武田麻美さんの2000年11月分レポート

今朝、部屋のカーテンを開けると辺り一面真っ白の雪でした。こちらは話しに聞いていたとおりに非常に寒いところですね。でも、心配していたほどに気が滅 入ってしまうこともなく、雪の光景はすてきで気に入りました。シンガポール出身の友人が初めて見る雪に、はしゃいでいたので思わず私も嬉しくなってしまい ました。 最近はIllini Unionやキャンパスタウンのあちらこちらにデコレーションが飾られ始め、クリスマスの雰囲気がただよってきました。特に夜のIllini Unionはクリスマスツリーのイルミネーションでとても綺麗です。

さて、JICの皆様、お元気でお過ごしでしょうか?

私は元気でがんばっております。英語での授業についていくのは相変わらず大変なことで、精神的に辛いことも多いですが、なんだか充実していて有意義に過ご せています。また、東京とは違い、ゆったりと時間が流れるキャンパスで、のんびりとした気持ちで勉強ができるのは本当に幸せです。こんなにマイペースで過 ごしていて大丈夫なのだろうかと時には不安さえ感じますが。最近は少し余裕ができたので、勉強以外にもボランティアに参加するなどして、いろいろと行動範 囲を広げていくようにがんばっています。

秋学期の授業は残すところ一週間になり、あとは期末試験を受けるのみです。今は、それぞれの授 業からだされている最終課題をこなしているところです。院生用のESLの授業は予想外にハードなものでした。15ページに及ぶリサーチペーパーと発表とい うのは、学部生の私にとって本当に辛いもので、なんどもくじけそうになりました。これを通して少しでも英語力がついていればと思います。

こちらの授業のペースに慣れ始め、少し余裕ができたころから、日本の大学で専門としていたチェコ・スロヴァキア語の授業を追加登録しました。チェコ語から 英語への翻訳は大変ですが、教授と私を含め二人の生徒という3人での授業は、アット・ホームで非常に楽しいクラスで気に入っています。

最近、次の学期の授業登録があったのですが、またもや希望通りにはいきませんでした。人気の授業をねらいすぎなのでしょうかノノ。最後の学期なので、なんとかがんばって希望の授業をとって帰りたいと思っています。

ところで、こちらの大学へ来てからいつも幸せだなと思うのは、様々な国の友人ができたことです。このサンクスギビングの休みも、ドイツ人・フランス人・イ ンド人の友人とニューヨークを旅行してきました。事あるごとにお互いの国の話で盛り上がりました。特に国連を見に行った帰りに、夜遅くまで互いの国の政治 や文化についてを話しあったことは最高の思い出になりました。

こちらでは、勉強以外のことで、多くのことを学ぶことができ、内面的に自分自身が成長したような気がします。このような機会を与えてくださったJICの皆様に感謝しております。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

武田 麻美(東京外国語大学3年)

喜多亜貴子さんの2000年11月分レポート

JICの皆様、こんにちは。早くもこちらに来てから3か月半が経ちました。キャンパスの木々が美しかった時期はあっという間に過ぎてしまい、いよいよ恐怖 の冬がやってきたなという感じです。とにかく今月はペーパーに追われ、かなり忙しい日々を過ごしました。目の前にある課題を一つ一つ片付けていくことで精 一杯という感じでしたが、今はファイナル前の静けさを2・3日味わっているという感じです。やはりアメリカの大学は想像していた以上に勉強で忙しく、日本 の大学生の生活とは全く違うなという印象です。寮の中でも勉強が辛くて泣いているフレッシュマンも時々いたりして、日本では決してありえない光景にある意 味大きなカルチャーショックを受けました。こちらの生活にももう慣れ、基本的に平日は勉強をし、週末はできるだけ勉強から離れるというペースがつかめるよ うになってきました。フロアの友人達との交友も日を追うごとに深まり、週末には映画を見に行ったり、買い物に出かけたり、おいしいレストランを捜したり と、何もないシャンペーンにいながらもそれなりに楽しんでいます。先日は生まれて初めてアイスホッケーの試合を観戦し、Illini17‐Buffalo 0 という大勝に皆、大盛り上がりでした。

授業の方は基本的に問題なく進んでいますが、やはり少人数のクラスの方が授業の醍醐味が味わ え、楽しいです。またESLのクラスはとてもアットホームで、課題が多くかつ授業はそれほど目新しくないものの、受講して良かったなと思えるクラスの一つ です。サンクスギビングにも酒井さんも含めたESLのクラスの友人達とカナダを旅行し、楽しい想い出を作ることが出来ました。

いよいよ今 月半ばに春セメスターの登録が始まりましたが、また他の学生よりも遅い登録開始日であったため、ほとんどの授業がCloseで現在もまだ希望の授業に登録 するのに苦労しています。 Departmentの方からも授業が実際に始まるまで待てと言われてしまいました。春はマーケティングなど、ビジネスに直結 する授業を受講したいと思っています。冬休みまであと2週間ほど、後はファイナルを乗り切るだけです。冬休みは就職活動のため1週間ほど日本に帰国し、そ の後は少し気分転換にアメリカから離れて見ようかなと思い、スペイン、ポルトガルを旅行する予定です。

秋セメスターを振り返ってみると本 当にあっという間だったなという感じです。最初のうちは生活の基盤を作り上げたり、生活スタイルに慣れたりということだけで精一杯だったのですが、少しず つ勉強にも遊びにも時間を費やせるようになってきて、後半は忙しかったものの大変充実した日々を過ごすことが出来ました。この調子で行くと春セメスターも あっという間にすぎてしまいそ
うですが、生活にも慣れた分、更に色んなことに挑戦でき、より成果の多い学期になるのではと期待しています。

喜多 亜貴子

酒井祥子さんの2000年11月分レポート

JICの皆様、こんにちは。いかがお過ごしですか。

こちらではサンクスギビングの休みも終わり、いよいよファイナルの季節が近づいてき ました。提出物なども増え、非常に忙しい毎日です。たまに雪が降ることもありますが、まだ積もったことはなく、本格的な冬が来るのはまだ少し先のようで す。ユニオンのロビーのクリスマスツリーや、シャンペーンのダウンタウンのイルミネーションを見ると、クリスマスが近づいてきた、という感じを受けます。 また、冬時間ということもあり、日が落ちるのが非常に早く、4時半ごろにはすでに薄暗くなっています。

サンクスギビングの休暇は9日間 あり、カナダへ旅行に行ってきました。モントリオール、ケベック、オタワ、トロント、ナイアガラフォールズを回りました。オタワでは昼間でも零下10℃と いう寒さで、少し外を歩くだけで、顔がぴりぴりとして痛くなりました。しかし、モントリオールなどと比べると、アーバナ・シャンペーンの方がむしろ寒いぐ らいで、アーバナ・シャンペーンは何も障害物がないから風が強くて寒いのかな、などと話していました。キャンパス唯一の高層(?)ビルである、 university inn の最上階に昇ると、キャンパスの全景のみならず、その向こうにどこまでも広がるとうもろこし畑を見渡すことができ、改めて大学以外に何もないところに住ん でいるということを実感しました。

こちらで生活を始めてから、早4ヶ月近くが経とうとしていますが、この4ヶ月間を振り返ってみると、 早いような短いような不思議な感覚に襲われます。毎日の生活という面から見ると、こちらに慣れたせいか、まだ4ヶ月しかいないということが信じられないほ ど長く感じられます。しかし、今学期が来週で終わってしまうということを考えると、非常に早いと感じます。勉強に追われて忙しい毎日ではありますが、本当 に楽しい日々を送っているので、もっともっと長くこの学期が続けばいいのに、と切実に思う今日この頃です。せっかく仲良くなった友達の中にも、今学期限り で帰ってしまう人が何人もいて、時の流れのあまりの速さに驚かされます。友達と別れることを考えると悲しくなりますが、幸いと言うべきか、たくさんの宿題 が、感傷に浸る間もないほどに忙しくしてくれているので、当面はこれを乗りきるので精一杯となりそうです。

こちらに来てから、生活の中 に占めるインターネットの比重が飛躍的に増えました。旅行の際の予約も、航空券、鉄道、宿泊と全てインターネットで行ないましたし、授業のアナウンスメン ト、クイズ、宿題の問題配布、ノートなども全てインターネットもしくはEメールで入ってきます。日本では必要最低限しかインターネットを使いませんでした が、こちらではつなぎっぱなしで良いため、自分のホームページを作ったり、MP3で曲を落としたりするなど、随分とその用途も増えました。ESLのクラス でも専用のホームページを作ったので、今後皆がばらばらになっても、WEB上の住所録を更新していけば、いつでもコンタクトを取っていけそうです。

ファイナルが終わり、1ヶ月間の冬休みが終われば、もうあっという間に後半のスタートですが、今後も今まで通り、もしくは今まで以上に充実した日々を送っていけるように頑張っていこうと思っております。

それでは。

酒井祥子

小瀬垣綾子さんの2000年11月分レポート

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イリノイ大学アーバナ・シャンペーンでは白樺がとても美しく、青い空を背景に立つ凛々しさについ足を止めてしまいます。今日はとっても天気が良く、大量の レポートとファイナルを控えていながら、空の美しさに誘われて2時間ほど散歩に行ってしまいました。清々しい冬の一日です。

と長閑な事を書いたのは4日前、今はまさに「学期末」。目の回るような忙しさです。 計画上はとっくに終わっている課題を未だにひとつひとつ消化している所です。大学の至る所で血走った目とコーヒー片手に学生が髪を振り乱してテキストを読 んでいます。 これがいわゆる風物詩なのでしょうか。それとは対照的に暇そうなルームメイト。大丈夫なのかと私が要らぬ心配をしてしまいます。

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師走を迎えて、さすがに寒くなりました。今年は異常気象とかで、11月初旬までTシャツ一枚でも汗ばむくらいの毎日が続いていました。早くから冬物を揃え て今か今か、と冬を待ち構えていた私は意表を突かれたような感じでした。すっかり防御態勢を緩めてタカをくくってる頃、母親からこんなメールが届きまし た。「3歳で迎えた初めてのシカゴの冬にあなたは冷たい空気を吸って肺炎になったのよ」(私は以前、シカゴに住んでいた事があります。)自分のことながら 全く記憶にない私はその日からまた気を引き締め直しました。お陰で今は冬を楽しむ余裕もあります。備えあれば憂い無しですね。雪も少し降っています。 初 めて見たのですが、砂埃ならぬ、雪埃!!東京の湿気の多い雪しか知らない私は、雪が風に舞うなんて思いもしませんでした。とっても綺麗です!

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10月には猫も杓子もHALLOWEENです。子供の頃は、一年で一番大好きな行事でした。まさかこの歳にもなって仮装をするなんてことはないだろうと 思っていたのですが、そのまさかでした。 10月の最後の週は、HALLOWEEN PARTYの嵐です。飲み込まれるように私と酒井さんと武田さんも しっかり参加してきました。写真を添付しておきますので、是非ご覧ください。 本音を言えば、私も Trick or Treat!! をしたかった・・・。それはさすがに子供だけの特権のようです。

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11月には遂に大統領選挙です。 ところがご存知のように未だ決着が着かず・・寄ると触ると選挙話に花を咲かせ、選挙当日にはものすごい興奮していた寮の 女の子たちも今では一言も触れません。最早興味を持って見ているのは政治メージャーの学生のみではないでしょうか。一週間の ThanksgivingBreak!にはインディアナとシカゴに行きました。久し振りの「外の世界」を思いっきり楽しんできました。息抜きの大切さを実 感しますね。

それでは、日本にいるみなさん、私たち留学生の分まで忘年会、紅白歌合戦、おせち料理等、楽しんで下さいね!

小瀬垣彩子

山下栄吉様(Ph.D.‘66)がDistinguished Alumnus Awardを受賞!

山下榮吉(Ph.D.‘66現在電気通信大学名誉教授)が2000年度Distinguished Alumnus Awardを受賞し,記念式典の様子をレポートしていただきました.
名誉ある賞の受賞,おめでとうございます!2000-09-16-yamashita-001.jpg

<イリノイ大学に招待されて>
山下榮吉(Ph.D.‘66現在電気通信大学名誉教授)

今年の4月、イリノイ大学 Department of Electrical and Computer Engineering の Alumni AssociationからDistinguished Alumnus Award を授けるので授賞式に出席して欲しいとの手紙が参りました。その主旨は社会で活躍した卒業生を認めたいとのことです。このAward は1970年に創設され毎年4名ぐらい受賞してきたようです。受賞者の名前は学科事務室の外壁に刻まれていました。今年の受賞者は6名でしたが、その中に J. S.Kilby氏(BS ユ47, 名誉博士‘88、 2000年度ノーベル物理学賞授賞、イリノイ大学では11人目のノーベル賞受賞者)が含まれていたのは驚きでした。

※写真:向って左からColeman名誉教授、筆者、J. Kirby氏

2000-09-16-yamashita-002.jpg 3日間の授賞行事は9月14日のグレンジャー図書館 におけるレセプションから始まり、15日夜はクラリオンホテルで150名程の出席者の夕食会形式で授賞式が行われました。旧知の先生方も何人か居られ、多 くの方は退職後の人生をこの大学町で楽しんで居られるようでした。16日の朝は9時頃からのフットボール試合前祭のテントパーテイと11時からのフット ボール試合に招待されました。カリフォルニア大学バークレイ校との試合で、結果は17対15でイリノイの勝利となりました。17日には久しぶりのイリノイ 大学にお別れして、東京に向かった次第です。

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※ 写真:Chuang教授夫人、室賀教授夫人、郡司先生、家内、筆者

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