2004年度奨学生の古川愛季子です。日本ではお茶の水女子大学の文教育学部で米文学、批評理論を勉強しています。この留学では様々な経験させてもらい感謝の気持ちで一杯です。
まず勉強については、学部レベルの交換留学生という身分で、苦しみながらも勉強を思い切り楽しむことができました。自分の専攻分野、特に本場での批評理論 の授業はもちろん、スピーチの基礎の授業など、専攻以外の興味も深めることができ、学部生として最高のリベラルアーツができたと思います。
勉強以外の面では、一年間続けた老人ホーム訪問や半年所属したblack chorus (注1)など課外活動も欲張りなくらいに挑戦できました。更に私は学部寮のインターナショナルフロアに住んでいたこともあり、アメリカの diversityを肌で感じつつ、人種、国籍を超えた大切な友達を沢山つくることができました。私はそこで素晴らしい時間を過ごした、と自信を持って言 えます。しかしマイノリティーというカテゴリーに入れられる沢山の友達を持ち、自分もその一人として過ごす中で、アメリカの厳しい現実を知ったのも事実で す。
これらを踏まえた上で思うことは、UIUCは人種、宗教の差別など色々な問題を抱えつつも、多様性を抱え、いろんな人が生きるアメリカを経験するのにとて も良い場所だったのではないかということです。そして、その多様性のなかでは常に「自分は何者なのか」ということを突きつけられました。その意味では、こ の留学は自分を知るプロセス、更には知った上で「自分をどのようにre-presentするか」を切実な問題として学んだ気がします。一年間JICの奨学 生であるということ自体に大変励まされました。これらの経験は今後社会に出る上で必ず役立つだろうし、役立たせます。この素晴らしい機会を与えてくださっ たことに心から感謝いたします。
注1; UIUCに3つあるUniversity Choirの中でも最大規模の、black musicを広めるという目的を持ったchoir。
古川 愛季子
お茶の水女子大学 文教育学部
言語文化学科 英語圏言語文化コース 3年