JICの皆様、平素よりお世話になっております。2015年度小山八郎記念奨学生としてイリノイ大学へ留学させていただいている明治大学商学部4年の結城一磨です。
ここ最近でイリノイの方は急に冷え込み始めていますが、私は宮城出身でなおかつ祖父母の実家は山形にあり、よく冬はそちらの方で過ごしていたのでどことなく実家に帰ってきたような不思議な感覚を味わっているこの頃です。
さて、留学生活二度目のレポートということで何を書こうかと考えてみて、今回は
⑴留学生活で感じた環境の変化
⑵観光
⑶秋学期学習内容と春学期の予定
などについて報告させていただきたいと思います。
⑴留学生活で感じた環境の変化
こちらに来てからというもの、本当に多くの出会いがありました。日本にいた時は会うことができなかった優秀な学生と出会う機会がこの留学を通して極端に多くなりました。そうした出会いの中で自分のできること何か、と考える機会がやはりどうしても多くなります。こういった経験を今、学生中にできているのは本当にありがたく感じています。
日本では、留学する人は多少特別扱いされる部分があったものの、いざ留学してみると自分がどれほど小さな存在なのか気付かされます。ですがただ単に能力の優劣を比較するのではなく、十人十色であり、それぞれを尊重すべきということも留学生数全米2位の環境だけあって、常々再認識させられます。
また、これまでに海外現地生や交換留学中の学生たちとも語り合うこともありました。宮城県生まれ、宮城県育ち、19歳まで一度も日本から出たことがない、いわゆる純ジャパの中でも純ジャパな私は地方での教育しか知りませんでした。彼らとの交流の中で様々な環境、国での教育という選択肢があるのだと理解できたことも大きな収穫の一つでした。気が付いたら子供ができたら教育、国をどうするかまで議論が発展するほど意外と話が盛り上がります。笑
まとめると、就職活動もはじまり、学生らしく、そして留学生らしく、色々悩んだり考えたりする時期に直面しています。結局自分は今まで過ごしてきた自分で作られているわけで、海外経験、留学によって急激な中身の変化があるわけでなく、新たに組み込まれた留学生活という過去を元にどうなりたいか、今後の方向性を考えていくべきなのだろうなと考えております。今まで野球一筋だった頃や大学生活でやってきたとおり、一歩一歩着実に前に進んでいければと思います。
最後に“環境の変化”ということで、書いておくと後々振り返るといい思い出になるとアドバイスを受けていたので、こちらでの一週間のルーティーンを記録しておきたいと思います。
<日> 体調調整・課題消化
<月>〜<木> 学習ルーティーン再開
<金(TGIF)>・<土> 何かしらイベントに行くor ヨーロッパ人のだれかしらの誕生日パーティor ルームメイトのブラジル人の突発的なブラジリアンパーティ途中参戦(無許可・自分の部屋主催)
日本の学生生活から環境が大きく変化していますがだいぶこの流れに落ち着いてきました。このように書くと簡単ですが毎週様々なイベントが尽きず、飽きることのない秋学期でした。
(日本館での浴衣イベントにて二度目の半纏装備)
⑵観光
少し話はずれますが日本で観光業に勤めていたものの自分自身は語学留学でフィリピンしか訪れたことがないことから外国人観光客と話す際にうまく会話の中で相手の懐に入れない経験を多くしていました。そこで留学中と残りの学生生活でより多くの国、地域に訪れようと決めました。留学中はせっかくアメリカ大陸に来ているので、北アメリカ大陸と南アメリカ大陸を回る予定です。
今回のthanks giving weekの休暇ではBoston, DC, NYCを巡ってきました。
Bostonの学生街やワシントンの観光名所も楽しめたのですが、やはりNYが一番興味深かったです。
移動手段は基本夜行バス・自転車・徒歩で、宿泊はすべてAirbnbで転々と巡りました。NYCではアッパーイーストの地域を中心に華やかな印象でしたが、南に行くとチャイナタウンがあり、少し一般住宅のような雰囲気で落ち着いていきます。島を移り、2件Airbnbを利用したジャージーシティの地域に行くとインド系の地域、アフリカ系アメリカ人の地域などに分かれており、どちらにも宿泊したのですが、NY周辺のイメージとは違った一面も見ることができたのもいい経験になりました。
冬休みはアメリカ大陸横断、ペルー、ボリビア、コロンビアなど北アメリカ、南アメリカをもっと深く観光予定ですので、また何かしらの形で報告できたらなと思います!
(セントラルパークにてアメリカ人力車と馬車発見!)
(ハーバード学生から学生が靴にpeeしているとの情報を仕入れ、触るに触れなくなった自分。)
⑶秋学期学習内容と春学期の予定
前回も多少内容は述べさせていただいたので、履修したものの中から興味深かったものの内容をいくつか述べたいと思います。
ACE345 Financial Decision Making for Individuals and Small Business (3 credits)
振り返ってみるとほぼ毎週宿題があり、cash flow statement, B/S,P/Lなど基礎的な会計から始まり、ROE,ROAなどの評価手法、プロジェクトを現在価値にして評価することなど、秋学期で一番内容が充実していたと感じています。課題も日本でやっていたものより実践的で面白く、TAのところに毎週通うのが恒例になっていました。
やはりこの授業などを通して見てファイナンスの中でもコーポレートファイナンスやプロジェクトファイナンスなどに自分は関心があるのだなと実感させられています。来季もそれに関連した授業をとれたらなと考えています。
ACE240 Personal Financial Planning (3 credits)
この授業は基礎的なfinancial planningの知識を学んでいく授業です。ACEの学部のfinanceの中でもmajorが3つほどに分かれていて、financial planningというmajorがあるのは日本ではなかなかないユニークなところだなと感じています。スウェーデンからの交換留学生のグループも履修していたり、なかなか人気の授業のようです。実際に働いている社会人の方の話や大学院でfinancial planning専攻のゲストスピーカーが来たりなどいろいろな講義を楽しめるのも魅力の一つです。どんな職業につくのであれ、働き始めてからリタイヤまで積み立て投資をしていく重要性や保険や投資の重要性など幅広く学びます。なにか、ファイナンスを学ぶというよりか社会人生活をスタートさせる準備、知識を学ぶ授業のように感じていて面白いです。「21歳の時に知っておきたかった51のこと」と題して人生の教訓を学んだ日も中にはありました。
BADM199/395 Entrepreneurship and Enterprise Development (3 credits)
基本的には様々な形(法律やマーケティングなど)でentrepreneurshipに関わる社会人の講義を聞きます。前回のレポートにも書かせていただきましたが自分はArtで地域を活性化させるプロジェクトに参加させていただき、ミネソタでのミーティングなどにも参加しました。アメリカでの実際のスタートアップを体感できているので、非常にありがたい経験をさせていただいていると実感しています。今までチームで複数回conference callやミーティングを行い、現在、今後のビジネスプランをどうするか、最終調整中です。
(ミネソタ行きのドライブにて。周りはコーン畑か地平線か空のみ。)
春学期は引き続きfinanceやentrepreneurship系の授業を中心に実践活動系の授業とバランスをとりつつ、ずっと学びたかったSpanishの授業などもとることを考えています。
これまで読んでいただきありがとうございます。最後になりましたが留学のご支援をいただいている皆様に改めて感謝を申し上げます。残りの留学生活も悔いがないよう、自分らしく過ごしていきたいと思います。よろしければ今後も暖かく見守っていただければ嬉しいです。