の機会をくださったJICの皆様に感謝を申し上げます。この留学期間の多くの人たちとの出会いは一生ものだと思います。最大限にこの機会をいかすべく、毎日を過ごさせていただいております。よろしければ今後も応援のほどよろしくお願い致します。

野村友香さんの2015年9月分奨学生レポート

Japan Illini Clubの皆様、こんにちは。第40期奨学生、東京大学薬学部3年の野村友香です。今まで留学応募段階から実際に留学を始めるまでJICのホームページ上のレポートをたくさん読んで留学に対するイメージを膨らませてきたので、いよいよ自分が書く番が来たかと思うととても嬉しいのと同時についに留学記を公表する側になったのだ…!と身が引き締まる思いがします。最近のイリノイの気候は日差しが暖かく、非常に過ごしやすいです。こうした心地よい気候がもうすぐ終わってしまって極寒の冬がやってくるということが未だに信じられていません。

 

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Altgeld Hall。青空がとてもきれいです。

 

第一回レポートでは到着~9月末までの出来事をお伝えします。留学の目的等含めた自己紹介はCOUNTDOWNサイト(リンク)の方に掲載するのでここでは割愛させていただきます。

 

  1. 授業

 

アメリカの授業を数週間受けて感じたことは、やはり宿題の量が多いということです。アメリカの学生は日本の学生に比べてよく勉強するというのは普段聞く話ですが、彼らは就職や大学院進学の際にGPAが重視されるということと、日々の宿題の量が多いので結果的に勉強せざるを得ない状況にいるというだけだと思います。日本でもよく勉強する人はするので、どのような環境にいても自分の意識で行動を決めることが大事だと感じました(自戒…)。

また、評価基準がはっきりと提示されていて分かりやすいということも感じました。中間、期末に加えて日々の宿題とエッセイなど評価項目がたくさんあり、その一つ一つの評価方法と点数配分も公表されています。例えばエッセイだったら、Introにはこれとこれを含めなさい、Bodyに書く内容はこれとこれですよ、採点者はここをポイントとして見ますよ、という評価シートが授業中に配られました。このポイント全てを押さえればいい評価が得られる(はず)なので、英語に苦労することはあったものの慣れない分野のレポートでもこの評価リストに従ってなんとか書き上げることができました。レポートを書く際は、完成したら図書館のWriter’s Workshopに行き、見てもらっています。予約が必要なのですが、50分で文法や含めるべき内容のチェックなどを一緒にしてくれるので利用しています。その後指摘された点を直した後に、寮の友達にチェックしてもらいました。自分では気づけない箇所を教えてくれるのでとても助かっています。

 

以下、今学期の授業を紹介します。

<MCB316 Genetics & Disease>

週3回のLecture+週1回のDiscussionという構成になっています。遺伝子が関わる病気のメカニズムについて学び、特に今重点的に勉強しているのは性染色体が絡む疾患についてです。自分の専門にも関わるだろうし、しっかりと勉強したことがなかったので履修を決めました。毎週Problem Setといって15問くらいの宿題が出るのですが、締め切り前日にはTAの方が質問に答えてくれるHelp Sessionが開かれるのでいつも頼っています。そこで同じように質問に来た学生に教えたり教えてもらったりもしています。

<CMN101 Public Speaking>

過去の奨学生の多くの方々がとっていた授業で評判がよかったため、履修しました。日本ではあまり見かけない題材の授業内容で、スピーチにおける話し方はもちろんのこと題材の選び方・観客にどう効果的に伝えるかということを学びます。学期中に5回のスピーチをすることになっています。私以外は全員ネイティブで苦労することの方が多いですが、その分彼らの話から学ぶことも多いです。授業中に5人ほどのグループで話し合うときに会話が早すぎてついていけないことが多々あるので、グループの話し合いでどう存在感を出すかということが毎回の授業の課題です。

<PS 225    Environmental Politics &Policy>

親の実家が山の中にあり自然保護に関しては強い興味を持っていたことと、以前大学のゼミで野生動物について勉強したときに興味深い内容だったことから履修を決めました。環境と社会、政治、経済の関わりをアメリカのあらゆる地域を例にして学んでいます。題材は幅広く、イリノイ州での環境保護から国立公園の存続、また国立公園での人種による活動の違いなど毎回のテーマが興味深いものです。わりと広い教室での授業ですが、活発に意見や質問が飛び交っていています。9月末にはインディアナ州へのField Tripが予定されているので楽しみです。

<MCB 290 Undergraduate Research>

これは授業というよりは自分の活動の一つのとして捉えています。イリノイ大学の教養学部の中でもMolecular & Cellular Biologyという専攻の研究室で学部生のリサーチアシスタントとして研究室メンバーに入れていただきました。毎週金曜日にはラボミーティングがあるのですが、背景知識が乏しいことから毎回理解に苦しんでいます。

日本では学部生が研究室に所属することがカリキュラムとして一般的ですが(私の学部では4年になるときに研究室配属がある)、アメリカでは学部生に関してはそうではありません。アメリカの学生は今後推薦状を書いてもらうために教授とコネを作るため+研究の経験を積むために、学部生は自分で申し込んでリサーチアシスタントをする人が多いそうです。こうしたことから、どの研究室にも3〜5名程の学部生がいますし、その競争率はとても高いです。実際、私も多くの研究室に断られて途中で心が折れそうになりましたが、研究室に入ることはこちらに来てやりたいことの一つだったので諦めずにあらゆる教授にメールを送り面接も乗り越え、なんとか受け入れてくださる研究室を見つけることができました。

また、入ってから気付いたのですが、私が入った研究室は教授が韓国人だからなのか研究室メンバーはほとんどが韓国人です。現地の友達から聞いた話によると研究室は同じ国の人を集める傾向にあり、中国系やインド系研究室なるものも存在するそうです。

<MUS 180 Piano>

こちらは単なる趣味です。1週間に30分のピアノレッスンを大学院生から受けています。レッスンのあとはいつも晴れやかな気持ちになるので1週間の中でもこの30分はすごく好きな時間です。以前12年間くらいピアノを続けていたのですがしばらく弾いていなかったことからなんとなく再開したくなり、これはいい機会だと思いオーディションを受けました。実際のところ忙しくてあまり練習せずにレッスンに通っている状況なので、もう少し練習の時間を確保しなければ…とこれを書きながら反省しています。

 

  1. 暮らしについて

 

寮はIllini Towerという16階建ての大きな建物に住んでいます。授業の教室まで徒歩5分、かなり広い個室、窓からのいい景色という素晴らしい部屋で本当に快適に暮らしています。食事は寮の1階にあるダイニングホールでとることが多いのですが、毎日メニューがほとんど変わらず、変わったとしても全く期待できる味ではないのでもう諦めています。こちらに来て舌の許容範囲が広くなったというか、あまりおいしいまずいということを考えなくなり、それなりに食べられればいいやというような楽観的な舌になってしまいました。

 

Illini Towerではメールで奨学金の申込みをしていたのですが長い間返事がなく、いよいよ振込の時期になっても返事が来なかったためどうなっているのかとオフィスに直接聞きにいきました。また、この寮はとても寮費が高いので通常の値段だったら払うことができないため、「もし奨学金をもらえないならこの寮を出て他のところに移る」とまで主張したところ「あ、君のメールは読んでるよ。今から奨学金対象者を決める会議をするから1時間ほど待ってくれ!」と言われ、1時間後には「奨学金獲得おめでとう!!!」と祝福されるという何とも謎な展開でした。結果として今はリーズナブルにいい寮に住めているので大満足なのですが、こういった一悶着が到着後すぐにあったため来てから1週間ほどはわりと精神的に疲れていました。疑問や不満があれば直接出向いて話すことの大事さを学びました。

 

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Illini Tower外観。

 

イリノイに来る前は、本当に田舎でとうもろこししかないよ、と多くの人から言われていたのでとうもろこしを受け入れる覚悟はしていたのですが、大学内で過ごす分にはそれほど田舎を感じることはありません。むしろ徒歩圏内で生活のほぼすべてが揃うので(Walgreenというドラッグストアのようなところまで徒歩3分、CountyMarketというスーパーまで徒歩5分)便利だとさえ感じるほどです。ただ、キャンパスから少し車を走らせると本当にとうもろこしだけが広がっている世界で、ああ私は田舎にいたのだと気付きました。先日、星を観に出掛けたのですが、この広いとうもろこし畑の中にただ寝転んで星空を見上げてぼーっとするというのは都会では体験できない最高の時間でした。

シカゴに行ったときは久しぶりに高層ビルを見て都会を新鮮な気分を味わいました。普段は大学内でしか過ごさないので目にするのはランニングパンツ+Tシャツ+リュックの姿がほとんどですが、シカゴでは洗練された都会の様子を感じ、東京を懐かしく思い出しました。そして時々でいいからこうした都会の雰囲気に触れたいとも思いました。

 

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シカゴのミレニアムパークにて。

 

  1. こちらに来て思ったこと・最近考えていること

 

まずアメリカに来て生きていく上で大切だと思ったことは、

・直接人に会って交渉すること

・事実をうまく、自分にプラスになるように表現すること

です。到着して1週間の間に寮の人や研究室の人と話す中でこういったことを感じました。特に後者は、研究室に受け入れてほしいと頼む際に謙遜気味な姿勢で臨んで何回か失敗し、原因を探していた中で気付いたことです。広く言えばアピール能力なのですが、そういったものが自分には本当に足りないと日々の授業でも感じているのでこの一面をどう変えていくかが今後の課題の一つです。

 

1日をどう過ごすか。1週間をどう過ごすか。1ヶ月をどう過ごすか10ヶ月をどう過ごすか。留学期間10ヶ月は1日の積み重ねであって、今日という1日は10ヶ月のうちどれくらいの価値があったのか?

こういったことをときどき考えては答えが出ないと思って考えることをやめて、を繰り返しています。思ったよりも時が過ぎるのは早く、英語もそれ以外も自分が思ったほど成長速度は速くないのではないかと心配になることも多くあります。当たり前なのですが日本にいてもアメリカにいてもそれほど人間は変わらないことに気付いたので(怠惰であることとか朝早く起きれないだとか)、そういったマイナス要素をどれだけ意識してプラスに変えていけるかということもこれからの課題です。東京で一人暮らしを始めたときに予想以上に一人で自分について考える時間が増えたと感じたときの感覚に少し似ていますが、この機会にとことん自分と向き合って今後の進路なども考えていきたいです。

 

後半はとりとめもないことを書いてしまいましたが、総じてアメリカでの生活を楽しんでいます。イリノイ大学の環境が大好きで、特にこの時期の昼間はやわらかい日差しの中でのんびりした雰囲気を感じながら散歩をし、一つ一つの建物の美しさに注目したり、リスの行動を観察する時間は至高です。はとはいってもまだまだやるべきこと・やりたいことはあるのに手が出せていない現状なので焦らずとも程よく焦りながら、たくさんチャレンジしていこうと思います。

 

最後になりましたがこうした貴重なチャンスを与えてくださったJIC の皆さまに本当に感謝しています。また快く送り出してくれた家族にも心からの感謝を述べて第一回のレポートを終わろうと思います。読んでいただきありがとうございました。

 

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初めて見たフットボールの試合。カレッジスポーツの枠を超えてビジネス化されていることに驚きました。