結城一磨さんの2015年12月分奨学生レポート

JICの皆様、平素よりお世話になっております。2015年度小山八郎記念奨学生としてイリノイ大学へ留学させていただいている明治大学商学部4年の結城一磨です。

ここ最近でイリノイの方は急に冷え込み始めていますが、私は宮城出身でなおかつ祖父母の実家は山形にあり、よく冬はそちらの方で過ごしていたのでどことなく実家に帰ってきたような不思議な感覚を味わっているこの頃です。

さて、留学生活二度目のレポートということで何を書こうかと考えてみて、今回は

 

⑴留学生活で感じた環境の変化

⑵観光

⑶秋学期学習内容と春学期の予定

などについて報告させていただきたいと思います。

 

⑴留学生活で感じた環境の変化

こちらに来てからというもの、本当に多くの出会いがありました。日本にいた時は会うことができなかった優秀な学生と出会う機会がこの留学を通して極端に多くなりました。そうした出会いの中で自分のできること何か、と考える機会がやはりどうしても多くなります。こういった経験を今、学生中にできているのは本当にありがたく感じています。

日本では、留学する人は多少特別扱いされる部分があったものの、いざ留学してみると自分がどれほど小さな存在なのか気付かされます。ですがただ単に能力の優劣を比較するのではなく、十人十色であり、それぞれを尊重すべきということも留学生数全米2位の環境だけあって、常々再認識させられます。

また、これまでに海外現地生や交換留学中の学生たちとも語り合うこともありました。宮城県生まれ、宮城県育ち、19歳まで一度も日本から出たことがない、いわゆる純ジャパの中でも純ジャパな私は地方での教育しか知りませんでした。彼らとの交流の中で様々な環境、国での教育という選択肢があるのだと理解できたことも大きな収穫の一つでした。気が付いたら子供ができたら教育、国をどうするかまで議論が発展するほど意外と話が盛り上がります。笑

まとめると、就職活動もはじまり、学生らしく、そして留学生らしく、色々悩んだり考えたりする時期に直面しています。結局自分は今まで過ごしてきた自分で作られているわけで、海外経験、留学によって急激な中身の変化があるわけでなく、新たに組み込まれた留学生活という過去を元にどうなりたいか、今後の方向性を考えていくべきなのだろうなと考えております。今まで野球一筋だった頃や大学生活でやってきたとおり、一歩一歩着実に前に進んでいければと思います。

最後に“環境の変化”ということで、書いておくと後々振り返るといい思い出になるとアドバイスを受けていたので、こちらでの一週間のルーティーンを記録しておきたいと思います。

<日> 体調調整・課題消化

<月>〜<木> 学習ルーティーン再開

<金(TGIF)>・<土> 何かしらイベントに行くor ヨーロッパ人のだれかしらの誕生日パーティor ルームメイトのブラジル人の突発的なブラジリアンパーティ途中参戦(無許可・自分の部屋主催)

 

日本の学生生活から環境が大きく変化していますがだいぶこの流れに落ち着いてきました。このように書くと簡単ですが毎週様々なイベントが尽きず、飽きることのない秋学期でした。

 

写真1 yuki

(日本館での浴衣イベントにて二度目の半纏装備)

 

⑵観光

少し話はずれますが日本で観光業に勤めていたものの自分自身は語学留学でフィリピンしか訪れたことがないことから外国人観光客と話す際にうまく会話の中で相手の懐に入れない経験を多くしていました。そこで留学中と残りの学生生活でより多くの国、地域に訪れようと決めました。留学中はせっかくアメリカ大陸に来ているので、北アメリカ大陸と南アメリカ大陸を回る予定です。

今回のthanks giving weekの休暇ではBoston, DC, NYCを巡ってきました。

Bostonの学生街やワシントンの観光名所も楽しめたのですが、やはりNYが一番興味深かったです。

移動手段は基本夜行バス・自転車・徒歩で、宿泊はすべてAirbnbで転々と巡りました。NYCではアッパーイーストの地域を中心に華やかな印象でしたが、南に行くとチャイナタウンがあり、少し一般住宅のような雰囲気で落ち着いていきます。島を移り、2件Airbnbを利用したジャージーシティの地域に行くとインド系の地域、アフリカ系アメリカ人の地域などに分かれており、どちらにも宿泊したのですが、NY周辺のイメージとは違った一面も見ることができたのもいい経験になりました。

冬休みはアメリカ大陸横断、ペルー、ボリビア、コロンビアなど北アメリカ、南アメリカをもっと深く観光予定ですので、また何かしらの形で報告できたらなと思います!

写真2 yuki

(セントラルパークにてアメリカ人力車と馬車発見!)

 

写真3yuki

(ハーバード学生から学生が靴にpeeしているとの情報を仕入れ、触るに触れなくなった自分。)

 

 

⑶秋学期学習内容と春学期の予定

 

前回も多少内容は述べさせていただいたので、履修したものの中から興味深かったものの内容をいくつか述べたいと思います。

 

ACE345 Financial Decision Making for Individuals and Small Business (3 credits)

 

振り返ってみるとほぼ毎週宿題があり、cash flow statement, B/S,P/Lなど基礎的な会計から始まり、ROE,ROAなどの評価手法、プロジェクトを現在価値にして評価することなど、秋学期で一番内容が充実していたと感じています。課題も日本でやっていたものより実践的で面白く、TAのところに毎週通うのが恒例になっていました。

やはりこの授業などを通して見てファイナンスの中でもコーポレートファイナンスやプロジェクトファイナンスなどに自分は関心があるのだなと実感させられています。来季もそれに関連した授業をとれたらなと考えています。

 

ACE240 Personal Financial Planning (3 credits)

 

この授業は基礎的なfinancial planningの知識を学んでいく授業です。ACEの学部のfinanceの中でもmajorが3つほどに分かれていて、financial planningというmajorがあるのは日本ではなかなかないユニークなところだなと感じています。スウェーデンからの交換留学生のグループも履修していたり、なかなか人気の授業のようです。実際に働いている社会人の方の話や大学院でfinancial planning専攻のゲストスピーカーが来たりなどいろいろな講義を楽しめるのも魅力の一つです。どんな職業につくのであれ、働き始めてからリタイヤまで積み立て投資をしていく重要性や保険や投資の重要性など幅広く学びます。なにか、ファイナンスを学ぶというよりか社会人生活をスタートさせる準備、知識を学ぶ授業のように感じていて面白いです。「21歳の時に知っておきたかった51のこと」と題して人生の教訓を学んだ日も中にはありました。

 

BADM199/395 Entrepreneurship and Enterprise Development (3 credits)

 

基本的には様々な形(法律やマーケティングなど)でentrepreneurshipに関わる社会人の講義を聞きます。前回のレポートにも書かせていただきましたが自分はArtで地域を活性化させるプロジェクトに参加させていただき、ミネソタでのミーティングなどにも参加しました。アメリカでの実際のスタートアップを体感できているので、非常にありがたい経験をさせていただいていると実感しています。今までチームで複数回conference callやミーティングを行い、現在、今後のビジネスプランをどうするか、最終調整中です。

写真4 yuki

(ミネソタ行きのドライブにて。周りはコーン畑か地平線か空のみ。)

 

春学期は引き続きfinanceやentrepreneurship系の授業を中心に実践活動系の授業とバランスをとりつつ、ずっと学びたかったSpanishの授業などもとることを考えています。

 

これまで読んでいただきありがとうございます。最後になりましたが留学のご支援をいただいている皆様に改めて感謝を申し上げます。残りの留学生活も悔いがないよう、自分らしく過ごしていきたいと思います。よろしければ今後も暖かく見守っていただければ嬉しいです。

野村友香さんの2015年12月分奨学生レポート

JIC第40期奨学生の野村友香です。イリノイではついに11月末に初雪が降りました。基本的に寒いのが苦手なので雪も同時に好きではないのですが、1時間もしないうちに辺り一面を白い世界に変えた雪をアメリカで初めて見たときには少しだけ興奮していました。これから本格的に寒くなると家から出られなくなりそうで心配です。

写真1

(シカゴでの初雪)

 

今回は

1秋学期授業途中経過

2サンクスギビング休暇について

3所感

といった内容でレポートをお送りします。

 

1秋学期授業について

 

今学期は自分の専門に関わらないような科目を多めにとって純粋に教養を学ぶことを楽しめました。しかしなかなか勉強のモチベーションを保つのが難しい時期もあったので来学期はもう少し生物の授業に重きをおきたいと考えています。

 

以下、各授業の感想です。

 

MCB316 Genetics & Diseases

 

授業は教授が作成したNotePacketに沿って展開されるのですが、一回分のNotePacketが最初は15ページくらいだったものが最近は50ページほどになっていて量の多さに心が折れています。内容は興味深いもので、治療における遺伝子の可能性に改めて気付かされたこと、世界が解明すべきことはまだまだたくさんありすぎるということに気付いたことは私の中での小さくもあり大きくもある変化でした。先日、二人ペアで行う20分間のプレゼンテーションがあり、私たちは乳癌の原因とされるBRCA遺伝子の変異とガンの関係性について発表しました。プレゼンの日程がサンクスギビングの旅行から帰って来た次の日だったため、旅行中も時々プレゼンの存在を思い出さなければいけなくなってしまいました。プレゼンの内容は難しく、たくさんの論文を読んでそれらをまとめなければならないため大変でしたが、ペアの子とつらいつらいと言いながらもスタバで一緒にプレゼン準備をしたり練習をしたりできたのである意味楽しめました。この授業でReadingAssignmentやプレゼンの準備において本当にたくさんの論文を一気に読んだので効率よく論文を読むスキルも多少向上したと思われます。期末試験は範囲が膨大となるのでしっかりと準備をした上で臨もうと思います。

 

PS225 Evnironmental Policy

 

こちらの授業では扱う内容が環境を軸にして経済や政治などの分野に広がっているので、経済学の基本的な用語や考え方に触れることができたのは非常によかったです。先日の中間テストでは用語を与えられて説明する問題や、ある地域の環境と経営などのケースが与えられてどう対処するかというような論述があり、時間内で全て回答するのは少し大変でした。

前回のレポートでフィールドトリップがあると触れていたのですが、教授と生徒15人程でインディアナ州の砂丘を訪れました。人間によるエリア開発と自然保護の折り合いの成功例と失敗例の両方が共存しているIndiana Duneを実際に歩き回ってきました。砂丘と聞いていたので私は勝手に平地が広がった砂丘をイメージしていたのですが、実は砂でできた山でした。ですから、一歩進めるごとに足が砂の中に沈むのです。2時間かけて砂丘を越えた後にはミシガン湖の壮大な景色が広がっていて大きくきれいな湖を眺めながらお昼ごはんを食べたのはいい思い出です。帰りはさすがに迂回して帰るのだろうと思っていたら、通ってきた山道をまた歩いて戻るということだったのでとてもハードな旅となりました。教授はそれほど若くないのに長時間のハイキングを苦と思わないようで、教授のパワフルさに圧倒されっぱなしでした。

写真2

(Indiana Duneをミシガン湖に向かって歩く)

 

CMN101 Public Speaking

 

学期中に合計5回あるスピーチのうち4回が終わりました。4回目のスピーチは本当に運の悪いことにサンクスギビング直後かつMCBのプレゼンと日が重なってしまったのでこちらも旅行中に気にしなければならないことの一つでした。4回目のスピーチはPersuasive Speechと言って実際の新聞記事やデータを用いることが条件としてあり、私はアメリカの医療費高騰問題について話しました。スピーチ前に原稿を提出する必要があるのですが、原稿の型が与えられているので書くことはそれほど難しくはないものの、参考資料を集めたり形式に沿って原稿を書くことに予想以上に時間がかかってしまいました。個人的にはスピーチのスキルは回数をこなすほど上がっていくと思うので、場数を踏めるという点ではよかったですが他で人前で話す場面がある場合はこの授業を取らずとも授業でやるのと同じ内容のスキルは身に付けられる気がします。私自身はそういった機会はあまり多くなかったため授業で強制的にそうした場面を設けられてよかったと思います。

 

GS298 Immigration & Integration

 

LASが主催している短期留学プログラムのようなもので、8回の授業+2週間の現地での実習というプログラムが幾つかあります。その中でも私は冬休みにヨルダンに行って難民、移民について学ぶものに参加することに決めました。正直このご時勢に中東に行くのかと自分でも申し込んだ後に行くかどうか悩んだのですが、アメリカにいても危険であることは変わらないし、プログラムが現地出身の先生の引率の下で行われるということも考慮してやはりこの機会を逃したくないと思い参加を決めました。毎週のリーディング課題に合わせて、日々流れてくるシリア難民のニュースにも以前より注目するようになりましたが、先日のフランスでのテロも含めて世界の歪みが人々の脅威となっていることをひしひしと感じます。授業ではヨルダンの歴史、ヨルダン周辺国の状況や動きに加えて初歩的なアラビア語も学んでいます。

 

 

2. サンクスギビング休暇

 

11月21-29日の休みを利用してカリフォルニア州を訪れました。懐かしい高校時代の友人に会ったり、その友人の友人に新しく出会ったりと様々な人と時間を過ごしたことで楽しさが倍増しました。サンフランシスコでは特に予定を決めることなくひたすら街を歩き回ったことでサンフランシスコが持ついろいろな顔を見ることができたように思います。急激な坂道をバスや路面電車が走っていたおかげで苦しむことなく移動することができました。路面電車から外を見ていて、所せましと並ぶ家々の向こう側に広がる海が見えたときにはあまりの景色のすばらしさに感動して路面電車から落ちそうになってしまいました。(サンフランシスコの路面電車にはドアがなく、電車の外側に立つことができる)

写真3

(路面電車と遠くに見える坂)

また、UCバークレーにいる友人を訪れたときには日本食のお店に連れていってもらい、豚の角煮と銀鱈の粕漬のおいしさにひたすら感動していました。

3日目にサンフランシスコからロサンゼルスまで夜行バスで移動したのですが、最初はアメリカの夜行バスは少し怖そうだというイメージを持っていたものの日本の夜行バスと全く変わらず安全に移動することができました。ロサンゼルスはまさに南国といった雰囲気であちらこちらに生えているヤシの木がとても開放的な南国のイメージを作りあげているように思いました。

写真4

(組み合わせがおもしろい)

ロサンゼルスやサンフランシスコを訪れて思ったのは、シカゴはとてもきれいだということです。エリアにもよりますがSF、LAの中心部は治安も悪そうな部分も多く格差があまりにも顕著に現れていることに驚きを隠せませんでした。

 

その後高校時代の友人と合流し、ディズニーランドやヨセミテ国立公園を訪れました。ディズニーランドからすぐ近くのホテルに泊まっていたため疲れたら帰ろうと友人と話していたのですが、実際には朝から夜中まで合計15時間も飽きることなくパーク内に滞在していたことに自分でも驚きました。

 

イリノイの寒さから逃れるためにカリフォルニアに来たはずが、ヨセミテ国立公園ではマイナスの世界を体感することになりました。ですが気温など全くどうでもよくなるほど美しい雪景色が広がっていて、この時期に訪れて本当によかったと思いました。ヨセミテを訪れる際はぜひ11月末の雪景色を強くオススメします。(他の季節を知らないので何とも言えないのですが)

行き帰りのドライブ中に見た景色は木が一本も生えていない山がただ並んでいたり、見渡す限り文字通り何もない平地をひたすらまっすぐ走ったり、日本の高速道路を走っているときに見える緑がたくさんの自然を感じる山々とは全く違う風景を楽しむことができました。

写真5

(ヨセミテ国立公園にて)

 

3感じたこと

 

授業、研究室、図書館、ジムを行き来していたらあっという間に毎日が過ぎていき、既に留学期間の3分の1が終わったということに驚きを隠せません。来た当初よりはのびのびと生活できるようになった気がしますが、英語に関しては当初に比べると引け目をそんなに感じることなく発言できるようになっただけでまだ日々鍛錬の日々が続いています。集中していないと質問の意味が聞き取れなかったり、少人数での議論で主張を押し出せなかったり悔しい思いをすることがたくさんあります。後から考えて「あの時こう言えばよかった、こういう表現をすれば伝わったかもしれない」と思うことが多いのですがもうその時点では遅い訳で、日々その場での勝負に全力を注ごうと何回決意したことでしょうか…。

 

イリノイ大学で出会った刺激的な友人は非常に勉強熱心であり、将来像実現へのプロセスがはっきりしており、そういった友人と話す中で本当に自分は今まで自身について真剣に考えずにただ直感に従って生きてきたということを感じました。しかしだからと言って悲観的になった訳ではなく、彼らがそうした事実に気付かせてくれたことに感謝しているし、自分が本当にやりたいことなどを考えていると今までぼんやりとしていた将来像が明確になってきているのを感じます。また同時に、日本の友人にも刺激を受けている自分がいることも感じました。サンクスギビング中に泊めてくれた高校・大学の友人が留学先で頑張っている姿、日本での部活のチームメイトが努力している姿、大学の学部の友人が日々の実験に苦しんでいる姿…今までどれほど恵まれた環境にいたかを離れてから改めて感じ、アメリカで頑張る原動力となっていることは事実です。きっとアメリカで出会った友達の存在も今後私を動かす原動力となると思うので今いる自分の環境を改めて大切にしようと思いました。

 

学び、楽しい、嬉しい、素敵、失敗、葛藤、嫌だ、納得いかない、などいろいろな出来事・感情がこの3ヶ月間だけでも本当にたくさんありました。毎日の時間を大切にしながら日々を彩っていく感覚を忘れないようにして今後も前進していこうと思います。

写真6

(今となっては懐かしいイリノイの紅葉)

 

2015年11月30日

野村友香