織田健嗣さんの2014年7月分奨学生レポート

奨学生最終レポート

今回のレポートは最終レポートということで、留学を振り返って、そして日本に帰ってきてから思うことを綴ろうと思います。

<留学の意義>

留学の意義というたいそうな題名をつけてみましたが、実際どのような意義があるのかという事を書きます。

そもそも「意義」という言葉は人間が勝手に作ったものだと私は思っています。 人生の意義、生きる意味、、、それらは所詮人が後から何かを振り返って、それに意味または意義を後付けしたに過ぎないと思います。(突然哲学みたいなことですみません笑)

ですから「留学の意義」というものは数式の答えのように存在するものでなく、それぞれの留学生がそれぞれ振り返って後付した「感想」だと思います。 ですから私の留学の感想、そして何を学んだかをつらつらと書いていきます。

 

まず一つは いろいろな人に出会い変われること

私は今までの22年という短い人生において、人との出会い、人との関わりがもっとも大きく自分に影響を与えてきました。もちろん何か素晴らしい「アルジャーノンに花束を」などの本を読んだり、テニスのウィンブルドン決勝を見たりなどさまざまなものが影響をあたえてはきました。 しかしやはり言えるのは、 人との出会いでその人の価値観や考え方を垣間見た時に感じる、何かしら直接訴えるような感覚が一番大きいです。 特に私は理系ですし、何か新しい面白いことを探求する心が幼いころからあったので、この留学の間に会った、私にとって「全く新しい人」に出会えたことは大きなことでした。

二つ目は 何事もやってみる、飛び込んでみる

ということを実体験として学んだことです。 アメリカに行く前は、アメリカは何か桃源郷のようなハリウッドの中の世界のような 自分が理想とするような世界か何かだと思っている節がありました。しかし実際に行ってみると、予想以上に文化の違いがあったり、価値観が違ったり、人種差別のような普段明るみに出ない暗い部分も見たり、と理想と現実のギャップに驚きました。 しかしこれも実際に行ってみて、体験してみたからこそわかったことです。 今まではアメリカが理想郷のようで日本はそうでもないなんて思っていました。実際日本のメディアなどでは何でも欧米が優れているというような書き方をする傾向にある気がします。 でも留学を体験した今では、日本の良さがよりわかるようになりました。アメリカではキャンパス内で人が死んでも、シカゴで毎日人が死んでも大したニュースにならなかったりします。対して、日本では花火大会の場所とりで芝生が傷んでしまった。なんてことをニュースにしていて、なんて平和な国なんだ。と思いました。笑 今では日本でも、アメリカでも、中国でもヨーロッパでもより客観的に見ることができるようになりました。

またアメリカでは日本よりも新しいことを挑戦することに寛容で応援する文化があります。そのような人達を見て、私はよりまずやってみよう!飛び込んでみよう!やらないよりやったほうが得るものは大きいと感じるようになりました。

いろいろな人に出会いました
いろいろな人に出会いました

<日本とアメリカの違い そして学んだこと>

日本とアメリカの違いはアメリカにいた時も感じましたが、日本に帰ってきてからも感じます。 上記で述べたような日本の平和さ。アメリカの新しいチャレンジに対する寛容さ。

それ以外にも日本人の礼儀正しさなどもあります。この礼儀正しさというのは礼儀=マナー=社会のルール という等式が成り立っているとすると評価するのは難しいとは思います。 つまり日本という国の社会的ルールでは礼儀正しいことは何かというのが決められています。それは文化ともいえると思います。 ではそれはほかの国でも適用できるのか?というとそうではありません。 例えば日本では麺類(そばなど)を食べるときは音を立てるのが悪いことではありません。しかしそれはヨーロッパではマナーが悪いことです。 他人の頭をなでる行為も日本では大丈夫ですが、韓国では侮辱をあらわすそうです。

このようにそれぞれの国、コミュニティ、文化で判断基準が違います。そしてそれぞれの文化基準で相手を判断したりします。これはもちろん個人間でも起こりうることですが、同じコミュニティや文化の場合は大きな問題になりません。 しかし国が違ったり、宗教が違ったり、文化が違うと、その判断基準が違うということを忘れてお互いの所属を否定する事につながったりします。

ここで物理学的に、または数学的にお互いの判断基準で評価することの愚かさを考えます。(物理や数学好きな人だけ読んでださい) お互いスカラー量が1のベクトル(判断基準)を持っているとします。スカラー量が1ですから、お互い同等の強さ(良さ)であるはずです。しかしベクトルだと方向性が違います。仮にお互いのベクトルのずれ角度がθだとします。そうするとお互いベクトルの内角(cosθをかけた値)でお互いを判断し、相手が自分より劣っていると判断し否定し合うのです。 はたから見るとばからしい現象ですが、これが原因で世界中で紛争が起こったり、離婚したりなどが起こっていると思います。(本「宇宙を目指して海を渡る」参照)

ときどき私の周りで中国人や韓国人を否定するような会話を聞いたりします。 しかしこれらは非常に愚かで、悲しいことです。それらの人々は自分のものさしでしか相手を測っていなく、その人達ともかかわった事もないのに否定しているのです。 反日運動、反中国運動。それらはアメリカに行っていたものからすると非常に悲しいです。

中国人の女の子は結構かわいいんですよ(笑)
中国人の女の子は結構かわいいんですよ(笑)

<今後>

今後は私はこれといった、はっきりとした道筋はありません。全くないのではなくいくつかの選択肢があり、それを模索している段階です。 しかしこの留学を通して学んだ上記のようなことを軸に自らが考える道を進んでいきたいと思います。 グローバル人材と叫ばれる世の中ですが、グローバル人材とは英語が話せる海外経験がある人。というような薄っぺらいものなのではなく、より客観的な視点をもって世の中を見渡せる人、そしてどんな人に対してでも相手の気持ちを考え優しく接することができる人なのかもしれません。私は後者のような人間になっていきたいと思います。そして、日本でも世界でも舞台は関係なく活躍しJICを代表するような人物になりたいです。

いろんな世界の人と歩んで行きます!
いろんな世界の人と歩んで行きます!

最後になりますが、これから留学に行く人には大きな声援を送りたいと思います。 そしてJICの皆様には、このような機会を私に与えてくださったことを深く感謝します。ありがとうございました。

小山八郎記念奨学金第38期生 織田健嗣

織田健嗣さんの2014年4月分奨学生レポート

残すところも授業一か月というところで、まだまだ残りたいなぁと寂しい気持ちになっていますが、残りの生活もエンジョイし精進していこうと思います。

1.春学期の授業
2.目標達成度合い
3.課外活動

について書きます。

 

1.春学期の授業

Physics 225: Relativity & Math Applications                                                      Educational Policy Studies 201: Foundation of Education                                  Mechanical Engineering 360: Signal Processing                                             Engineering 315: Learning in Community                                                        Engineering 498: Special Topics (Computer Science103: Introduction to Programming)   を履修しています。

BADM311: Individual Behavior in Organizations                                                     BADM350: IT for Networked Organization                                                           ENG460: Entrepreneurship for  Engineer                                                                         を聴講しています。

 

・Physics 225: Relativity & Math Applications                                                                 Relativity& Math Applicationsと書いてあるように 前半はアインシュタインの特殊相対性理論、後半は物理に使う数学を勉強という構成になっています。特殊相対性理論は非常に有名な理論ですが、理解するのが難しいのでも有名で、初めの何週間かはうまく授業に適応できず泣きそうでしたが笑、途中から要領を得て楽しくなりました。E=mc2などの超有名な公式なども出てきて、物理好きにはたまらない!という授業なので笑 面白かったです。アインシュタインはやっぱり天才だなと思いました。後半は微分方程式などを主にやっています。

・Educational Policy Studies 201: Foundation of Education                                               この授業は後述しますが、現在教育関連のサービスを立ち上げようとしているのでとってみたのですが、正直あまり面白くはないです。笑 教育の歴史について主に勉強しているのですが、アメリカの歴史をあまり知らない私はなかなか難しいところがあります。 ディスカッションのクラスはなぜ人種差別があるのか、いじめがあるのか、などをより深く掘り下げて友達同士が議論しているというように感じられるようなディスカッションでそれは面白いです。

・Mechanical Engineering 360: Signal Processing                                                             信号処理の授業です。少し今まで学んだ内容も含んでいましたが、どんどん授業が進んでいき大変です。宿題もしっかり毎週、そして実験もあるので少し大変です。

・Engineering 315: Learning in Community                                                                     シャンペーンにあるNPOの一つであるOKOなどのアート団体のサポートしていくプロジェクト形式の授業です。まずシャンペーンの状況の調査をし、その後プランの作成、レポートの作成などプロジェクト全体を回していくための全ての事を行っていきます。私以外全員ネイティブで授業はシラバスもほとんどなく、なかなかついていくのが大変です。

・Engineering 498: Special Topics                                                                                     この授業では「何をしてもよいが何かを作る」という授業で、ここで教育関連のオンラインサービスを構築しようと活動しています。目標は会社を作ることですが、現段階では様々な壁にぶつかってなかなか実現までは厳しいかな、という状況です。しかし多くの学びがあるので非常に楽しいです。クラスは先生含め5人しかいないので、仲もよく今度授業中にBBQしよう!という話になっていました。笑

・(Computer Science103: Introduction to Programming)                                               Pythonというプログラミング言語を学ぶ授業ですが、ディスカッションをしたり解答が出されたりするサイトになぜか登録できておらず、大きく遅れをとってしまい、いい成績を取るのは厳しいと思いドロップしました。しかしこの授業の成績は慶応大学の方に反映されないと後で知り、ドロップしなくてもよかったなと思いました。

 

以下は聴講している授業です。

・BADM311: Individual Behavior in Organizations                                                             個人の行動がどのように組織に影響を与えるかという授業です。モチベーションのファクターやどのように組織内でふるまうべきか、どのようなコミュニティを作っていくべきか。などを勉強しています。MBAスクールにありそうな、実際にそれぞれの生徒が受注側、受託側などの役を演じて生徒同士で交渉をするなどアメリカならではというような授業です。

・BADM350: IT for Networked Organization                                                                       現在非常にホットなサービスである、Facebook, LinkedIn, Pinterestなどをケーススタディとして分析したり、それぞれのIT業界の会社がどのような戦略をもっているかを検討したりしています。非常にためになる内容で、日本ではあまり受けたことのないような実践的な内容で非常に面白いです。

・ENG460: Entrepreneurship for Engineer                                                                         毎回起業家やベンチャーキャピタリストなどの起業関連の人が来てプレゼンをしてそれを聞く授業です。実際に起業を経験している人のレクチャーなどですので、学べるところがたくさんあります。

Quadも暖かくてみんな昼寝したり遊んだりしています。
Quadも暖かくてみんな昼寝したり遊んだりしています。

 

2.目標達成度合い

今学期の目標は

(1)自分の限界を超える      (2)体調管理を徹底する       (3)オンとオフの切り替えをする

でしたが、これは基本的には達成できていると思います。 自分の限界を超えるという部分はキャパシティが増えたというよりも、より効率よく要領よくやる事がうまくなった気がします。もちろん二学期目ですかそのようになるのは当たり前ですが。 体調管理に関しては、先学期は風邪ばかりひいていましたが、今学期は一度もひいていないので達成しているといってよいと思います。寝るときにマスクをするというのが一番大きいかもしれませんが笑 オンとオフを切り替える。これに関してはオフが多いな笑 という気がしますが、オンの時は前述のように効率よく集中してできるようになった気がします。

 

3.課外活動

<起業関連>

先学期から関わっているAugmented Reality(拡張現実)に関する会社は6月に発足予定で、もうビジネスプランは作成し終わり、事務的な仕事だけがあとは残る。というような段階です。一つの会社の立ち上げに少しでも関われたのは非常に貴重でした。  前述のENG498の授業で行っているオンラインサービスの立ち上げは右往左往しておりますが、なんとか進めています。しかし理想の進み方はしていないかなと思っております。UIUCの授業に関係なくオンラインでMITや有名な起業家の起業の授業や本を読んで勉強しているので、それらの知識をうまく使えるように試行錯誤しています。  もう一つWearable deviceに関する会社の立ち上げにも関わっており、そちらは起業の授業などで学んだ知識を上手く応用していけていると思います。中国人と日本人の学生とやっており今年の夏休みはこのプロジェクトを本格的にやっていこう!という話が進んでおり、ワクワクしております。

一緒にプロジェクトをやっている友達と
一緒にプロジェクトをやっている友達と

<Bible study>

毎週月曜日のスモールグループの勉強会には参加しており、よりChristianityに関する知識を得ています。もともとクリスチャンではなかった人がクリスチャンになる経緯はいろいろな話があり非常に面白いです。結局誰もが持っているような人生に対する問い「なぜ生きるか、何のために生きるか」などを追求していく一つの方法としてクリスチャンになっているのだと思います。そういう意味では人生全てを尽くして追及していく人達の気持ちも理解できるなぁと思います。 一般的な人は「何かを成し遂げる、常に上を目指して生きていく」という考え方が広く普及していると思いますが、クリスチャンは違います。常に上を目指していくということでなくキリストを信じ、愛し、人を愛することが大事なのであって、自分が常に上を目指してあくせくして生きる必要はない。という考え方です。 これは私にとっては新しく、面白い考え方で、クリスティアニティで好きな考え方の一つです。現代人はあくせくして生きている人が多いと思いますが、本当の人生の目標などはそんなところにはないんだよ。と諭してくれる気がします。

<スポーツ>

テニスクラブにはあまり時間が合わず行けないことが多いですが、週末に週一では友達とテニスをしています。ついにイリノイ大学も雪がなくなり夏のような天候になってきているので、暑いなーと言いながらテニスをしています。 ジムは引き続き、目標通り週三回通っており、ランニングも週二回以上はしています。しかしフルマラソン用のトレーニングはできていないので、イリノイマラソンはハーフに出ようかと思っています。

PARコート 天気が良くて気持ちいいです!
PARコート 天気が良くて気持ちいいです!

 

あと少しですが後悔のないように精一杯努力していこうと思います。 リユニオンでJICの皆様にお会いできるのを楽しみにしております。

JIC奨学生38期 織田健嗣

織田健嗣さんの2014年2月分奨学生レポート

JICの皆様いつもお世話になっております。 ついに半分が過ぎました。残すところも1セメスターだけです。精一杯努力していこうと思っております。

1.今学期の目標 2.休み期間の過ごし方 3.秋学期の授業振り返り 4.春学期の授業 5.課外活動

について書きたいと思います。 2番以外は真面目な内容なので、休み期間にどのように遊んでいたか(笑) を書こうと思います。

1.今学期の目標 (1)自分の限界を超える (2)体調管理を徹底する (3)オンとオフの切り替えをする の三つです。

(1)大学生の間では 「自分のキャパシティを超えた」よくそんなことを日本では耳にします。 では自分のキャパシティを増やすにはどうすれば良いか?と考えれば、限界を超えるほど努力してその限界量を増やす。 という方法しかないかなと思います。ですから今学期は自分を追い込んで、キャパシティを増やしていきたいと思います。 勉強、運動、遊びそれらをすべて限界レベルに引き上げます。

(2)先学期は、授業は大変ではなかったのですが、課外活動がいろいろとあり体 調を崩して熱が出ることが多かったので、健康と体調管理を徹底しようと思います。  具体的には 食事のバランス(主菜、副菜、乳製品、野菜、果物を取り、炭水化物、タンパク質、脂質、ビタミンのバランスをとる) 睡眠をとる(7時間半または6時間+20分の昼寝、夜10~2時の間には寝る) ジムでのトレーニング、水の補給、歩き方、立ち方、呼吸法等 アスリートのような生活をしようと思っています。

(3)しかしオンとオフの切り替えも大事ですので、基本的に平日は全力で勉強 と運動。祝日は遊ぶ。と切り替えをはっきりして、リラックスできるようにします。(これも体調管理の一つです)

2.休み期間の過ごし方 休み期間は本当に家族や友達などに感謝しなければいけないのですが、めいいっぱい遊びました!!笑

Thanks givingでは38期奨学生の榊原さんと一緒にグランドキャニオンとラスベガスはの一週間の旅をしてきました! グランドキャニオンでは野宿をする二泊三日の旅をしました。普段しっかりと運動していても筋肉痛で大変なことになりました笑 しかしグランドキャニオンの絶景を見ることができて非常に面白かったです。

榊原さんとの写真
榊原さんとの写真

ラスベガスもカジノだけの街だと思っていたのですが、町中がもすのごく豪華でまるで全部がディズニーランドのようでした!

ベラジオという高級ホテルの前の噴水のパフォーマンス(無料)
ベラジオという高級ホテルの前の噴水のパフォーマンス(無料)

冬休みは、クリスマス間はシカゴに一週間くらい滞在しました。 初めはホテルで一人旅、クリスマス付近はイリノイ大学の友達の家族の家に泊まらせてもらっておりました。 アメリカの本物のクリスマスを過ごせたのは非常に貴重で、楽しい経験でした。 サンタさんはどうやら日本から来たようで、日本のおせんべいやプリッツ、セーターなどが入っていました!!笑

その後はシカゴからNYへ24時間以上電車で移動してNYで新年を迎えました。 慶応大学の友達とルームシェアをして新年をタイムズスクエアで迎えました。

ステージから遠すぎて何も見えず、何も聞こえない場所だったので、途中で私以外全員が家に帰りそうになりそうでした。 しかしどうしても新年をタイムズスクエアで迎えたかった私は、イリノイ大学で鍛えた、リーダーシップ能力を生かして、なんとか引き止めることに成功し(頑固なだけ?)結局10時間以上待機し新年を迎えることができました!!!

本当に疲れましたが、体験してよかったですし、それを経験してからは列で1,2時間待つのが全く苦痛でなくなったので良かったです!

冬のセントラルパーク
冬のセントラルパーク

NYの後はフィラデルフィアで友達の家に滞在し、Penn universityでWhartonをschoolを見学したり、UCLAで友達の家に滞在しビーチに行ったりなど、人の家を転々とする学生ならではの旅をしました。

University of Pennsylvaniaの紋章
University of Pennsylvaniaの紋章
サンタモニカでの夕陽
サンタモニカでの夕陽

アメリカのいろいろな場所を見ることができて、非常に楽しかったです。

 

3.秋学期の授業振り返り 秋学期は

Art history 111: Ancient to Medieval Art
Engineering 360: Lecture in Engineering Entrepreneurship
Engineering 333: Creativity, Innovation, Vision
Business administration 199: Entrepreneurship and Enterprise Development

の4つを取っていました。

Art history 111: Ancient to Medieval Art  インターネットでの評価がものすごく低い先生で、確かに少しわかりづらかったです。情熱と美術に対する愛情をひしひしと感じるのですが、話すスピードが早すぎてついていくのが大変でした。 他の生徒は二度ととらないと言っておりましたが、私はアートの歴史をよりしることができましたし、美術館で今まで興味がなかった古代芸術やギリシャ彫刻に対する見方が変わったので良かったです。

Engineering 360: Lecture in Engineering Entrepreneurship さまざまな起業家のプレゼンテーションを聞くことができました。それぞれのプレゼンターの共通する部分を少し発見できたのは良かったと思います。しかしそれぞれの人が本当にいろいろな方法でビジネスを立ち上げているので、ビジネスにはいろいろなアプローチ方法があるのだなと感じました。

Engineering 333: Creativity, Innovation, Vision 一番おもしろく、日常生活で多く適用できることを学ぶことができました。よりクリエイティブになるようにどのように過ごすべきかを学びました。 この授業でのプロジェクトメンバーとは非常に仲良くなり、ホームパーティをしたり、お別れ会をしたりなど、全体的に非常に楽しい授業でした。

Business administration 199: Entrepreneurship and Enterprise Development 本人も起業家であるDr.Magelliによる授業で、非常に実践的な授業でした。 講義内容はあまり面白くなかったですが、プロジェクトは実際に起業するメンバーの一員として活動しているので、非常に面白いです。 私達のグループは今非常に注目されているものの一つの Augmented Reality(拡張現実)に関する会社の立ち上げです。 通称ARと言われているこの技術は、例えばGoogle glassのようにリアルの世界とデジタルの世界をつなげる技術のことです。 このAR技術の世界的権威者の一人である教授と協力しながら会社を立ち上げております。前回のミーティングでは3月1日に会社発足する予定と言っておりましたが、本当に実現できるかは怪しいです。笑

4.春学期の授業 先学期はどちらかというと課外活動に重点を置いていたのですが、今学期は大体要領もつかめてきたので、授業を詰め込んでみました。

Computer Science103: Introduction to Programming
Educational Policy Studies 201: Foundation of Education
Mechanical Engineering 360: Signal Processing
Physics 225: Relativity & Math Applications
Engineering 315: Learning in Community
Engineering 498: Special Topics

これだけで、最大履修単位数が18単位のうちの17.5単位申請ですが、加えて

BADM311: Individual Behavior in Organizations
BADM320: Principles of Marketing
BADM322: Marketing Research
BADM350: IT for Networked Organization
(BADM420: Advanced Marketing Management
BADM537: Advance Topics in Marketing)

を聴講する予定ですので、平日は必然的にスケジュールはいっぱいです。正直すべてこなせる自信はあまりないですが、体調を壊して倒れるということは絶対にないようにしたいと思います。 しかし暇な時間があるときの方が、宿題などもはかどらないですし、自分を追い込むのは難しいのでこれくらい大変なほうがかえっていいのかもしれません。

授業が多いのでそれぞれ一行くらいで簡単に説明すると

Computer Science103: Introduction to Programming Pythonというプログラミング言語を学んでおります。

Educational Policy Studies 201: Foundation of Education 教育学についてで、約9割8分の生徒が教師志望ですので非常に生徒のやる気が高く、他の授業との違いがすごいです。先生も教え方が圧倒的にうまいです。

Mechanical Engineering 360: Signal Processing 信号処理にかんする授業でMatlabというソフトを使ったりしていますが、あまりやったことがないのでできるかどうか不安です。

Physics 225: Relativity & Math Applications 特殊相対性理論の授業です。物理専攻の友達は今までで一番難しいと言っておりましたが、今のところは楽しいです。

Engineering 315: Learning in Community AONという団体と協力し、その団体をよりよくするプロジェクト形式の授業です。

Engineering 498: Special Topics 前期のCreativityの授業の延長で、そのCreativityを現実世界に実際に実現させよう!という授業です。

BADM311: Individual Behavior in Organizations 個人の行動がどう企業に影響を与えるか(タイトルのままですね笑)

BADM320: Principles of Marketing マーケティング入門です。

BADM322: Marketing Research マーケットリサーチの方法に特化した授業です。

BADM350: IT for Networked Organization IT業界の企業に関する授業で、実際の企業の分析をしたりするので非常に面白いです。 (BADM420 Advanced Marketing Management BADM537 Advance Topics in Marketing)

5.課外活動

課外活動は引き続き

Tennis team
Bible study
Student Sustainability Committee
AR company startup
そして運動

を中心に考えております。 テニスチームは週一回で行こうと思っていて、あとはテニスチームの友達と祝日などにテニスをしようと思っております。

Bible studyは全部行こうとすると週4回もあり、タイムスケジュールに入れるのに大変なので、週一回か二回に行こうと思っております。

Student Sustainability CommitteeはWasteプロジェクトに関わっていますが、隔週で軽くミーティングして自分たちの案をブラッシュアップしていく程度なので、重荷ではないので参加していこうと思います。

そして大好きな運動は、週三回ジムで筋肉トレーニングを行い、それに加え、4月に参加する予定のイリノイフルマラソンに向けてのトレーニングとして走る必要性があるので週三回は走るようにしようと思っております。

 

以上最後になりましたが、今学期は最後の留学生活を充実させ楽しんでいこうと思っておりますので、JICの皆様のご期待に応えられるよう精一杯努力していこうと思います。 遠く離れていても支えてくれる家族、友達、そしてJICのみなさんには本当に感謝しています。 これからもどうぞよろしくお願い申し上げます。

織田健嗣

織田健嗣さんの2013年11月分奨学生レポート

第一回レポート

JICの皆様いつもお世話になっております。
慶応義塾大学理工学部物理情報工学科3年の織田健嗣と申します。

私は少し早めにこちらについたので、すでに2か月が経過しております。今回は

1. 留学の目的と目標
2. UIUCの生活
3. 授業
4. 課外活動

の4つに重点を当ててご報告したいと思います。
またこれからイリノイ大学に留学する人達も参考になるような情報を盛り込んだつもりです。
また米国大使館ブログでも留学生体験記として投稿しているので、
http://blog.livedoor.jp/educationusa/tag/%E2%80%9DKen%E2%80%9D
ご覧になっていただけると嬉しいです。

1. 留学の目的と目標
(1) 国際的価値観を身に着ける
(2) 異なった教育システムでの様々な学問に触れる
(3) ネットワークをつくる
(4) コミュニケーション能力の向上
の四つです。

(1) 文章で読んだりする情報ではわからない部分も多いと思うので、様々な文化の違いを実際に交流する事で学ぶということです。そして違う文化の良い面は積極的に自分に取り入れていこうと思います。
(2)アメリカのディスカッションのような授業、それ以外にも日本では受けることができないような授業に触れることです。
(3)大学院留学も視野に入れているので、教授とのコネクションを作ります。UIUCの優秀な学生とも切磋琢磨し、将来関わっていけるように繋がりを保ちます。
(4)コミュニケーション能力を国際レベルでも使えるように向上させる。

2. UIUCの生活

・寮生活
寮は3年前あたりにできたばかりのNugentという寮にアメリカ人のルームメイトと2人で生活しています。非常にきれいで部屋も普通の寮の部屋の2倍は大きいです。パーティや騒音で有名な通称6packというエリアのうちの一つです。今のところうるさいですが、耐えられるレベルではあります。しかしそれ以上に社交的な雰囲気なので楽しいです

<着いたばかりのころの写真です。寮にしてはきれいだとおもいます。そして広いです。>
<着いたばかりのころの写真です。寮にしてはきれいだとおもいます。そして広いです。>

・食事
ミールプランをとっているので近くのIkenberry common hallのダイニングホールで基本的に食事をとっています。おいしいことで有名なのですが、それでも大体メニューは同じで毎昼食はハンバーガーを食べているので飽きています。時々日本食は恋しくなるので炊飯器でお米を炊いておにぎりを作ったりしています。

・友人
基本的にはついた初めの時期が一番友達が作りやすい時期だと思うので、その時期に頑張るといいと思います。
(クラスメイト)
大教室では難しいですが、ディスカッションやプロジェクトがある授業だとできやすいです。主にクリエイティビティのクラスでできた友達と仲良が良いです。
(寮友達)
寮も場所によって雰囲気が大きく異なるのですが、6packはうるさいですが、社交的なところでもあるので友達ができやすいです。一緒に飲みに行ったり、食事に行ったりなどをする友達ができやすいです。
(クラブ友達)
詳しくは後述しますが、クラブに所属すると友達は増えます。当たり前ですが、同じ趣味や興味を持つ者同士だと打ち解けやすいということがあると思います。
(その他)
日本よりもアメリカの人はオープンなので、全く知らない赤の他人でも話しかけると友達になれます。日本でいうナンパのようなものですが、イベントに参加したときに知らない人に声をかけて友達を作るというのも普通みたいです。積極的にイベントに参加するとできやすいと思います。また友達の友達としてどんどん広がっていきます。

<Illini Unionで毎月あるIllinightというイベントで友達ができました!後ろのは像ですが笑>
<Illini Unionで毎月あるIllinightというイベントで友達ができました!後ろのは像ですが笑>

3. 授業
Fall semesterで取っている授業を<学部名:講義名>の形式で説明します。
<Art history 111: Ancient to Medieval Art>
古代から中世までの芸術の歴史を学ぶ授業で、レクチャー形式が週3回、ディスカッションが週1回のクラスです。100番台ですが、Ratemyprofessorという授業や教授の口コミを書くウェブサイトでの評価で、「教授はすごく早口で、わかりづらく授業は大変」と書いてあったとおりに、教授が早口で聞き取るのが大変です。笑 100番台にしては宿題なども多いと思います。ディスカッションのクラスも事前に準備することができないので、参加するのが難しく英語の壁を感じています。ディスカッションに参加できなかった分の救済処置を出してもらえるように交渉中です。
内容自体は非常に面白く、美術が好きな私にとってはためになります。コロッセウムは外側だけ大理石で、中はコンクリートで作られているとか、ローマ彫刻で裸足だった場合それは神をあらわすなどの知識を学んでいます。他にも作品の見方なども学んだりしています。例えば、なぜ横長なのか? それは作品の中の動きの流れをより表現するためであるとか、材料が石灰岩だから絵画のように濃淡をつけることができなかったために、人物を立体的に表現するのがうまくいかず人物横向きになっているなど、材料、形、時代などをもとに作品を見るという視点は私にとって新しいものでした。

<Engineering 360: Lecture in Engineering Entrepreneurship>
エンジニア出身で起業に至った、主にUIUC卒業生の方たちが自分の経験から学んだ起業のコツや経営の仕方などに関してプレゼンしてくれる授業です。大教室の授業ですが生徒はたくさん質問をしています。また会社を今持っている人がクラスの3割くらいいるというのを知ったのは驚きました。日本ではあまり周りの友達が会社をもっているというのは聞かないので、アメリカと日本との起業に関する考え方や環境の違いも感じました。

<Engineering 333: Creativity, Innovation, Vision>
最も面白く、充実した授業です。クリエイティビティはスティーブジョブスなどの天才がもともと持っている才能のように思われがちですが、生まれつきのクリエイティビティの天才はいません。クリエイティブになるための方法が存在し、それを科学的に研究している教授による授業です。クリエイティビティのはじめの段階では情報収集が非常に重要です。ですから常に好奇心をもってアンテナを張って、何か気になること、少しでもアイディアが浮かんだらメモをとるという習慣をつけることが大事です。これは授業の大事なDaily workの一つです。また、クリエイティビティは一人の天才が考え込んでいるときに、ハッと思いつくと思われがちですが、実際は他人との協力の賜物です。ですから他人と協力して情報交換していくこと、またその情報交換方法も非常に重要になります。
また個人的な研究としては脳とクリエイティビティの関係について行っております。この授業はプレゼンテーションやディスカッションも多く、また事前に準備することで参加することができ、グループで進行していくので友達もできやすく楽しい授業です。

<Business administration 199: Entrepreneurship and Enterprise Development>
授業は日本の授業のように主に教授の話を聞くという形です。経済の専門用語などが多く使われるので聞き取るのが大変でしが、最近やっと理解できるようになりついていけるようになりました。この授業も事前準備をすることができないディスカッションが授業の中であるので、それについていくのは非常に大変です。
起業プロジェクトではAugmented realityと言って「現実世界とデジタルの世界を一つにする」というようなことを目指す商品開発をしています。例えば教科書の恐竜の図をスマートフォンで読み込むと、恐竜が実際にどのように動いている様子を画面で見られる。Google glassのように特殊な眼鏡をつけ、レストランに行くと壁にメニューが自動的に表示され選択できるようにするなどです。Augmented realityの世界的権威がイリノイ大学にいるので、その教授と協力しながら、僕たちはビジネスの手助けをするという形で行っています。

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<ビジネスの建物です。すごいきれいです。>

<Industrial Engineering 300: Analysis of Data >
確率の授業です。MSFE(Master of Science Financial Engineering)というUIUCの大学院に興味があったので、とってみたのですが、あまりにも内容が簡単で友達に聞くと簡単なことで有名で、教科書を見ても今後も難しくなる傾向がみられないので、ドロップしました。その代わりに課外活動や研究室訪問などに力を入れようと決めました。

4. 課外活動

(クラブ活動)
・テニスクラブ
Quad dayという日本の新入生歓迎会のような、ほとんどすべての団体がQuadという広場に集まって新入生を呼び込むというイベントがあります。そこでテニスクラブは一つしかなかったので、そこに申し込みました。テニスチームは3つのレベルに分かれていて、一番上はTraveling teamという20人だけの全米を他の大学と試合をしに飛び回るチーム、二番目はInterclub teamという50人くらいで学校内での試合などをするチーム、3番目はOpen courtという600人くらいいるらしい自由に練習するチームと分かれています。上の二つはしっかりと練習日が決まっていてチームとして活動しているのでTryoutがありました。私はInterclubにチームに入っています。私は日本ではすごくうまいレベルではないのですが、アメリカはあまりテニスのレベルが高くないのでこちらでは高いレベルに入ります。週2日で練習があり冬はインドアを借りて練習するのですが、あまり練習の質がよくないので、もっぱらそのクラブでできた自分と同じくらいのレベルの人と練習をするのを重視しています。

バイブルスタディ
 もともと哲学的な考え方や、宗教が好きで興味があったのでキリスト教を学んでみようと思い入りました。週2日で、スモールグループで聖書の研究、日曜日に礼拝、土曜日は初心者向けの聖書の学習というのがあるので、全部行くと結構大変です。私は礼拝と週1日くらいでは聖書の研究に行き、暇があれば土曜日も行くという風に行っております。
 日本では宗教というだけで眉間にしわを寄せるような人がたくさんいますが、世界的に見ると宗教の知識がなさすぎるというのは問題だと思います。確かにカルト宗教のようにいかがわしいものも多いですが、宗教は「人々がより良い人生を送るために先人たちが長い年月をかけて作り上げた哲学である」と私は思います。私はいかがわしいところ、理解できないところもたくさんあるので、全てを信じようとは全く思っていませんが、いくつかの納得できる良い考えは自分の中に取り入れることができると思っています。実際クリスチャンの人達は皆、一般的な人と比べていい人で、人当たりの良い人達である印象を受けます。それは彼らが「愛」を他人に与えることでキリストの存在を教えることができると信じているからです。キリスト教を信じていなくても、「愛」を他人に与えるというようなことは学び取れる一面だと思いますし、自分がよりよい人間になるためにはよいことだと思います。
 しかしキリストの誕生や神が世界を作ったなどに関しては、理系の考え方で猛反論しています笑 あまりにも疑問があったので、レポートとして疑問について書いてそれをクリスチャンとシェアしているほどです。キリスト教にものすごく詳しいが、クリスチャンではないという教授もいるので、私もおそらくキリスト教に詳しいノンクリスチャンとなる気がします。

(Student Sustainability Committee)
 クリエイティビティの授業の友達が110万ドル以上を運営するStudent Sustainability Committeeという団体のFood wasteでリーダーをやっているということで、その団体の一員として所属しています。私は食べ残しに関してのプレゼンを授業の中でして、またそれに関する解決策を考えていることもその友達に話していたので、これらのことがプロジェクトの中で役に立っていくと思います。まだ本格的に始動していないのですが、自分達で計画を練り、それを現実に実現させる活動なので非常にワクワクしています。

(Japanese food party)
 中沢が詳しく書いていると思うので重複しないよう控えますが、このイベントでは小峰会長、JICの先輩方から「日本をUIUCに知らせて来い!」という使命を果たすのに良い役割を果たせたのではないかと思います。
私は日本文化に関するプレゼンテーションを日本から持ってきた浴衣を着ながら行いました。大勢の人の前でプレゼンをする機会はなかなか得るのは貴重なので、この機会は非常に自分にとって良かったです。プレゼンは笑いも多くとれて成功したと思います。
アメリカはイベントに寛容なところもあってこのイベントはスタッフの方とも協力して行えることになり、部屋の予約を手伝ってもらったり、次回は100ドル以上を寄付してもらえたりすることなども決まりました。

(その他)
週二回ARCというものすごく大きいジムに通い体を鍛えております。テニスなどのスポーツにもつながりますし、健康にも気を使えるので重宝しています。
また4月に開催される予定のイリノイフルマラソンに参加する予定なので、今から準備して週二回は走るようにしております。

週2回ジム、ジョギング、テニス、週4回バイブルスタディ、そして普段の勉強、友達との遊びなど、毎日2つくらいは予定があるというくらい忙しくそして本当に充実した生活を送っています。
時間管理能力や自己管理能力も向上していると感じています。これから先も「初心忘るべからず」の精神ではじめにたてた目標を見失わず、精進していくので、これからもどうぞよろしくお願いいたします。

第38期小山八郎記念奨学生 織田健嗣